13 / 22
Bastard & Master 【13】
しおりを挟む
【13】
雨……?
眠りにつこうと、光の精霊を休ませたクリステルは、ハウスの中が暗くなって初めて、雨が降っている事に気付いた。
ネリーの事が気に掛かった。
彼女のハウスが未熟である事は、クリステルの目には明らかであった。
大気の壁の層が整っておらず、強風や雨にどれだけ耐えられるか、疑わしいシロモノであった。
傍らで寝息を立て始めたばかりのレオンを起こさないように、クリステルはそっと、寝床から起き上がり、ハウスを出た。
闇の中、思ったより激しい雨音に混じって、すすり泣くような声が聞こえる。
クリステルは濡れるのも構わず、崩れかけて空間が歪んで見えるハウスに、静かに歩み寄った。
ハウスはあちこち穴が開いているらしく、所々からネリーの姿が覗けた。
ネリーは、ずぶ濡れになって膝を抱えて泣いていた。
「ネリー……」
そっと声を掛ける。
ぴくり……と肩が跳ね、泣き濡れた瞳がクリステルを見上げた。
「何度やっても駄目なの。何度も作り直したのに……すぐに雨漏りするの」
ぐずぐずと泣きながら、ネリーが悔しそうに訴える。
クリステルは手を差し伸べた。
「風邪をひいてしまいますよ」
囁くような優しい声に、ネリーは、うわぁん、と泣き声を上げて、クリステルの胸に飛び込んで来た。
一瞬、驚いたクリステルであったが――そっと、小さい身体を抱き締めてやる。
「私も、初めは上手く作れませんでしたよ」
そう言いながら、クリステルは冷たくなっているネリーの髪を撫でた。
ネリーは、クリステルの腕の中で、その暖かさに泣けた。
未熟な自分が悔しくて、情けなくて……
雨は冷たくて、心細くて……とても寂しかったのだ。
そんな時に差し伸べられた手の優しさに、縋り付かずにはいられなかった。
強がってはいても、ネリーはまだ十六歳の少女であった。
クリステルのハウスへ招き入れられたネリーは、その想像もしなかった作りに呆然とした。
大きく描かれたサークルは、びっしりと柔らかな緑が覆い、天井は高く、雫のひとつも漏れて来ない。乾きすぎない空気は暖かく、プティがゆったりと空間を漂っている。
クリステルは荷物の中からタオルを取り出して、ネリーに手渡した。そのまま、かまどの側へ寄る。
「炎の精霊よ……」
小さくそう呟いただけで、かまどに火が点いた。
名乗りどころか、杖さえ手にしていないクリステルに、ネリーは目を見張った。
「火の側へいらっしゃい。身体を暖めなければ……」
言いながら振り返ったクリステルは、困ったような顔をした。
ネリーはタオルを手にしたままで、雫を拭う事もせず、ただこちらを凝視している。
クリステルはネリーの手を取り、かまどの側まで連れて来ると、また荷物の所からブランケットを持って来た。
「服を脱いで、これに包まって、火の側で暖まるのですよ」
言い置いて、クリステルは杖を手に取った。
「水の精霊よ……」
言いながら、杖の紫の石でポットの縁を、ちょん、と突付く。
石から水が滴り、ポットに満たされ、クリステルはそれを火に掛けた。
手際よく働くクリステルを眺めながら、ネリーはのろのろと服を脱いで、毛布に包まった。
レオンの言った通りであった。
クリステルは名乗りを上げる事もなく、しかし精霊は、打てば響くように反応を示す。
認めたくなかった実力の違いを、はっきりと自覚しなければならなかった。
重い気分で膝を抱え、かまどの炎を見つめていると、いつの間にか着替えたクリステルがやって来て、先程から温めていたカップにポットの湯を注いだ。
念入りに掻き混ぜ、ほんの数滴のお酒を落として――そうして差し出されたカップにはチョコレートが甘い香りの湯気を上げていた。
「暖まりますよ」
そう言ったクリステルの表情は、僅かに微笑を浮かべていて――
「ありがとう……」
カップを受け取りながら、ネリーは初めて自分に向けられた微笑に見惚れていた。
身体がぽかぽかと温まり、睡魔が両腕を広げてネリーを包み込もうとしていた。
