仲良しな天然双子は、王族に転生しても仲良しで最強です♪

桐生桜月姫

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80 双子はマナーを少し学ぶ

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「しつれー」
「いたします」

 2人で1つの言葉を紡いで、アイリスとアキレスはぎゅっと手を繋いだまま食堂に入室した。豪華絢爛な食堂は品よくまとめられていて、そこに座っている5人は太陽のように輝いていた。

(控えめに言って顔がいい!!)
(………家族には惚れるなよ?)

 イケメン大好きなアイリスに冷めた声をかけながら、アキレスはアイリスを引っ張ってメイドに促されるがままに椅子によじ登るようにしてうんしょうんしょと席についた。座れた瞬間ににへらと笑って、アイリスとアキレスは顔を見合わせた。そして、行儀よく他の席よりも圧倒的に近づけられている2席に腰を下ろした双子は、朝からボリューミーなあまりにも食事に冷や汗を流した。

(お腹は空いてるけど………)
(この量は酷いな。食欲旺盛な僕でも食べられそうにない)
(食べ残しはダメなのに………)

 ほかほかしたコーンクリームの濃厚そうなパセリが浮いたスープに、フワッとした見た目の真っ白なパン。色とりどりの野菜が盛り付けられたサラダに、薔薇の花のように綺麗に切られたフルーツの数々。大きなチキンや山盛りの無加工のフルーツ、宝石のようなキラキラとしたケーキまで存在している様子に、アイリスもアキレスも先ほどの空腹はどこに行ったのか、食べ始める前から胸焼けがした。

「全員が集まったな。では頂こう」
「「「「「豊穣の神に感謝を捧げ、この食事をいただく」」」」」

 全員が揃った口調と仕草で神々への感謝を告げているのを見つめながら、アイリスとアキレスはどうしたものだろうかと眉を下げて顔を見合わせた。食事の作法がわからず、胸の中が不安いっぱいになってしまう。

「アイリス、アキレス。ご飯を食べる前には両手を組んで『豊穣の神に感謝を捧げ、この食事をいただく』というのよ。ここら周辺で進行している宗教の習慣なのよ。分かったかしら」

 王妃エレノアの言葉に顔をぱあっと明るくしたアイリスとアキレスはこくっと頷いて、『ニホン』流の挨拶ではなくこちらの流派に従って挨拶をする。

「ほーじょーの神にかんしゃを捧げ、」
「この食事をいただく」
「「いただきます」」

 郷に入れば郷に従えというが、やっぱり捨てきれなかった双子は結局日本流とごちゃ混ぜにして挨拶をして、見よう見まねのマナーで他の家族同様に食事を始めた。見た目通りどれも美味しかったが、1つだけ予想外なことがあった。
 あれだけたくさんあった食事が、なんとアイリスを除く唯一の女性であるエレノアのお腹の中に収まったということだ。

******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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