【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫

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番外編

未来の王太子夫妻の恋 2

 キャサリンはレイナードという名の美しい天使のような少年が走って行った方向に、呆然と右手を伸ばし、そしてその手をおずおずと抱き寄せた。
 痛いほどに速くなった鼓動と、真っ赤になっているであろう顔。キャサリンはレイナードにまた会いたいと思った。

「キャサリン!!貴方どうしてこんなところに1人でいるの!?」
「あ、母さま。………馬鹿なクズに置いて行かれました。
 『お前と結婚するなんか死んでもごめんだ。、さっさと死ねよ、ブスが。』
 と言われましたので、もう面倒くさいですし、あんな馬鹿なクズ放っておこうと思いまして………、1人で散策しておりました。」

 キャサリンはお口が悪めだ。すぐに満面の笑みで汚い言葉をなんの躊躇いもなく吐いてしまう。キャサリンの両親はそんな彼女を見て、どこで教育を間違えてしまったのかと、いつも頭を抱えていた。
 だが、今の娘の話を聞いて、彼女の母親はいつもの比にならないくらいに頭を抱えてしまった。顔合わせの時から薄々感じはしていたが、2人の相性はものすごく悪いらしい。

「ーーーでも、私、ここでとーっても素敵な人にお会いできましたので、今日のところは満足ですわ。お馬鹿なクズに一生仕えるきは毛頭ありませんが、少しの間ならば、ここに通うのも良きででしょう。」
「………あなたねぇ………、この婚姻は王家たってのというか、王妃様の大暴走によるものなのよ?婚約解消なんて夢のまた夢に決まっているでしょう?」
「うふふっ、大丈夫ですわ。私、やると決めたことはやり遂げますので。」

 キャサリンは今日この瞬間決めたのだ。
 クズでお馬鹿な婚約者といつかというか、近い将来おさらばすると。

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