【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫

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番外編

未来の王太子夫妻の恋 10

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「いやいや、ちょーっと待てっ!!婚約破棄って何だ!?」

 ずっと黙っていた父親の悲鳴に、キャサリンはにこっと笑った。

「父さま、婚約破棄じゃなくて婚約解消ですわ。母さまが間違ったのにつられてしまったのね。ふふふっ、焦っている父さまって新鮮!!」
「いや、可愛いじゃない!!そんなキャサリンが可愛い………、じゃなくてっ、婚約解消って何なんだ!!」
「そのまんまの意味ですわ。あの馬鹿でクズな婚約者とはさっさとおさらばしようかと思いまして。」

 母親は満面の笑みで2人のことを見ている。どうやら相当にキャサリンの婚約者たる王太子のことを腹に据えかねているらしい。お怒りオーラがぷんぷんだ。

「あなた、あの青二才はね、うちの可愛い可愛いキャサリンに、
 『お前と結婚するなんか死んでもごめんだ。、さっさと死ねよ、ブスが。』
 って言ったらしいの。万死に値するでしょう?」
「………あぁ、そうだな。思い立ったが吉日。さっさと殺しに行こう。死んでも結婚するのはごめんなんだろう?よかったじゃないか、結婚する前に死ねて。」

 父親までにも移ってしまったお怒りオーラに、キャサリンは苦笑をついに隠せなくなってしまった。これはある意味すごい。キャサリンが両親の結婚記念品を、ちょーっとお遊びで持ち出して、ぶち壊した時にもここまでお怒りではなかったはずだ。

「………私ね、自分で言い返してやりたいんですの。ねえ父さま、母さま、許してくださる?」
「「うぐっ、うちの子が可愛すぎる………………、」」

 重度の親バカほど手懐けやすいものはないと、キャサリンは困ったように笑ってしまった。


*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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