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第二話『黒山羊と黒エルフ』
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「うわぁぁぁっ!?」
不意に目が覚めると僕は飛び起きた。
「ゆ、夢?」
と、思ったらそこは森の中。
辺りの風景が、これが夢でないことを告げていた。
そっと首筋を触ると、二つの噛まれた穴が開いているのが指先の感覚でわかる。
「夢……じゃないのか?」
すると、そこに声が響いた。
「お目覚めかな? 異界人よ」
振り向くと、そこには真っ黒な山羊がいた。
どこを見ているのかわからない目で、じっとこちらを見ているように思えた。
「うわぁぁぁぁぁぁ何!? 誰? 山羊? え? 山羊がしゃべったの?」
僕は、情けない声を上げて後ずさった。
黒山羊は、そんな僕をじっと見つめていた。
「助けて欲しいなら、選ぶがよい」
やはり黒山羊がしゃべっているようだった。
「え? あの……」
「異界人よ、このままならヌシは死ぬ……確実に」
「死ぬ? って……僕が?」
「あぁ……少しばかり、我の黒マナを分けてやったからな……しばらくは動けるだろうが……すでにヌシは邪神モルスの呪いを受けた……ヴァンパイアに噛まれてな……」
「はぁ?」
「モルスの呪いを解くことは出来ん……つまり、どっちにしろ、このままならお前は死ぬ」
「でも、さっき何か選べって……」
「あぁ、モルスの呪いは解けぬが、この私の呪いで上書きすることはできる……」
「呪いの……上書き? ってあなたは?」
「我が名はバフォメット……この世界に封印されし邪神じゃよ……」
「邪神? って、悪い神様ってことですか?」
「なーに、そう悪いもんじゃない。かつては神と崇められていたんじゃ……だが、この地に後からやってきた神々によって、邪悪な存在とされたために呪われし存在に堕とされただけ……いわば、ヌシと同じ被害者よ」
「じゃ、じゃぁバフォメットさん……あなたの呪いを受けると、僕はどうなるんでしょうか?」
「大した害はない。我は封印されし存在……まだと現現に顕現することは叶わぬ……そこでヌシには、我に変わって黒いマナを集めて欲しいのじゃ」
「黒い……マナですか?」
「あぁ、この世界の命はマナの力で生きている。黒きマナは、その逆……負の生命エネルギーよ」
「はぁ……それは、どうやって集めるものなんでしょうか?」
「恐怖じゃよ……人が負の感情を呼び起こす時……マナは変質し黒きマナに変わる……恐怖を感じさせれば、そこに黒マナは生まれる……」
「恐怖……ですか」
「恐怖の瞬間を思い出させるのでもいい……ヌシが恐怖を食べれば、その力は我の元へと集まるだけ……たったそれだけで主は生きられる……どうじゃ? 簡単な呪いじゃろ?」
「はぁ……確かに死ぬということに比べれば、リスクは低そうですが……でも、もし僕が、その黒マナを集められなかったら、どうなるんでしょうか?」
「しれたことよ……我との契約を破れば、その呪いは消え、邪神モルスの呪いにより、ヌシの命が消えゆくだけのこと……」
「えぇ……それじゃ死ぬまで誰かを怖がらせ続けろってことですか?」
「そうは言ってはおらん……ヌシが集めた黒マナにより、我が復活すれば……モルスの呪いなど、我の力で消し去ってやる……そして、貴様に自由を与えてやろう」
「……なるほど。考えるまでもなく選択肢はないですよね」
「ヌシが死にたくなければな」
「わかりました。やりましょう!」
「契約成立じゃ……」
次の瞬間、ドンっと首筋の噛み傷に黒山羊がかみついた。
「痛っ!?」
思わず転ぶと、黒山羊は耳元でささやく。
「これで呪いは上書きされた……あとは我との契約を守るだけじゃぞ……」
そう言った黒山羊の頭に、ヒュンっと飛んできた矢が突き刺さり、ドサっと倒れた。
「うわぁっ!? 何?」
すると森の漆黒の中からフードのついたローブをかぶった女性が現れた。
深々と被ったフードによって、その顔は伺いしれなかった。
「ちょっとだけ遅かったみたい……あなた、とんでもない存在と契約したのよ……わかってるの? 」
「え? でも、契約した黒山羊さん、死んじゃいましたよ……」
「ふふ……面白いこというわね。こんなの邪神の依り代に過ぎないわ。もう契約は成立しちゃってるもの」
