【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫

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22 謝ろう

『うぅ、クソババ、クソババ!!』

 パーン!!!!

 母親のことを“クソババ”と言ったギルバートをまんまるの目で見た次の瞬間、メアリーはギルバートの頬を強く張った。

『アリー!!』

 メアリーは母親に名前を呼ばれて掴まれながらも、怒りの形相を深くした。

『お母君の事を“クソババ”とはなにごとですか!?クラディッシュ夫人に謝りなさい!!』
『ふ、ふ、ふわああああぁぁぁぁぁぁん!!』
『謝りなさい!!泣かずにちゃんと謝りなさい!!』

 メアリーのぽろぽろと涙を流しながら叫ぶ声は震えていた。
 ギルバートの母親は唖然とし、呆然と立ち尽くしていたがやがてギルバートに鋭い視線をよこした。

『ギルバート。謝りなさい。メアリーちゃんの言う通りに、私とメアリーちゃんに謝りなさい。』
『ーーーーうわああああああぁぁぁぁぁぁんんんん!!!!』

 夫人から飛び出した子供の泣き声をも圧倒する叫び声に、普段の穏和な夫人を知っているメアリーの母親はびっくりして、メアリーを掴まえていた手をパッと離してしまった。

『おかあ、さま?』

 唐突に戒めが外れてふらりとこけてしまったメアリーは、呆然と母親を見上げて、今までに見たことのない表情をした母親をじっと観察した。

『………。』

 そして、メアリーは何事もなかったかのようにゆっくりと立ち上がって、ギルバートの後ろに回って背中をゆっくりとさすった。

『……ぐす、ね?ちゃんと謝ろう?ぐす、』
『ひっく、ひっく、やだ。』
『ぐす、やだではありません。謝りなさい。ぐす、」

 お互いに泣きじゃくっている2人の子供は押し問答を始めたが、最終的に折れたのはギルバートの方だった。

『ごめんなさい、ははうえ。』

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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