眠りに落ちる間際、ネリーは呟くような声で言った。
「もし……先にあなたに出会っていたら……あたしはきっと、あなたに憧れて憧れて……弟子入りさせて下さいって、追っかけ回したんだろうな。だって……あなたは……あたしが思い描いているスピリッツ・マスターの姿そのままだったもの」
ネリーの呟きを、クリステルは無言で聞いていた。
しかし、落とした照明の中でも、きっとクリステルは穏やかな眼差しでこちらを見ているのだろう。
ネリーはそれを感じて、寝返りを打ち、クリステルに背を向けた。
「でも……先に出会ったのは、レオンだった……」
それが、ネリーの出した結論であった。
「なぁ……なにがあった?」
レオンがそっと、クリステルに耳打ちした。
翌朝、レオンが目覚めると、ハウスの中にネリーがいた。
朝食の準備をしている今も、ネリーは黙々と働いている。
しかし、昨日のように毒は吐かないものの、何だか仏頂面で、話し掛け辛い空気を全身にまとっている。
「昨夜、雨が降ったんです。彼女のハウス、持ち堪えられなくて……ずぶ濡れになっていたので、こちらへお呼びしたのです」
クリステルも小声で説明する。
ふぅん……と頷いたレオンに、クリステルは慌てて付け足す。
「あの……彼女も屈辱でしょうから、その話は持ち出さないで下さいね」
レオンは肩を竦めた。
「わかってる。揉め事はご免だ」
「あの~……食事の仕度、できたんだけど」
ネリーが向こうから呼んだ。
二人は速攻で振り返る。
「手伝って下さって、助かりました」
「メシだメシ……」
同時に声に出して、ばつが悪そうに顔を見合わせる。
ネリーは嫌味な溜息をついた。
「あのさ……食事の前に、言っておきたいんだけど……」
「なんですか?」
「なんだ?」
また声がハモる。ネリーはもう一度、溜息をついた。
「あたし、つまんない喧嘩吹っ掛けるのは辞めたから。貴族の術師を嫌いだってのは、今でもそうだけど、でも、実力で張り合っても敵わないって事はよくわかったし……それは、これからあたしも勉強すれば、何とかなるかも知れない事だし」
ネリーの言葉に、ふたりはただ頷く。
レオンに至っては、心底ほっとした表情だ。
ネリーはクリステルを真っ直ぐに見た。
「でも、これだけははっきりしてる。あたしはレオンが好き。だからあなたが嫌い」
レオンが咳き込んだ。
「なっ……なんでそうなるんだよっ! お前、そりゃ、どーゆー理屈だぁ?」
「本気で訊いてるの?」
ネリーが眉をひそめ、逆に訊き返す。
「当たり前だ。お前、言ってる事、滅茶苦茶だぞ」
レオンの言葉に、ネリーはニンマリと笑った。
「何だ、自覚がないなら、言った方が有利じゃん。一歩リードぉ」
レオンには、ますますネリーの言う意味が理解不能だ。
「クリステルにネチネチ嫌がらせなんて、無駄な所に情熱を注ぐのは辞めたの。これからはストレートにレオンにアタックする」
「あの……ネリー……?」
レオンは暑くもないのに噴き出す汗を拭いながら言う。
「俺達は、遊びの旅をしているわけじゃないんだ……。いつまでも同行を許す訳にはいかない」
ネリーは、当然……というように頷く。
「それは前に聞いたわ。都へ行くんでしょ? クリステルが王宮の術師だって事も聞いた」
「だったら……」
レオンが言いかけると、それを遮るように、ネリーは、チッチッ、と舌を鳴らして指を振った。
「だからついて行くんじゃない。都へ着けば、クリステルはお役御免となって、エライ人の御付きに戻るわけでしょ?その時こそ、あたしがレオンの専属術師になるんだから」
ネリーの言葉が、その場の空気を変えた。
レオンはほとんど無意識に、クリステルを見た。
しかし――
クリステルは、目を合わせてはくれなかった。
レオンの視線が、クリステルを追った事に、もちろんネリーは気付いていた。
胸が、ズキンと痛んだ。
「たとえレオンが貴族で、身分違いでも……専属術師として雇ってもらえれば、ずっと、側にいられるもん」
切ないセリフを呟いた。そう言うしか、なかったのだ。
つづく
雨……?
