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85 無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?
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そして、歌うように話し始めた。
「わたしの刺繍が必要って言ったわよね?」
「あ、あぁ、」
「でもね、わたしの刺繍を燃やしたのは貴方達なのよ?わたしに貴方を助ける義理ってある?」
「なっ!!お前もディアン王国の貴族の娘だろう!?国や民のの危機に手を貸さないとは何事だ!!」
クロードの叫びに、アイーシャは冷たい表情を向けた。
「その国がわたしを馬鹿にしたのよ?そして、その民がわたしを必要ないと言ったのよ?なのに、わたしのお陰で国が安泰だったと分かった途端に掌返し?笑止千万ね。1回死んでから出直してくれば?」
アイーシャはにっこりと笑った。サイラスやアイーシャの家族、国王はそんなアイーシャの様子に満足そうに頷いた。アイーシャは最初は国を救おうと思っていた。だが、精霊やラインハルトの“影”が教えてくれた事柄を聞いて助ける気が失せたのだ。アイーシャは、自分の子供のような作品を公衆の前でお祭り騒ぎに燃やされ、自分を無能だと叫ばれたと聞いて尚、その国とその国の民を助けるほどお人好しでも聖人でもないのだ。
「貴様~!!」
「無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?」
アイーシャの言葉にガックリと項垂れたクロードは、衛兵に連れ出されて行った。ライミーは最後まで暴れていたが、やがて諦めたのか震えながら罵詈雑言を叫んで泣き叫び出した。
「っあんた、なんかっ!あんたなんか大っ嫌いよっ!!いっつもいっつも私の欲しいものを掻っ攫っていくあんたなんかっ、大っ嫌いよっ!!」
ライミーの叫びは、アイーシャの耳の中に響き渡った。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「わたしの刺繍が必要って言ったわよね?」
「あ、あぁ、」
「でもね、わたしの刺繍を燃やしたのは貴方達なのよ?わたしに貴方を助ける義理ってある?」
「なっ!!お前もディアン王国の貴族の娘だろう!?国や民のの危機に手を貸さないとは何事だ!!」
クロードの叫びに、アイーシャは冷たい表情を向けた。
「その国がわたしを馬鹿にしたのよ?そして、その民がわたしを必要ないと言ったのよ?なのに、わたしのお陰で国が安泰だったと分かった途端に掌返し?笑止千万ね。1回死んでから出直してくれば?」
アイーシャはにっこりと笑った。サイラスやアイーシャの家族、国王はそんなアイーシャの様子に満足そうに頷いた。アイーシャは最初は国を救おうと思っていた。だが、精霊やラインハルトの“影”が教えてくれた事柄を聞いて助ける気が失せたのだ。アイーシャは、自分の子供のような作品を公衆の前でお祭り騒ぎに燃やされ、自分を無能だと叫ばれたと聞いて尚、その国とその国の民を助けるほどお人好しでも聖人でもないのだ。
「貴様~!!」
「無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?」
アイーシャの言葉にガックリと項垂れたクロードは、衛兵に連れ出されて行った。ライミーは最後まで暴れていたが、やがて諦めたのか震えながら罵詈雑言を叫んで泣き叫び出した。
「っあんた、なんかっ!あんたなんか大っ嫌いよっ!!いっつもいっつも私の欲しいものを掻っ攫っていくあんたなんかっ、大っ嫌いよっ!!」
ライミーの叫びは、アイーシャの耳の中に響き渡った。
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