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全知全能の女神様
しおりを挟む目覚めたら、真っ白な世界が眼前に広がっていた。
何処を見渡したって影もごみもない、光だけの世界。
「あれれ~、もう目覚めちゃったの~?」
突然後方から声がし、振り返るとそこには見とれるほどの美貌を持つ白服の女性がいた。
「どちらさまでしょうか?」
「あはっ!そんな他人行儀にしなくてもさ~のあの元カレ………?に接するみたいに接していいんだよ~?」
「………のあを知ってるのか?」
「知ってるもなにも~、私は全知全能の女神様だよ?」
顔が強ばる。
まさか、ここに来て、のあのことを知っている人に出会うなんて………。
「………のあは今どこに………?」
聞くと、女性はおもむろに一冊の分厚い本をなにもない空間から出して、ペラペラとページをめくる。
驚いたが、それよりも、のあの事が気になったたっめ、態度には表さなかった。
「の、の、の、のあ、あっ、あったあった」
ばっと、顔を上げてにぱーと笑いながら女性が言う。
無邪気な子供のような笑顔だった。
「君の好きなのあはね~、今地獄で罪を償ってるよ!
あと~、100年くらいしたら転生できるようになるからどうする~?待つ~?
ふふっ、怖いの~?
悪いことをした人間はみ~んなこうなるんだよ!あっ、安心して、君は間違った人間だから正しいものにーーー」
「ーーー待て、のあが何をした!?
ってか、間違った人間ってなんだよ!?」
おもわず、女神様とやらの胸倉を鷲掴みにして吠えるように叫ぶ。
そうすると、女神様は笑った。
なんでここで笑える?
………気持ち悪い。
「え~、君もなんとなく感じていたでしょう?
疎外感を。
自分は努力しなくても簡単にやってのけることを、皆は一生懸命努力していたりとかさ~、
自分だけ、今を生きていなかったりとか!」
「………っ」
図星をつかれて困惑する。
それから女神様は教えてくれた。
本当は俺が天使になる筈だったこととか。
でも、もう、俺は自分殺しの罪人だから純粋な天使にはなれないこととか。
のあの罪は自分を信じていた人を裏切ったこと、そして………………その人を殺そうとしたこと、その人に精神的な危害を加えたこと、とか。
あんなに優しいのあがそんなことする筈がない。
そんな………必死に否定しようとしたけれど無理だった。
何故なら俺は幼い頃に別れてからの昔ののあを知らないから。
………俺は本当にのあのことを何も、知らなかったんだな…。
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