眠りにつこうと、光の精霊を休ませたクリステルは、ハウスの中が暗くなって初めて、雨が降っている事に気付いた。
ネリーの事が気に掛かった。
彼女のハウスが未熟である事は、クリステルの目には明らかであった。
大気の壁の層が整っておらず、強風や雨にどれだけ耐えられるか、疑わしいシロモノであった。
傍らで寝息を立て始めたばかりのレオンを起こさないように、クリステルはそっと、寝床から起き上がり、ハウスを出た。
闇の中、思ったより激しい雨音に混じって、すすり泣くような声が聞こえる。
クリステルは濡れるのも構わず、崩れかけて空間が歪んで見えるハウスに、静かに歩み寄った。
ハウスはあちこち穴が開いているらしく、所々からネリーの姿が覗けた。
ネリーは、ずぶ濡れになって膝を抱えて泣いていた。
「ネリー……」
そっと声を掛ける。
ぴくり……と肩が跳ね、泣き濡れた瞳がクリステルを見上げた。
「何度やっても駄目なの。何度も作り直したのに……すぐに雨漏りするの」
ぐずぐずと泣きながら、ネリーが悔しそうに訴える。
クリステルは手を差し伸べた。
「風邪をひいてしまいますよ」
囁くような優しい声に、ネリーは、うわぁん、と泣き声を上げて、クリステルの胸に飛び込んで来た。
一瞬、驚いたクリステルであったが――そっと、小さい身体を抱き締めてやる。
「私も、初めは上手く作れませんでしたよ」
そう言いながら、クリステルは冷たくなっているネリーの髪を撫でた。
ネリーは、クリステルの腕の中で、その暖かさに泣けた。
未熟な自分が悔しくて、情けなくて……
雨は冷たくて、心細くて……とても寂しかったのだ。
そんな時に差し伸べられた手の優しさに、縋り付かずにはいられなかった。
強がってはいても、ネリーはまだ十六歳の少女であった。
クリステルのハウスへ招き入れられたネリーは、その想像もしなかった作りに呆然とした。
大きく描かれたサークルは、びっしりと柔らかな緑が覆い、天井は高く、雫のひとつも漏れて来ない。乾きすぎない空気は暖かく、プティがゆったりと空間を漂っている。
クリステルは荷物の中からタオルを取り出して、ネリーに手渡した。そのまま、かまどの側へ寄る。
「炎の精霊よ……」
小さくそう呟いただけで、かまどに火が点いた。
名乗りどころか、杖さえ手にしていないクリステルに、ネリーは目を見張った。
「火の側へいらっしゃい。身体を暖めなければ……」
言いながら振り返ったクリステルは、困ったような顔をした。
ネリーはタオルを手にしたままで、雫を拭う事もせず、ただこちらを凝視している。
クリステルはネリーの手を取り、かまどの側まで連れて来ると、また荷物の所からブランケットを持って来た。
「服を脱いで、これに包まって、火の側で暖まるのですよ」
言い置いて、クリステルは杖を手に取った。
「水の精霊よ……」
言いながら、杖の紫の石でポットの縁を、ちょん、と突付く。
石から水が滴り、ポットに満たされ、クリステルはそれを火に掛けた。
手際よく働くクリステルを眺めながら、ネリーはのろのろと服を脱いで、毛布に包まった。
レオンの言った通りであった。
クリステルは名乗りを上げる事もなく、しかし精霊は、打てば響くように反応を示す。
認めたくなかった実力の違いを、はっきりと自覚しなければならなかった。
重い気分で膝を抱え、かまどの炎を見つめていると、いつの間にか着替えたクリステルがやって来て、先程から温めていたカップにポットの湯を注いだ。
念入りに掻き混ぜ、ほんの数滴のお酒を落として――そうして差し出されたカップにはチョコレートが甘い香りの湯気を上げていた。
「暖まりますよ」
そう言ったクリステルの表情は、僅かに微笑を浮かべていて――
「ありがとう……」
カップを受け取りながら、ネリーは初めて自分に向けられた微笑に見惚れていた。
身体がぽかぽかと温まり、睡魔が両腕を広げてネリーを包み込もうとしていた。
眠りに落ちる間際、ネリーは呟くような声で言った。
「もし……先にあなたに出会っていたら……あたしはきっと、あなたに憧れて憧れて……弟子入りさせて下さいって、追っかけ回したんだろうな。だって……あなたは……あたしが思い描いているスピリッツ・マスターの姿そのままだったもの」
ネリーの呟きを、クリステルは無言で聞いていた。
