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65 アルフレッドの疑問
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アルフレッドはマリンソフィアの言葉に目を見開いた。
「………ソフィアはああいうヤツが好きなのか?」
「え?」
マリンソフィアは一瞬困惑しながらもこくんと頷いた。
「だって、おじさまってとっても良い方だもの。わたくしが困っているときは何度も助けてくださったし、誘拐された時にはいつも1番乗りで駆けつけて敵を一瞬で蹴散らしてくれたわ。それに、殺人予告や誘拐予告なんかがあった時には、いつも送り迎えをしてくれていたし、お店の警護も良くしてくれているわ。好感を持たない方がおかしくないかしら?それに、亡くなった奥方さまをずーっと思い続けているところもとーっても素敵」
「そ、そう、なんだ………」
明らかにしょぼんとしたアルフレッドに、マリンソフィアは首を傾げた。彼女はそう言いながら、フラペチーノに口をつけた。とても甘くて、少しだけある苦味がとてつもなく美味しい。そして、隣の方に視線を向けると、色鮮やかなマカロンも、とっても美味しそうだ。
「ぱくっ、」
マカロンを口にの中に入れると、一気に口の中に甘さがふんわりと広がる。
「んんー!!」
「………1人で食べて満足かよ、ソフィア」
「ソフィー」
「?」
マリンソフィアはじっとアルフレッドの方を見つめて、愛称を言う。
「ソフィーって読んで。昔みたいに」
静かに話して、マリンソフィアは次のマカロンを口の中に入れた。昨日お馬鹿に呼ばれてから自分の名前が気持ち悪くて仕方がないのだ。それが、アルフレッドに呼ばれたら少しだけでも楽になるような気がしたのだ。
「じゃあ、交換条件だ。僕のことを昔みたいに『アル』と呼んでくれ」
「アル、わたくしのことを『ソフィー』と呼びなさい」
慣れた口調での命令に、アルフレッドは少しだけ目を見開いた。自国では叡智を誇り、剣豪を誇り、優しく公平で模範的な存在として崇め讃えられているアルフレッドからしても、マリンソフィアの見事なまでの命令口調は、とても板についていた。常に上に立つ者として人を命令して動かさなければなければならない、といった環境にずっといた、否、いるかのようだった。
「ソフィー」
アルフレッドは優しく呼びかけ、そして透き通るようなルビーの瞳を真っ直ぐと彼女に視線を向ける。
「ソフィー、君は、一体何者なんだ?」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「………ソフィアはああいうヤツが好きなのか?」
「え?」
マリンソフィアは一瞬困惑しながらもこくんと頷いた。
「だって、おじさまってとっても良い方だもの。わたくしが困っているときは何度も助けてくださったし、誘拐された時にはいつも1番乗りで駆けつけて敵を一瞬で蹴散らしてくれたわ。それに、殺人予告や誘拐予告なんかがあった時には、いつも送り迎えをしてくれていたし、お店の警護も良くしてくれているわ。好感を持たない方がおかしくないかしら?それに、亡くなった奥方さまをずーっと思い続けているところもとーっても素敵」
「そ、そう、なんだ………」
明らかにしょぼんとしたアルフレッドに、マリンソフィアは首を傾げた。彼女はそう言いながら、フラペチーノに口をつけた。とても甘くて、少しだけある苦味がとてつもなく美味しい。そして、隣の方に視線を向けると、色鮮やかなマカロンも、とっても美味しそうだ。
「ぱくっ、」
マカロンを口にの中に入れると、一気に口の中に甘さがふんわりと広がる。
「んんー!!」
「………1人で食べて満足かよ、ソフィア」
「ソフィー」
「?」
マリンソフィアはじっとアルフレッドの方を見つめて、愛称を言う。
「ソフィーって読んで。昔みたいに」
静かに話して、マリンソフィアは次のマカロンを口の中に入れた。昨日お馬鹿に呼ばれてから自分の名前が気持ち悪くて仕方がないのだ。それが、アルフレッドに呼ばれたら少しだけでも楽になるような気がしたのだ。
「じゃあ、交換条件だ。僕のことを昔みたいに『アル』と呼んでくれ」
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慣れた口調での命令に、アルフレッドは少しだけ目を見開いた。自国では叡智を誇り、剣豪を誇り、優しく公平で模範的な存在として崇め讃えられているアルフレッドからしても、マリンソフィアの見事なまでの命令口調は、とても板についていた。常に上に立つ者として人を命令して動かさなければなければならない、といった環境にずっといた、否、いるかのようだった。
「ソフィー」
アルフレッドは優しく呼びかけ、そして透き通るようなルビーの瞳を真っ直ぐと彼女に視線を向ける。
「ソフィー、君は、一体何者なんだ?」
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