《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?

桐生桜月姫

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続編

53 我が家の使用人は恵まれている

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「はあー、お嬢さまって抜けているところでは驚くくらい徹底的に、とことん抜けていますよね。本当に、支える私の身にもなってみてください」
「そんなもの知ったことではないわ」

 わたくしがニコッと笑うと、メアリーからは引き攣った笑みを浮かべるような気配がした。わたくしの気配察知も、メアリーの鬼のような修行のお陰でだいぶ様になってきたものだ。思い出したくもない修行の日々が少しでも報われたと思うと、わたくしはちょっと感慨深くなった。だが、次の瞬間に意を決したかのように紡がれたメアリーの言葉で、わたくしの感動はどこか遠くに行ってしまった。

「ローズバード公爵家の使用人は無料でお家とご飯、お仕着せに、お風呂を提供してもらっています。ここを追い出されない限り、無一文でも生活に困ることもありませんよ」
「うぐっー、」
「ほんっとうに、意地悪の才能がございませんね。お嬢さまは」

 言われなくとも分かっていることをわざわざずけずけと言ってくるメアリーは、わたくしにとっては悪い顔をしてにっししー!!と笑う、意地悪で邪悪な悪魔にしか思えなくて、わたくしはむぐっとなおのこと表情を歪めた。

「………メアリーの意地悪。わたくし、今日はやっぱりこのお部屋から1歩も出ないことにするわ」

 ふんっと拗ねたように言うと、部屋の外から静かな殺気を感じる。大人気ないメアリーは、どうやら扉を破壊する気満々らしい。わたくしは扉にわたくしの使える中で最も強い結界魔法を使って、そしてベッドにダイブした。

「………わたくしも、やる時にはできる子だもの。最近は調子が良くないだけ。昨日ライアンにあたってしまったのも、彼の悪戯いたずらの度がが過ぎるせいだもの。婚約期間中なのに、あんなに破廉恥なことをするだなんて、考えられないわ。だからわたくし、ちっとも悪くないわ」

 わたくしはそう呟くと、また眠りの中に落ちていった。眠ってしまっても尚ライアンの顔が頭から出ていかないのはなぜなのか、わたくしにはさっぱり分からない。けれど、その答えを、なぜかわたくしよりも淑女として劣っているであろう、ティアラローズさまが持っていると感じてしまった。わたくしは、この持て余す不可思議な感情の意味を、知りたくて仕方がないのに、知ってしまっては戻れないと恐怖するのだった。

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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