しかし、落とした照明の中でも、きっとクリステルは穏やかな眼差しでこちらを見ているのだろう。
ネリーはそれを感じて、寝返りを打ち、クリステルに背を向けた。
「でも……先に出会ったのは、レオンだった……」
それが、ネリーの出した結論であった。
「なぁ……なにがあった?」
レオンがそっと、クリステルに耳打ちした。
翌朝、レオンが目覚めると、ハウスの中にネリーがいた。
朝食の準備をしている今も、ネリーは黙々と働いている。
しかし、昨日のように毒は吐かないものの、何だか仏頂面で、話し掛け辛い空気を全身にまとっている。
「昨夜、雨が降ったんです。彼女のハウス、持ち堪えられなくて……ずぶ濡れになっていたので、こちらへお呼びしたのです」
クリステルも小声で説明する。
ふぅん……と頷いたレオンに、クリステルは慌てて付け足す。
「あの……彼女も屈辱でしょうから、その話は持ち出さないで下さいね」
レオンは肩を竦めた。
「わかってる。揉め事はご免だ」
「あの~……食事の仕度、できたんだけど」
ネリーが向こうから呼んだ。
二人は速攻で振り返る。
「手伝って下さって、助かりました」
「メシだメシ……」
同時に声に出して、ばつが悪そうに顔を見合わせる。
ネリーは嫌味な溜息をついた。
「あのさ……食事の前に、言っておきたいんだけど……」
「なんですか?」
「なんだ?」
また声がハモる。ネリーはもう一度、溜息をついた。
「あたし、つまんない喧嘩吹っ掛けるのは辞めたから。貴族の術師を嫌いだってのは、今でもそうだけど、でも、実力で張り合っても敵わないって事はよくわかったし……それは、これからあたしも勉強すれば、何とかなるかも知れない事だし」
ネリーの言葉に、ふたりはただ頷く。
レオンに至っては、心底ほっとした表情だ。
ネリーはクリステルを真っ直ぐに見た。
「でも、これだけははっきりしてる。あたしはレオンが好き。だからあなたが嫌い」
レオンが咳き込んだ。
「なっ……なんでそうなるんだよっ! お前、そりゃ、どーゆー理屈だぁ?」
「本気で訊いてるの?」
ネリーが眉をひそめ、逆に訊き返す。
「当たり前だ。お前、言ってる事、滅茶苦茶だぞ」
レオンの言葉に、ネリーはニンマリと笑った。
「何だ、自覚がないなら、言った方が有利じゃん。一歩リードぉ」
レオンには、ますますネリーの言う意味が理解不能だ。
「クリステルにネチネチ嫌がらせなんて、無駄な所に情熱を注ぐのは辞めたの。これからはストレートにレオンにアタックする」
「あの……ネリー……?」
レオンは暑くもないのに噴き出す汗を拭いながら言う。
「俺達は、遊びの旅をしているわけじゃないんだ……。いつまでも同行を許す訳にはいかない」
ネリーは、当然……というように頷く。
「それは前に聞いたわ。都へ行くんでしょ? クリステルが王宮の術師だって事も聞いた」
「だったら……」
レオンが言いかけると、それを遮るように、ネリーは、チッチッ、と舌を鳴らして指を振った。
「だからついて行くんじゃない。都へ着けば、クリステルはお役御免となって、エライ人の御付きに戻るわけでしょ?その時こそ、あたしがレオンの専属術師になるんだから」
ネリーの言葉が、その場の空気を変えた。
レオンはほとんど無意識に、クリステルを見た。
しかし――
クリステルは、目を合わせてはくれなかった。
レオンの視線が、クリステルを追った事に、もちろんネリーは気付いていた。
胸が、ズキンと痛んだ。
「たとえレオンが貴族で、身分違いでも……専属術師として雇ってもらえれば、ずっと、側にいられるもん」
切ないセリフを呟いた。そう言うしか、なかったのだ。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
女神様、もっと早く祝福が欲しかった。
しゃーりん
ファンタジー
アルーサル王国には、女神様からの祝福を授かる者がいる。…ごくたまに。
今回、授かったのは6歳の王女であり、血縁の判定ができる魔力だった。
女神様は国に役立つ魔力を授けてくれる。ということは、血縁が乱れてるってことか?
一人の倫理観が異常な男によって、国中の貴族が混乱するお話です。ご注意下さい。
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる