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89 愚かな第2王子
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案の定クラウスは、『はあ、はあ』と息を乱してその後に舌打ちをしてから扉を蹴った。
「………ーーーなあ、あんたは誰のおかげで、オウジサマができてたのか、分かってんのか?このクソボケがっ!!」
「っ、」
クラウスの叫びを聞き届けたマリンソフィアは、ふわりと微笑んでこっそりとナイフを握り込んでいる第2王子へと視線を向けた。暗器の類を謁見の間に持って入るという行為は、国王への反逆を意味する行為だ。
マリンソフィアは、愚かな第2王子に冷たい視線を向けて、口元を隠していた扇子をパチンと閉じた。空気がピリリと引き締まり、マリンソフィアは心地の良い緊張感にふんわり微笑む。
「今、ここで殺人が行われた場合、新聞社によって、この国はもちろんのこと、周辺諸国へわたくしの持つ第2王子殿下の『闇』が全て表に出るようになっています。血迷ったこと、なさらないでくださいましね」
「っ、………俺に知られて問題のあることなんて存在しない」
一瞬息を呑みながらも、彼は気丈にも知らぬふりをする。マリンソフィアはそんな愚かな彼を冷たい目で見つめながらも、微笑みを崩さない。
「あら、そうですの?なら、トライ公爵家の傀儡となって5年前から王位簒奪を企てていることも、今現在国王陛下並びに、王太子殿下とクラウス殿下を殺そうとしていることも、何も問題ないのですわね。あぁ、ちなみに、王位簒奪を企てていることに関する書類は、実際の文章の写しを新聞社に届くようにしていましてよ?」
マリンソフィアは余裕たっぷりに微笑んでみせる。
その瞬間、第2王子の顔面崩壊が起きる。マリンソフィアは呆れかえって、思わず溜め息をついてしまう。王家はもう崩壊しているのではないかと、マリンソフィアは本気で疑ってしまう。
「!? な、何故それを貴様が持っているというのだ!!」
「あら、こんな簡単な誘導尋問に引っ掛かりますのね。つまらないこと」
「だ、騙したのか!?」
(騙されるあなたが悪いと思うけれど?)
マリンソフィアはどうしようもなく救えない第2王子を憐憫のこもった瞳で、ただただ見つめるのだった。だって6つ下の彼は、5歳の時に王位に目が眩んで、トライ公爵の元に下ったのだから、まともに教育をされていないのは分かりきっていることなのだ。けれど、王子としての責務を放り出した第2王子にかける慈悲など、マリンソフィアには持ち合わせていないのだった。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「………ーーーなあ、あんたは誰のおかげで、オウジサマができてたのか、分かってんのか?このクソボケがっ!!」
「っ、」
クラウスの叫びを聞き届けたマリンソフィアは、ふわりと微笑んでこっそりとナイフを握り込んでいる第2王子へと視線を向けた。暗器の類を謁見の間に持って入るという行為は、国王への反逆を意味する行為だ。
マリンソフィアは、愚かな第2王子に冷たい視線を向けて、口元を隠していた扇子をパチンと閉じた。空気がピリリと引き締まり、マリンソフィアは心地の良い緊張感にふんわり微笑む。
「今、ここで殺人が行われた場合、新聞社によって、この国はもちろんのこと、周辺諸国へわたくしの持つ第2王子殿下の『闇』が全て表に出るようになっています。血迷ったこと、なさらないでくださいましね」
「っ、………俺に知られて問題のあることなんて存在しない」
一瞬息を呑みながらも、彼は気丈にも知らぬふりをする。マリンソフィアはそんな愚かな彼を冷たい目で見つめながらも、微笑みを崩さない。
「あら、そうですの?なら、トライ公爵家の傀儡となって5年前から王位簒奪を企てていることも、今現在国王陛下並びに、王太子殿下とクラウス殿下を殺そうとしていることも、何も問題ないのですわね。あぁ、ちなみに、王位簒奪を企てていることに関する書類は、実際の文章の写しを新聞社に届くようにしていましてよ?」
マリンソフィアは余裕たっぷりに微笑んでみせる。
その瞬間、第2王子の顔面崩壊が起きる。マリンソフィアは呆れかえって、思わず溜め息をついてしまう。王家はもう崩壊しているのではないかと、マリンソフィアは本気で疑ってしまう。
「!? な、何故それを貴様が持っているというのだ!!」
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「だ、騙したのか!?」
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マリンソフィアはどうしようもなく救えない第2王子を憐憫のこもった瞳で、ただただ見つめるのだった。だって6つ下の彼は、5歳の時に王位に目が眩んで、トライ公爵の元に下ったのだから、まともに教育をされていないのは分かりきっていることなのだ。けれど、王子としての責務を放り出した第2王子にかける慈悲など、マリンソフィアには持ち合わせていないのだった。
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