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63 アルフレッドは疲れ切る
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「………今の時間、つまり早朝に僕に報告に来ているということは、事件は昨日のお昼過ぎから夕方くらいにかけて起こったのかな?」
「うん!考えられないくらいにとーってもお馬鹿さんがね、わたくしのところに来て求婚して来て面倒くさくなったから、『愚かで滑稽な裸の王さま』を再現させてやろうと思って何もない布地を見せてあげたの!!わたくし、名女優だったはずよ!!」
「ヘ~………」
アルフレッドはマリンソフィアを撫でていない方の手で額を抑えたまま、ゆっくりと呼吸した。マリンソフィアのさらさらした絹のような白髪を撫でるたびに、プラチナとピンクダイヤでできた華奢な髪飾りが、髪の動きに合わせてシャラシャラ揺れる。
「………ちなみに、引っ掛けたのはどこの誰かな?」
「王太子殿下よ!!この国の王太子、テナート・ハッフルヘン殿下。16年間連れ添った元婚約者と婚約破棄してまで、数日前に手に入れた婚約者たるコロンさまの婚約を早々に破棄して、わたくしに求婚して来たのがとーってもむかついたの!!」
マリンソフィアはふんすふんすと鼻息荒く握り拳を上下に振った。ちなみに、マリンソフィアが言う新たな婚約者『コロン』の名前は聴衆への情報としては配布されていないために、アルフレッドには分からないし、この国の王太子今はまだしも、生まれた頃から婚約者持ちだったという情報も持っていない。アルフレッドは何故マリンソフィアがここまで深い情報を持っているのか気になるが、それよりも道を踏み外しそうな幼馴染を止める方が優先だと判断した。
「へ~………」
だが、残念なことに的確に止める術が思いつかない。口が達者な幼馴染のことを止める術を、アルフレッドは残念ながら持ち合わせていなかった。
「ふふふっ、わたくし、毎年憂鬱で仕方がなかった王太子殿下のお誕生日が、今年はとーっても楽しみで仕方がないの。特に、パレードがどんなふうになるのか、わくわくが止まらないわ」
マリンソフィアは身体をご機嫌に揺らしながらアルフレッドにルンルンと力強く擦り寄る。
「………王太子もなんというか、自業自得だが本当に可哀想だな」
アルフレッドの憔悴しきった呟きなど耳に入らないご機嫌マックスなマリンソフィアは、アルフレッドの胸に子犬のようにすりすりと擦り寄るのだった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「うん!考えられないくらいにとーってもお馬鹿さんがね、わたくしのところに来て求婚して来て面倒くさくなったから、『愚かで滑稽な裸の王さま』を再現させてやろうと思って何もない布地を見せてあげたの!!わたくし、名女優だったはずよ!!」
「ヘ~………」
アルフレッドはマリンソフィアを撫でていない方の手で額を抑えたまま、ゆっくりと呼吸した。マリンソフィアのさらさらした絹のような白髪を撫でるたびに、プラチナとピンクダイヤでできた華奢な髪飾りが、髪の動きに合わせてシャラシャラ揺れる。
「………ちなみに、引っ掛けたのはどこの誰かな?」
「王太子殿下よ!!この国の王太子、テナート・ハッフルヘン殿下。16年間連れ添った元婚約者と婚約破棄してまで、数日前に手に入れた婚約者たるコロンさまの婚約を早々に破棄して、わたくしに求婚して来たのがとーってもむかついたの!!」
マリンソフィアはふんすふんすと鼻息荒く握り拳を上下に振った。ちなみに、マリンソフィアが言う新たな婚約者『コロン』の名前は聴衆への情報としては配布されていないために、アルフレッドには分からないし、この国の王太子今はまだしも、生まれた頃から婚約者持ちだったという情報も持っていない。アルフレッドは何故マリンソフィアがここまで深い情報を持っているのか気になるが、それよりも道を踏み外しそうな幼馴染を止める方が優先だと判断した。
「へ~………」
だが、残念なことに的確に止める術が思いつかない。口が達者な幼馴染のことを止める術を、アルフレッドは残念ながら持ち合わせていなかった。
「ふふふっ、わたくし、毎年憂鬱で仕方がなかった王太子殿下のお誕生日が、今年はとーっても楽しみで仕方がないの。特に、パレードがどんなふうになるのか、わくわくが止まらないわ」
マリンソフィアは身体をご機嫌に揺らしながらアルフレッドにルンルンと力強く擦り寄る。
「………王太子もなんというか、自業自得だが本当に可哀想だな」
アルフレッドの憔悴しきった呟きなど耳に入らないご機嫌マックスなマリンソフィアは、アルフレッドの胸に子犬のようにすりすりと擦り寄るのだった。
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