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15 呼び方
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「……ギル様に手を出そうとするのならば、私は容赦しませんよ?」
(ギル様が望むのであれば別だけれど………。)
メアリーから普段のギルバートと似たような凍え切った声を上げた。
「……ねぇアリー、結婚したらお願いしようと思ってたことなんだけどさ、今叶えてくれない?」
「何をですか?」
「私のことを呼び捨てにしてくれない?」
「ふぇ!?」
ギルバートは甘い微笑みを浮かべて言った。カロリーナの言葉は無視する気らしい。
「ねぇ、アリー駄目かな?」
「あぅ……。」
メアリーの顔にどんどん熱が集まっていき、茹でたこのように真っ赤になった。
(ぎ、ギル様のお、お名前を私なんかが呼び捨てにするなんて、お、恐れ多いわ。)
「アリー、私は他の誰でもない君だけに呼び捨てで呼ばれたいんだよ?」
「………ぎ………る……………。」
メアリーはぎゅぅっとギルバートに抱きついて、真珠のようにキラキラした涙を溜めた目を隠して真っ赤な耳だけをギルバートに晒した状態で震える声でギルバートの名を読んだ。
「……もう一回言って欲しいな。」
「…ぎ、る。」
「……今はこれで我慢しようかな。」
「?」
メアリーはギルバートの世界一安心できる腕の中で小さな首を傾げた。
「ねぇ、アリー、私は君にそれだけ心を許してもらっていると思うと嬉しいんだけれど、私にふにふにががっつり当たって大変なことになってるよ?」
ギルバートは心底嬉しそうに言った。
「………。」
「ねぇ?」
「…………ふ、」
「ふ?」
「ふ、ふぎゃぁぁぁぁぁーーー!!」
メアリーの恥ずかしさいっぱいな悲鳴が、会場内にこだました。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
(ギル様が望むのであれば別だけれど………。)
メアリーから普段のギルバートと似たような凍え切った声を上げた。
「……ねぇアリー、結婚したらお願いしようと思ってたことなんだけどさ、今叶えてくれない?」
「何をですか?」
「私のことを呼び捨てにしてくれない?」
「ふぇ!?」
ギルバートは甘い微笑みを浮かべて言った。カロリーナの言葉は無視する気らしい。
「ねぇ、アリー駄目かな?」
「あぅ……。」
メアリーの顔にどんどん熱が集まっていき、茹でたこのように真っ赤になった。
(ぎ、ギル様のお、お名前を私なんかが呼び捨てにするなんて、お、恐れ多いわ。)
「アリー、私は他の誰でもない君だけに呼び捨てで呼ばれたいんだよ?」
「………ぎ………る……………。」
メアリーはぎゅぅっとギルバートに抱きついて、真珠のようにキラキラした涙を溜めた目を隠して真っ赤な耳だけをギルバートに晒した状態で震える声でギルバートの名を読んだ。
「……もう一回言って欲しいな。」
「…ぎ、る。」
「……今はこれで我慢しようかな。」
「?」
メアリーはギルバートの世界一安心できる腕の中で小さな首を傾げた。
「ねぇ、アリー、私は君にそれだけ心を許してもらっていると思うと嬉しいんだけれど、私にふにふにががっつり当たって大変なことになってるよ?」
ギルバートは心底嬉しそうに言った。
「………。」
「ねぇ?」
「…………ふ、」
「ふ?」
「ふ、ふぎゃぁぁぁぁぁーーー!!」
メアリーの恥ずかしさいっぱいな悲鳴が、会場内にこだました。
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