そういう先から黒山羊はシュウシュウと音を立てて黒い煙を立てながら消えていった。
「で、どうしようかしら? 邪神の眷属さん」
女性がローブのフードを外すと、耳は長くツンっと尖っていた。
「あ? エルフ?」
僕は、思わずゲームの知識でエルフと呼んでしまった。
「あら、異界人なのに……エルフを知ってるの? ただ残念なことに、私はダークエルフだけどね……」
そう言った女性の肌は灰色だった。
「あ、あの……『いかいじん』って……何ですか?」
「あぁ、あなたみたいに別の世界から来た人の事よ」
「あぁ……異界の人ってことか……」
「それで……あなた、自分が何したかわかってる?」
「えっと……邪神って呼ばれる存在の手先になったってことですよね」
「えぇ……あなたを放置すると、邪神が復活しちゃうのよね」
「でも、あのままだと、僕が死ぬことになるんで……吸血鬼に噛まれたので……」
「え? それは本当?」
僕は、ダークエルフの女性に首筋の穴を見せた。
「まぁ……ドラコニスにも、いよいよ吸血鬼が入ってきたってことね……そっちはそっちでほっとけないわ」
「はぁ……」
「あなた、運がいいわよ」
「え? 最悪ですよ」
「そんなことないわ……あなたは、今、アンデッドでもないのに、邪神に守られて簡単には死なない存在なのよ」
「え? そうなの?」
「だから、助けてあげる。その代わり……あたしに協力しなさい」
「それはいいんですけど……黒マナ集めないと結局は死ぬって言われましたけど……」
「それは集めればいいわ。簡単なことだもの……人に思い出させてあげればいいのよ、恐怖の記憶をね」
「恐怖の記憶? つまり……怖い体験談みたいなものを聞きまくればいいってことですか?」
「そんなところね。それを週に一度くらいやってれば死なないわよ」
「はぁ、そんなもんですか……ところで、ここは?」
「そうよね……来たばかりっぽいし……そこから説明しなくちゃいけないわよね。ついてらっしゃい。食事と今夜の寝床くらいは、提供してあげるわ。異界人さん」
ダークエルフは、そう言うと踵を返して、歩き出した。
僕には、彼女についていく以外の選択肢は残されていないように思えた。
不意に目が覚めると僕は飛び起きた。
「ゆ、夢?」
と、思ったらそこは森の中。
辺りの風景が、これが夢でないことを告げていた。
そっと首筋を触ると、二つの噛まれた穴が開いているのが指先の感覚でわかる。
「夢……じゃないのか?」
すると、そこに声が響いた。
「お目覚めかな? 異界人よ」
振り向くと、そこには真っ黒な山羊がいた。
どこを見ているのかわからない目で、じっとこちらを見ているように思えた。
「うわぁぁぁぁぁぁ何!? 誰? 山羊? え? 山羊がしゃべったの?」
僕は、情けない声を上げて後ずさった。
黒山羊は、そんな僕をじっと見つめていた。
「助けて欲しいなら、選ぶがよい」
やはり黒山羊がしゃべっているようだった。
「え? あの……」
「異界人よ、このままならヌシは死ぬ……確実に」
「死ぬ? って……僕が?」
「あぁ……少しばかり、我の黒マナを分けてやったからな……しばらくは動けるだろうが……すでにヌシは邪神モルスの呪いを受けた……ヴァンパイアに噛まれてな……」
「はぁ?」
「モルスの呪いを解くことは出来ん……つまり、どっちにしろ、このままならお前は死ぬ」
「でも、さっき何か選べって……」
「あぁ、モルスの呪いは解けぬが、この私の呪いで上書きすることはできる……」
「呪いの……上書き? ってあなたは?」
「我が名はバフォメット……この世界に封印されし邪神じゃよ……」
「邪神? って、悪い神様ってことですか?」
「なーに、そう悪いもんじゃない。かつては神と崇められていたんじゃ……だが、この地に後からやってきた神々によって、邪悪な存在とされたために呪われし存在に堕とされただけ……いわば、ヌシと同じ被害者よ」
「じゃ、じゃぁバフォメットさん……あなたの呪いを受けると、僕はどうなるんでしょうか?」
「大した害はない。我は封印されし存在……まだと現現に顕現することは叶わぬ……そこでヌシには、我に変わって黒いマナを集めて欲しいのじゃ」
「黒い……マナですか?」
「あぁ、この世界の命はマナの力で生きている。黒きマナは、その逆……負の生命エネルギーよ」
