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キャターモール三姉妹

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俺は、混乱していた。
「あ、申し遅れました。私達キャターモール姉妹です」
黄色が言った。
ショートカットヘアで、ボーイッシュだが大人しい印象だ。
「私がチャロ」
ピンク髪が言った。
「私がエリザベス」
水色髪が言った。
「で、私がアブリルですね」
黄色が言う。
「いや、それはわかったが」
俺は言う。
「ここはどこだ?」
俺。
「ここは異世界・大陸の魔神コンチネンタル・デビルです」
チャロが言う。
「ここの料理ははっきりいってゲキマズで、とても食べれるものではありません」
エリザベス。
「そこで私達は古の呪法を使い、他の世界から美味しい料理が作れる奴隷を召喚しました」
アブリル。
えー。
奴隷??
俺、こき使われるの?
「そうです。さぁ私達の為に美味しい料理を作りなさい」
エリザベス。
「いや…そうではなくて、ちゃんと身の安全は保証しますから」
チャロ。
「でも、あっちの、世界に帰りたいって言われると、困る…かな?」
アブリル。
はっきりいってこれは拉致監禁以外の何者でもないが、とりあえず美味しい料理を作らないと俺の身が危ないみたいだ。
「えっと…何を作ればいいんですか」
俺。
「なんでも」
エリザベス。
縦ロールの髪が揺れる。
「とにかく!おいしいものを作りなさい!!」
「はぁ…」
俺は仕方なく、エプロンをつけ、台所に立ったのである…。
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