神様が神様であるために！

めいでん

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3 尋問

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「まず、四人とも。3056年の誕生名簿を持ってきなさい」
『3056年？16年前じゃないですか』

運命ちゃんこと、ロット・テーハスタンダーが聞いた。
運命の神様である彼女は今後生まれる子供の運命の相手を決める神だ。
運命ちゃんの仕事の期限はその人が死ぬまでなので、結構猶予がある。
だけど、何十億人もいる中から二人のカップルを作るのはめちゃくちゃ難しいらしい。
最近はめんどくさすぎて、同年代の人たちとだけカップルを作っているとか。

「今日きたあの人間…慶吾と言ったかしら。あいつはおそらく16歳。名前的に日本人だからあいつの全部を調べるのよ」
『あっ、あったぞ』

ショーが真っ先に見つけた。

「顔の良さ…200！？100までじゃないの！？」
『あっ、あたしも見つけた！』

ストゥーも見つけたようだ。

「頭の良さ…4000…規格外よ」
『見つけた…ました』
『見つけましたわ』

運命ちゃんとカイズが同時に見つけた。

「えーっと？性格の良さ500。運命の人は…」
「げっ、やっぱ私なの？」

1～100に収まりきらない数字達と、運命の相手の欄に書かれている自分の名前を見て難しい顔をするルゼ。

「4月21日生まれ…だから、その前日の4月20日に慶吾の全てを決めたはずよね」
「その日は何してた？」

4人が頑張って思い出そうとするも、なかなか出て来ない。

『…結構前だからなぁ』
『わかるわけないだろう、ルゼ』
『わかりませんわ。』
『あ''っ』

カイズが何かを思い出したように声をあげたが、顔周りには段々冷や汗が流れていく。

『も、、もしかして…俺たち四人でゲームしてたんじゃなかったか？』
『『『あ''』』』

～回想～
4月20日の午後。
四人はみんなでバトルゲーをしていた。

『あー、待って。あたし、もう銃弾ない。』
『何発だい？ディ』
『あと、200発』
『200か…メモっとこう』

ショーが川神　慶吾の顔の良さの欄に200と書き込む。

『俺もない』
『何発？』
『4000』
『めちゃくちゃあるじゃん。あたしに分けてよ。まぁ、一応メモっとくか…』

ストゥーが川神　慶吾の頭の良さの欄に4000と書き込む。

『私もないですわ。』
『何発だ？』
『500発ですわ』
『充分あるじゃねーか』

カイズが川神　慶吾の性格の良さの欄に500と書き込む。

『そういえば、ルゼックも呼びたいね』
『いいな、4人でゲームをしよう』
『ルゼ様ですね！忘れちゃうかもなんで、メモしておきますわね』

運命ちゃんが川神　慶吾の運命の相手の欄にルゼ様と書き込む。
～回想終了～
「っんたらねぇ…」
「毎日毎日が〆切なんだから、しっかりしなさいよ！！」
『『『『ご、ごめんなさい！！！』』』』

まったく…と呆れているルゼ。
頭の中では、慶吾が言っていた言葉について考えていた。
“神は神じゃなくなる”かぁ。
確かにそれも一理あるけどな…
生まれてしまった子に罪はない。
私たちのせいだもの。
よほどのことがない限り、あれを使うのはダメだし…
この時、ルゼは決心した。
神様が神様であるために。
精一杯、頑張ろうと。

『曖昧な決心ですわね』
『頑張るだけならあたしもできるよ』
『同感だな』
『うんうん』
「う、うっさいわね！仕事に戻りなさーい！」
『『『『はーい』』』』

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