64 / 101
57 双子はご苦労さまって言いたい
しおりを挟む
方向性をアイリス発の『仮面を外そう大作戦!!』に決定した双子は、意地悪く笑う。
そして、双子は作戦変更によって決まった方向にメアリーを転がすために、ちょっとあざとく笑って甘えるように言葉を発してみせる。
「ん~、」
「要らな~い」
ぎゅっと抱き合うためにお互いの背に絡めていた手の力を強めると、双子は楽しそうに、それでいて当たり前のことのように次の言葉を揃える。当たり前であるのは事実だから、言葉に力がこもって感情的になるのも無理はないだろう。
「「お互いがいれば、あとはなーんにもいらない!!」」
「あぁっ!!可愛すぎる!!」
がんっ!!と言いそうな勢いで床に真っ赤な顔をしてしゃがみ込んだメアリーに、双子は満足そうに微笑んでそっぽを向く。
(あ、剥がれた!今ちゃんと剥がれたよねー!!アキレス!!メアリーのプロの仮面!!)
(うん!剥がれたよ!!ちょっとちょろすぎて心配だけど!!)
(あ、うん。それわたしも思った)
心配さの滲みすぎるくらいに心配そうな色を瞳に宿した双子は、次の瞬間、部屋の端でメアリーと一緒に入ってきたクロードの苦労人っぽい顔を見てなんとなく悟った。騎士にもクロードが関わらず双子よりもメアリーとよく一緒に歩いているのはよく見ていたが、こなれた雰囲気からは双子につく以前もずっと一緒にいたことが窺える。
((クロードがメアリーを守ってたんだね))
こくこくと頷き、陥落してしまったメアリーを放ってクロードの方に行った双子は、ぎゅっと左右からクロードの服の裾を引っ張って視線を合わせさせた。そして、両耳を借りてこしょこしょ話す。
「メアリーのごえい?ごくろーさま」
「メアリーのむしはいじょ?ごくろーさま」
「………………」
双子の言葉に一瞬だけ苦虫を噛み潰したような表情をしたクロードは、その後双子をちょいちょいと手招きし、メアリーにだけ聞こえないように話し始める。メアリーは未だに真っ赤な顔のままうずくまっているから、おそらく普通に話しても聞こえないだろうが、一応念には念をだ。
「………それは気づいていても、言わない方がよろしいことかと存じます。これからは、」
「言わないほーがいいっていうのは、ちゃーんとわかってるよ?でも、クロードなら言ってもいいかなーって」
「メアリーには、これからぼくたちのお守りをおねがいしたいからねー」
「ねー」
****************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
そして、双子は作戦変更によって決まった方向にメアリーを転がすために、ちょっとあざとく笑って甘えるように言葉を発してみせる。
「ん~、」
「要らな~い」
ぎゅっと抱き合うためにお互いの背に絡めていた手の力を強めると、双子は楽しそうに、それでいて当たり前のことのように次の言葉を揃える。当たり前であるのは事実だから、言葉に力がこもって感情的になるのも無理はないだろう。
「「お互いがいれば、あとはなーんにもいらない!!」」
「あぁっ!!可愛すぎる!!」
がんっ!!と言いそうな勢いで床に真っ赤な顔をしてしゃがみ込んだメアリーに、双子は満足そうに微笑んでそっぽを向く。
(あ、剥がれた!今ちゃんと剥がれたよねー!!アキレス!!メアリーのプロの仮面!!)
(うん!剥がれたよ!!ちょっとちょろすぎて心配だけど!!)
(あ、うん。それわたしも思った)
心配さの滲みすぎるくらいに心配そうな色を瞳に宿した双子は、次の瞬間、部屋の端でメアリーと一緒に入ってきたクロードの苦労人っぽい顔を見てなんとなく悟った。騎士にもクロードが関わらず双子よりもメアリーとよく一緒に歩いているのはよく見ていたが、こなれた雰囲気からは双子につく以前もずっと一緒にいたことが窺える。
((クロードがメアリーを守ってたんだね))
こくこくと頷き、陥落してしまったメアリーを放ってクロードの方に行った双子は、ぎゅっと左右からクロードの服の裾を引っ張って視線を合わせさせた。そして、両耳を借りてこしょこしょ話す。
「メアリーのごえい?ごくろーさま」
「メアリーのむしはいじょ?ごくろーさま」
「………………」
双子の言葉に一瞬だけ苦虫を噛み潰したような表情をしたクロードは、その後双子をちょいちょいと手招きし、メアリーにだけ聞こえないように話し始める。メアリーは未だに真っ赤な顔のままうずくまっているから、おそらく普通に話しても聞こえないだろうが、一応念には念をだ。
「………それは気づいていても、言わない方がよろしいことかと存じます。これからは、」
「言わないほーがいいっていうのは、ちゃーんとわかってるよ?でも、クロードなら言ってもいいかなーって」
「メアリーには、これからぼくたちのお守りをおねがいしたいからねー」
「ねー」
****************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
9
あなたにおすすめの小説
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる