2 / 22
Bastard & Master 【2】
しおりを挟む
【2】
二十五年前。
青年貴族のジョセフは、なかば政略結婚のように、隣国から良い家柄の令嬢ソフィアを妻に迎えた。
ジョセフは、冷淡で高慢なソフィアに伴侶としての愛情を感じる事が出来ず、結婚生活は最初から冷え切っていた。
そんなある夜――
王宮で開かれた舞踏会で、彼はマルガレーテと運命の出会いをする。
穏やかで優しく、小さな花のように可愛らしいマルガレーテに、彼は会うなり恋に落ちた。
マルガレーテもまた、妻の存在を知りながらも、ジョセフに惹かれる気持ちを抑える事は出来なかった。
誰に知られる事もなく、密やかに二人は愛を育み、二年が過ぎた。
マルガレーテは男の子を産んだ。
二人はその子をヴィクトール・レオンと名付けた。
ジョセフとソフィアは、広大な屋敷の東と西の端にそれぞれの寝室を設け、言葉を交わす事もほとんどない夫婦であった。
もはやジョセフにとっての家族は、マルガレーテとヴィクトールであり、彼女の別荘に入り浸る毎日が続いた。
唯一、夫婦が対面するのが晩餐の時間であった。しかしジョセフが現れない日々が続くと、さすがの妻も夫の連日の不在を不信に思うようになる。
ソフィアは夫の身辺を調べさせた。
ほどなく彼女は、マルガレーテとヴィクトールの存在を知る事となる。
ジョセフの地位と財産があれば、好きに遊んでいられる今の夫婦関係を、ソフィアは都合がいいとさえ思っていた。
自身にも、連日のように公然と出入りする家庭教師という名の恋人がいる。
しかし、彼女にとって、それとこれとは別の話。
プライドだけは人一倍高い女であった。
夫の恋が浮気ではなく、真実の愛情であると悟った時、彼女の嫉妬心は激しく暴走した。
マルガレーテの別荘が炎に包まれた。
ソフィアの手の者による放火であった。
危険を素早く察知したマルガレーテは、ヴィクトールを抱いて逃亡した。
ソフィアは追っ手を放った。
マルガレーテは三日間逃げ回ったが、とうとう追い詰められ、ロッソの森の崖から身を投げたと言う。
しかし、その腕にヴィクトールの姿はなかった。
「その後、ソフィアは神の怒りに触れたのか、突然の病でこの世を去ったと言われています。けれど、ジョセフ殿の手に掛かったというのが、本当の所でしょう……」
クリステルが静かに語り終えた。
ヴィクトール・レオンのルーツ――彼をこの世に生み出した、哀しい恋人たちの真実の物語であった。
アーヴィンが深い吐息をついた。
「可哀想に、あの娘さんは亡くなったのか……。泣きながら、何度も何度も振り返りながら、森の奥へ走り去って行った……。私らは、この子に追われる事情があるならと、レオンという名の方で呼び、育てたのです」
職人の沈んだ声に、クリステルは黙って頷いた。
客間などないこの家で、ダイニングの椅子に腰掛け、一同はしばらく伏せがちな瞳をテーブルの上のカップに注いでいた。
「それで……今頃になって、俺にどういう用だと言うんだ?」
ややあって、レオンが低い声で訊く。クリステルはレオンに向き直った。
「ジョセフ殿は、ずっとあなたの行方を探しておられました。しかし、手掛かりはなく、月日が流れ……七年前にお亡くなりになりました」
レオンと、その育ての両親は言葉をなくした。
クリステルは続ける。
「亡くなる間際、ジョセフ殿はフォンテーヌ王に願い出ました。自分の亡き後、息子ヴィクトールを探して欲しいと……。ジョセフ殿は信じておられたのです。あなたが必ず生きていると……。マルガレーテという女性が、どれ程あなたを愛していたかを思えば、過酷な逃亡中、もしあなたが先に亡くなっていたなら、その遺体は必ずマルガレーテと共にあるはずだ……と……。しかし、遺体はなかった。ならば、答えはひとつのみ。彼女はあなたを逃がすため、あなたと別行動をとったのだと、訴えておられたそうです」
結果は、その通りだったわけである。
家具の修理の依頼を受けて遠出をしていたアーヴィンは、その帰り道、ロッソの森に差し掛かったところで、赤子を抱き締めた若い母親と出くわしたのだ。
高価そうな衣服はドロドロに汚れ、やつれて青白い顔をしていたが、それでもなお、美しい娘だったという。
あまりな姿に憐れになり、手持ちの水を勧めたアーヴィンに、娘は思いつめた様子で、この子を助けてやって下さい……と懇願したのである。
その様子が尋常ではなく、アーヴィンに断る事は出来なかった。
なにより、その胸に抱く赤子の美しい事――
身を呈して、この、命の輝きを衣に纏ったような我が子を生かしてやりたいと切望する母親の想いを、アーヴィンは引き継ぐ事を受け入れた。
その経緯を話して聞かせると、クリステルは深く息を吐きながら、そうだったのですか……と、呟いた。
「ジョセフ殿の領地は今、彼の従兄弟であるアナトール殿が守っておいでですが、アナトール殿にも、そのお父上から受け継ぐ領地がございます。アナトール殿のお父上はご高齢で、アナトール殿が隣国のご自分の領地に帰らねばならない日が近付いております」
クリステルは一瞬言葉を止め、レオンを真っ直ぐに見た。
「フォンテーヌ王は手を尽くし、漸くあなたの消息を掴み……一刻も早く都へお連れするよう、私を遣わされたのです」
ようやく、ここへ来た目的が告げられた。
レオンは弾かれたように顔を上げた。
「い……行かねぇよ! 俺は行かない!」
「行かねばなりません」
うろたえるレオンに、クリステルは強く言い放った。
射るようにレオンを見据える。
「あなたが行かねば、ジョセフ殿の領地はソフィアの親戚筋の手に落ちます。候補に上がっている男は、ソフィアとよく似た気性で、冷淡で浪費家です。領民たちの幸せはないと思わねばなりません。……フォンテーヌ王もアナトール殿も、ジョセフ殿の領地と領民を守りたいと思っておられるのです」
レオンは絶句した。
クリステルの口ぶりからすると、実の父ジョセフは良い領主だったようである。
そこへ踏み込んで来るのは、産みの母親を死へ追いやった憎むべき一族の者――
選択の余地はなさそうであった。
しかし、自分が出て行ったら、ここにいる年老いた両親はどんなに悲しむであろう。
「行きなさい、レオン」
迷っているレオンに、サラーが言った。
「子供に恵まれなかった私達だけど、お前が来てくれてから、たくさんの幸せをもらった。お前の本当のご両親に、この幸せの恩返しをするとしたら……今、お前を送り出してやる事が一番の恩返しなんだろうと思うんだよ」
強い母親だ……と、クリステルは思った。
さっきまでの取り乱した様子はもうどこにもない。
目の前のこの落胤は、本当に愛されて育ったようであった。
「でも、おふくろ……」
躊躇うレオンの言葉を、父親が遮った。
「お前が行った事で救われる人々がいるんだ。わしらも育てた甲斐がある。やはりお前は、生き延びねばならなかったんだよ」
そう言って、アーヴィンはサラーの肩を抱いた。
サラーは、エプロンの裾で、そっと涙を拭った。
レオンは、しばし何かを考えるように両親を見つめて――
やがてクリステルを正面から見た。
瞳に、強く清廉な光が宿る。
「都へ行く」
短く、しかしはっきりとした口調で告げた。
つづく
二十五年前。
青年貴族のジョセフは、なかば政略結婚のように、隣国から良い家柄の令嬢ソフィアを妻に迎えた。
ジョセフは、冷淡で高慢なソフィアに伴侶としての愛情を感じる事が出来ず、結婚生活は最初から冷え切っていた。
そんなある夜――
王宮で開かれた舞踏会で、彼はマルガレーテと運命の出会いをする。
穏やかで優しく、小さな花のように可愛らしいマルガレーテに、彼は会うなり恋に落ちた。
マルガレーテもまた、妻の存在を知りながらも、ジョセフに惹かれる気持ちを抑える事は出来なかった。
誰に知られる事もなく、密やかに二人は愛を育み、二年が過ぎた。
マルガレーテは男の子を産んだ。
二人はその子をヴィクトール・レオンと名付けた。
ジョセフとソフィアは、広大な屋敷の東と西の端にそれぞれの寝室を設け、言葉を交わす事もほとんどない夫婦であった。
もはやジョセフにとっての家族は、マルガレーテとヴィクトールであり、彼女の別荘に入り浸る毎日が続いた。
唯一、夫婦が対面するのが晩餐の時間であった。しかしジョセフが現れない日々が続くと、さすがの妻も夫の連日の不在を不信に思うようになる。
ソフィアは夫の身辺を調べさせた。
ほどなく彼女は、マルガレーテとヴィクトールの存在を知る事となる。
ジョセフの地位と財産があれば、好きに遊んでいられる今の夫婦関係を、ソフィアは都合がいいとさえ思っていた。
自身にも、連日のように公然と出入りする家庭教師という名の恋人がいる。
しかし、彼女にとって、それとこれとは別の話。
プライドだけは人一倍高い女であった。
夫の恋が浮気ではなく、真実の愛情であると悟った時、彼女の嫉妬心は激しく暴走した。
マルガレーテの別荘が炎に包まれた。
ソフィアの手の者による放火であった。
危険を素早く察知したマルガレーテは、ヴィクトールを抱いて逃亡した。
ソフィアは追っ手を放った。
マルガレーテは三日間逃げ回ったが、とうとう追い詰められ、ロッソの森の崖から身を投げたと言う。
しかし、その腕にヴィクトールの姿はなかった。
「その後、ソフィアは神の怒りに触れたのか、突然の病でこの世を去ったと言われています。けれど、ジョセフ殿の手に掛かったというのが、本当の所でしょう……」
クリステルが静かに語り終えた。
ヴィクトール・レオンのルーツ――彼をこの世に生み出した、哀しい恋人たちの真実の物語であった。
アーヴィンが深い吐息をついた。
