『完』婚約破棄されたのでお針子になりました。〜私が元婚約者だと気づかず求婚してくるクズ男は、裸の王子さまで十分ですわよね?〜

桐生桜月姫

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91 マリンソフィアの用意したもの

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 この盤上における、最も信頼されている人物は、絶対的な権限を持つ国王ではなく、慈悲深く貴族のお手本となっている国母だと言われていると呼ばれる王妃でもなく、そして誰よりも信頼が篤い家臣、王太子の補佐官であるクラウスでもない。いつのまにか、罰を受けさせるために呼び出したマリンソフィアへと、移り変わっていたのだ。

「ーーー、しょ、証拠?そんなもの持って来られるはずありませんわ。出まかせを仰るなら、実際に持ってきたらどうなのかしら?」
「あら、いいのですわね?本当に」
「え、えぇ」
「では、遠慮なく」

 マリンソフィアはそう言うと、胸元からとある小瓶を2つ取り出した。アルフレッドが伝手を使って入手してくれたとんでもない代物だ。正直に言うと、マリンソフィアは触れたくもない。

「これは親子検査キットという異国の皇国間で使われている、親子か否かというのを調べるキットですわ。ちなみに、この結果を疑うということは、その国の皇族を侮辱するということですから、そのことを分かった上で、これからの発言をしてくださいませ。何故なら、この検査キットは皇家の子供は全員必ず受けさせられるものなのですから」
「………皇族を馬鹿にするなど何が問題なのです。これはこの国の問題。他国の介入などございませんわ」

 ふんっと鼻を鳴らした王妃に、マリンソフィアは呆れ返って王妃に据わった視線を向けてしまう。なんというか、考えたらずすぎて、何故ここまで王妃をやってこられたのかという疑問しか抱くことができない。

「ーーー馬鹿ですの?大国、ローレンツ皇国を馬鹿にするなど、この国を滅ぼしてくださいと言っているようなものですわよ?」
「ろ、ローレンツ皇国!?」

 驚いた声をあげる王妃に、マリンソフィアはそこ以外にどこに近隣諸国に皇族が存在する国があるのだと溜め息をついた。

「えぇ、とある伝手で入手しましたの。ちなみに、これは皇家の備品だそうですわ」
「なっ、」
「ふふふっ、では、始めましょうか。第2王子殿下並びに、国王陛下は壇上から降りてくださいまし。わたくし、その上には上がれませんので」
「あ、あぁ、」「うむ」

 マリンソフィアは2人に願い、2人はそれに応じる。あるものは真の王族であることを疑われることに怒り、そしてあるものはもう1方が王族でないことを望み、神に対してこいねがう。

「それでは、始めますね」

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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