『完』婚約破棄されたのでお針子になりました。〜私が元婚約者だと気づかず求婚してくるクズ男は、裸の王子さまで十分ですわよね?〜

桐生桜月姫

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45 契約変更

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「そうね。これからはキッチリとすることにするわ」

 ネックレスを手に取って首にかけたマリンソフィアは、真っ白な髪をサラリと流した。

「さあ、着替えと朝食を渡しなさい。わたくし、そのくらいは自分でできるから、そのかわりに契約書を持って来てくれると嬉しいわ」
「承知いたしました」

 深々と頭を下げて去っていくクラリッサの背中を見つめた後、マリンソフィアは宣言通りに昨日の青いロリータワンピースとはまた違う青いマーメイドラインのワンピースを身につけて、そして朝食を食べた。いいシェフを雇っているだけあって、些細な品物でさえもとても美味しい。

「ふふふっ、やっぱりうちのシェフは最高ね」

 マリンソフィアはペロリと平らげた朝食を前に、にこりと笑った。シェフには好き嫌いを伝えているために、マリンソフィアの嫌いなものを一切出さない。けれど、栄養素についてはちゃんと計算してくれているらしく、ここで食事をした後は、必ず体調がとっても良くなる。

 ーーーコンコンコン、

「あら、結構早いわね。流石はわたくしの秘書だわ」
「………褒める前に、入室許可をください」

 呆れたように入って来たクラリッサを見て、マリンソフィアはくすくす笑った。

「えぇ、覚えておくわ」

 契約書を受け取ったマリンソフィアは、クラリッサのページさらさらっと手を加えて、元々異常な金額だった給金を2倍以上に跳ね上げ、そして勤務時間と仕事量をも1,5倍以上に増やした。

「これでどうかしら?」
「………異存ありません」
「そう、よかったわ。特別手当ては大きなお仕事をこなすごとにいつも通りあげるから、接客業も引き続き頑張ってちょうだい。我が『青薔薇服飾店ロサ アスール』の一等星さん」

 他の従業員が密かにつけたあだ名で呼ばれたクラリッサは、むうぅっと眉間に皺を寄せたが、やがてくつくつと笑って、そしてじっとマリンソフィアを見つめた。

「どうやって従業員の噂話までをも制御しているのです。それは私のお仕事では?」
「いいのよ、楽しんでやっているのだから。今日は予定が全くないから、来週までの分を全部仕立てちゃうわ。デザイン案をお客さまのお名前別に全部描き上げておくから、30分後に来週分までのドレスを持って、デザイン案を回収しに来てちょうだい」

 マリンソフィアは優然と笑うと、作業室に向けて歩いていった。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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