「可哀想に、あの娘さんは亡くなったのか……。泣きながら、何度も何度も振り返りながら、森の奥へ走り去って行った……。私らは、この子に追われる事情があるならと、レオンという名の方で呼び、育てたのです」
職人の沈んだ声に、クリステルは黙って頷いた。
客間などないこの家で、ダイニングの椅子に腰掛け、一同はしばらく伏せがちな瞳をテーブルの上のカップに注いでいた。
「それで……今頃になって、俺にどういう用だと言うんだ?」
ややあって、レオンが低い声で訊く。クリステルはレオンに向き直った。
「ジョセフ殿は、ずっとあなたの行方を探しておられました。しかし、手掛かりはなく、月日が流れ……七年前にお亡くなりになりました」
レオンと、その育ての両親は言葉をなくした。
クリステルは続ける。
「亡くなる間際、ジョセフ殿はフォンテーヌ王に願い出ました。自分の亡き後、息子ヴィクトールを探して欲しいと……。ジョセフ殿は信じておられたのです。あなたが必ず生きていると……。マルガレーテという女性が、どれ程あなたを愛していたかを思えば、過酷な逃亡中、もしあなたが先に亡くなっていたなら、その遺体は必ずマルガレーテと共にあるはずだ……と……。しかし、遺体はなかった。ならば、答えはひとつのみ。彼女はあなたを逃がすため、あなたと別行動をとったのだと、訴えておられたそうです」
結果は、その通りだったわけである。
家具の修理の依頼を受けて遠出をしていたアーヴィンは、その帰り道、ロッソの森に差し掛かったところで、赤子を抱き締めた若い母親と出くわしたのだ。
高価そうな衣服はドロドロに汚れ、やつれて青白い顔をしていたが、それでもなお、美しい娘だったという。
あまりな姿に憐れになり、手持ちの水を勧めたアーヴィンに、娘は思いつめた様子で、この子を助けてやって下さい……と懇願したのである。
その様子が尋常ではなく、アーヴィンに断る事は出来なかった。
なにより、その胸に抱く赤子の美しい事――
身を呈して、この、命の輝きを衣に纏ったような我が子を生かしてやりたいと切望する母親の想いを、アーヴィンは引き継ぐ事を受け入れた。
その経緯を話して聞かせると、クリステルは深く息を吐きながら、そうだったのですか……と、呟いた。
「ジョセフ殿の領地は今、彼の従兄弟であるアナトール殿が守っておいでですが、アナトール殿にも、そのお父上から受け継ぐ領地がございます。アナトール殿のお父上はご高齢で、アナトール殿が隣国のご自分の領地に帰らねばならない日が近付いております」
クリステルは一瞬言葉を止め、レオンを真っ直ぐに見た。
「フォンテーヌ王は手を尽くし、漸くあなたの消息を掴み……一刻も早く都へお連れするよう、私を遣わされたのです」
ようやく、ここへ来た目的が告げられた。
レオンは弾かれたように顔を上げた。
「い……行かねぇよ! 俺は行かない!」
「行かねばなりません」
うろたえるレオンに、クリステルは強く言い放った。
射るようにレオンを見据える。
「あなたが行かねば、ジョセフ殿の領地はソフィアの親戚筋の手に落ちます。候補に上がっている男は、ソフィアとよく似た気性で、冷淡で浪費家です。領民たちの幸せはないと思わねばなりません。……フォンテーヌ王もアナトール殿も、ジョセフ殿の領地と領民を守りたいと思っておられるのです」
レオンは絶句した。
クリステルの口ぶりからすると、実の父ジョセフは良い領主だったようである。
そこへ踏み込んで来るのは、産みの母親を死へ追いやった憎むべき一族の者――
選択の余地はなさそうであった。
しかし、自分が出て行ったら、ここにいる年老いた両親はどんなに悲しむであろう。
「行きなさい、レオン」
迷っているレオンに、サラーが言った。
「子供に恵まれなかった私達だけど、お前が来てくれてから、たくさんの幸せをもらった。お前の本当のご両親に、この幸せの恩返しをするとしたら……今、お前を送り出してやる事が一番の恩返しなんだろうと思うんだよ」
強い母親だ……と、クリステルは思った。
さっきまでの取り乱した様子はもうどこにもない。
目の前のこの落胤は、本当に愛されて育ったようであった。
「でも、おふくろ……」
躊躇うレオンの言葉を、父親が遮った。
「お前が行った事で救われる人々がいるんだ。わしらも育てた甲斐がある。やはりお前は、生き延びねばならなかったんだよ」
そう言って、アーヴィンはサラーの肩を抱いた。
サラーは、エプロンの裾で、そっと涙を拭った。
レオンは、しばし何かを考えるように両親を見つめて――
やがてクリステルを正面から見た。
瞳に、強く清廉な光が宿る。
「都へ行く」
短く、しかしはっきりとした口調で告げた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる