《完》わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?

桐生桜月姫

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66 アイーシャは婚約者に内定する

「い、いいえ………」

 アイーシャを引き摺り下ろそうとしていた大臣は悔しそうに返事をした。

「では、彼女を私の婚約者に決定しても問題ないだろうか」

 サイラスの声に、大きな拍手が起こった。そして、今この時よりアイーシャはサイラスの婚約者に内定した。アイーシャは幸せそうでいて、嬉しそうに微笑んだ。

「サイラスさまの婚約者という尊き立場、フェアリーン王国のため、誠心誠意努めさせていただきます。不束者故、ご指導ご鞭撻の程、どうかよろしくお願い申し上げます」
『こちらこそよろしくお願いいたします』

 娘を嫁がせたかった大臣以外は、皆一様に顔を輝かせてアイーシャに尊敬の眼差しを向けていた。

▫︎◇▫︎

 時は少し遡り、アイーシャとサイラスはエカテリーナの計らいにより、大臣の招集が完了するまでの間2人で庭園を回ることになっていた。

「サイラス王太子殿下、昨日は王太子殿下であらせられるとは存じず、大変なご無礼を働いてしまい誠に申し訳ございませんでした」
「いえ、お気になさらず。………できれば昨日のようにサイラス様と読んでいただけると嬉しいのだが」
「ですが、」

 お互いに頬を赤く染めて距離を測りかねている様子に、衛兵達は焦ったくなった。お互いがお互いに片思いをしているようで見ていられない危なっかしさがあるのだ。

「あなたには、呼んでほしいのだ」
「………分かりましたわ、サイラスさま」

 アイーシャの無垢な微笑みに、サイラスは言葉に詰まった。神童とまで呼ばれる彼のハイスペックな頭脳は恋愛には非対応らしい。サイラスは頭がうまく回転してくれないことにとても焦った。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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