「はぁ……それは、どうやって集めるものなんでしょうか?」
「恐怖じゃよ……人が負の感情を呼び起こす時……マナは変質し黒きマナに変わる……恐怖を感じさせれば、そこに黒マナは生まれる……」
「恐怖……ですか」
「恐怖の瞬間を思い出させるのでもいい……ヌシが恐怖を食べれば、その力は我の元へと集まるだけ……たったそれだけで主は生きられる……どうじゃ? 簡単な呪いじゃろ?」
「はぁ……確かに死ぬということに比べれば、リスクは低そうですが……でも、もし僕が、その黒マナを集められなかったら、どうなるんでしょうか?」
「しれたことよ……我との契約を破れば、その呪いは消え、邪神モルスの呪いにより、ヌシの命が消えゆくだけのこと……」
「えぇ……それじゃ死ぬまで誰かを怖がらせ続けろってことですか?」
「そうは言ってはおらん……ヌシが集めた黒マナにより、我が復活すれば……モルスの呪いなど、我の力で消し去ってやる……そして、貴様に自由を与えてやろう」
「……なるほど。考えるまでもなく選択肢はないですよね」
「ヌシが死にたくなければな」
「わかりました。やりましょう!」
「契約成立じゃ……」
次の瞬間、ドンっと首筋の噛み傷に黒山羊がかみついた。
「痛っ!?」
思わず転ぶと、黒山羊は耳元でささやく。
「これで呪いは上書きされた……あとは我との契約を守るだけじゃぞ……」
そう言った黒山羊の頭に、ヒュンっと飛んできた矢が突き刺さり、ドサっと倒れた。
「うわぁっ!? 何?」
すると森の漆黒の中からフードのついたローブをかぶった女性が現れた。
深々と被ったフードによって、その顔は伺いしれなかった。
「ちょっとだけ遅かったみたい……あなた、とんでもない存在と契約したのよ……わかってるの? 」
「え? でも、契約した黒山羊さん、死んじゃいましたよ……」
「ふふ……面白いこというわね。こんなの邪神の依り代に過ぎないわ。もう契約は成立しちゃってるもの」
そういう先から黒山羊はシュウシュウと音を立てて黒い煙を立てながら消えていった。
「で、どうしようかしら? 邪神の眷属さん」
女性がローブのフードを外すと、耳は長くツンっと尖っていた。
「あ? エルフ?」
僕は、思わずゲームの知識でエルフと呼んでしまった。
「あら、異界人なのに……エルフを知ってるの? ただ残念なことに、私はダークエルフだけどね……」
そう言った女性の肌は灰色だった。
「あ、あの……『いかいじん』って……何ですか?」
「あぁ、あなたみたいに別の世界から来た人の事よ」
「あぁ……異界の人ってことか……」
「それで……あなた、自分が何したかわかってる?」
「えっと……邪神って呼ばれる存在の手先になったってことですよね」
「えぇ……あなたを放置すると、邪神が復活しちゃうのよね」
「でも、あのままだと、僕が死ぬことになるんで……吸血鬼に噛まれたので……」
「え? それは本当?」
僕は、ダークエルフの女性に首筋の穴を見せた。
「まぁ……ドラコニスにも、いよいよ吸血鬼が入ってきたってことね……そっちはそっちでほっとけないわ」
「はぁ……」
「あなた、運がいいわよ」
「え? 最悪ですよ」
「そんなことないわ……あなたは、今、アンデッドでもないのに、邪神に守られて簡単には死なない存在なのよ」
「え? そうなの?」
「だから、助けてあげる。その代わり……あたしに協力しなさい」
「それはいいんですけど……黒マナ集めないと結局は死ぬって言われましたけど……」
「それは集めればいいわ。簡単なことだもの……人に思い出させてあげればいいのよ、恐怖の記憶をね」
「恐怖の記憶? つまり……怖い体験談みたいなものを聞きまくればいいってことですか?」
「そんなところね。それを週に一度くらいやってれば死なないわよ」
「はぁ、そんなもんですか……ところで、ここは?」
「そうよね……来たばかりっぽいし……そこから説明しなくちゃいけないわよね。ついてらっしゃい。食事と今夜の寝床くらいは、提供してあげるわ。異界人さん」
ダークエルフは、そう言うと踵を返して、歩き出した。
僕には、彼女についていく以外の選択肢は残されていないように思えた。
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