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77 アイーシャの勝負服
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アイーシャにとって昨日きたドレスは大切な思い出の品だからできれば今日のような日には着たくないし、何より高位貴族は2度同じドレスを公の場で着ることはできない。ならば、ちょっとでも似たデザインのドレスを着るのみだ。
アイーシャは、ベラが持ってきた昨日着たドレスと同じ素材を使い、銀糸で雪の結晶を刺繍を散りばめ、虹色に輝くダイヤモンドがたくさん縫い付けられたドレスに目を向けた。黒いレースで素肌をすっぽりと隠すデザインのドレスに、アイーシャは少し緊張した。
昨日はどちらかというと、清楚なデザインだった。肌は普通に出していて白いレースを使っていた。黒のレースのお洋服なんてお葬式以外でアイーシャは身につけたことがなかった。
「緊張するわ」
「似合うと思いますよ。だってアイーシャお嬢様は可愛らしくもありますが、妖艶でもいらっしゃいますから」
アイーシャは不安そうに微笑んだ。そして、大人っぽいデザインのドレスを身につけた。お揃いの黒のレースを使った手袋を身につけ靴下を履き、深い青色のピンヒールを履いた。
「やっぱり、お似合いです」
「………そう、かしら?」
アイーシャは身につけた後も不安げだった。髪はコテを使って緩やかに巻き、左側だけを複雑に編み上げてプラチナにダイヤモンドが付けられたバレッタで止めた。お揃いのネックレスやイヤリング、ブレスレットを身につければ鏡の前には、母にそっくりな髪色の違う人間が立っていた。
「………お母さまにそっくりね」
「そういえば、エミリア様は巻き毛でしたね」
「えぇ………、これなら頑張れそうな気がするわ」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
アイーシャは、ベラが持ってきた昨日着たドレスと同じ素材を使い、銀糸で雪の結晶を刺繍を散りばめ、虹色に輝くダイヤモンドがたくさん縫い付けられたドレスに目を向けた。黒いレースで素肌をすっぽりと隠すデザインのドレスに、アイーシャは少し緊張した。
昨日はどちらかというと、清楚なデザインだった。肌は普通に出していて白いレースを使っていた。黒のレースのお洋服なんてお葬式以外でアイーシャは身につけたことがなかった。
「緊張するわ」
「似合うと思いますよ。だってアイーシャお嬢様は可愛らしくもありますが、妖艶でもいらっしゃいますから」
アイーシャは不安そうに微笑んだ。そして、大人っぽいデザインのドレスを身につけた。お揃いの黒のレースを使った手袋を身につけ靴下を履き、深い青色のピンヒールを履いた。
「やっぱり、お似合いです」
「………そう、かしら?」
アイーシャは身につけた後も不安げだった。髪はコテを使って緩やかに巻き、左側だけを複雑に編み上げてプラチナにダイヤモンドが付けられたバレッタで止めた。お揃いのネックレスやイヤリング、ブレスレットを身につければ鏡の前には、母にそっくりな髪色の違う人間が立っていた。
「………お母さまにそっくりね」
「そういえば、エミリア様は巻き毛でしたね」
「えぇ………、これなら頑張れそうな気がするわ」
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