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6 あやかしの宅配便
②
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真っ黒に塗りつぶされた木立も、途中でわずかに光る集落の灯りも、途切れ途切れの道路も、全てがあっという間に私たちの背後に過ぎ去る。
あまりの速さに目を開けていることができなくて、ぎゅっと両目を瞑る私にシロが明るく語りかける。
「もう少しだからね。しっかり掴まっててー」
このスピードで振り落とされれば、命に係わるかもしれないという恐怖で、言われるまでもなく私は全力で、彼の背にしがみついていた。
ようやく速度が落ちてきたように感じ、恐る恐る目を開けてみれば、山から市街地へと下る最後の坂道にさしかかっている。
(一瞬……とまでは言わないけど、体感、数十秒ぐらいしか経ってないんですけど!?)
そのまま坂を下り、街外れのとある民家の裏に着くと、シロは私を背中から降ろしてくれた。
「はい、とうちゃーく」
必死にしがみついていたおかげで、すっかり体がこわばっており、脚に力が入らない。
またもやふらっと倒れかけた私を支えてくれたのは、白い毛に覆われた獣の背中ではなく、普通の人間の腕だった。
「……え?」
いつの間にかシロが、若い青年の姿に戻っている。
白い着流しに白い羽織という、最初に会った時と同じ格好の彼を、私は眩しく見つめた。
(もう……どうでもいい……)
考えていることがそのまま顔に出るらしい私の表情が、シロは気に入っているようで、「ははは」と笑いながら、私の体を起こしてくれる。
「ほら、瑞穂ちゃんしっかりして。行くよー」
どこからか出した小さな包みを手に、家の表にまわる彼を、私もふらふらとした足取りで追った。
あまりの速さに目を開けていることができなくて、ぎゅっと両目を瞑る私にシロが明るく語りかける。
「もう少しだからね。しっかり掴まっててー」
このスピードで振り落とされれば、命に係わるかもしれないという恐怖で、言われるまでもなく私は全力で、彼の背にしがみついていた。
ようやく速度が落ちてきたように感じ、恐る恐る目を開けてみれば、山から市街地へと下る最後の坂道にさしかかっている。
(一瞬……とまでは言わないけど、体感、数十秒ぐらいしか経ってないんですけど!?)
そのまま坂を下り、街外れのとある民家の裏に着くと、シロは私を背中から降ろしてくれた。
「はい、とうちゃーく」
必死にしがみついていたおかげで、すっかり体がこわばっており、脚に力が入らない。
またもやふらっと倒れかけた私を支えてくれたのは、白い毛に覆われた獣の背中ではなく、普通の人間の腕だった。
「……え?」
いつの間にかシロが、若い青年の姿に戻っている。
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(もう……どうでもいい……)
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「ほら、瑞穂ちゃんしっかりして。行くよー」
どこからか出した小さな包みを手に、家の表にまわる彼を、私もふらふらとした足取りで追った。
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