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第一章 最早これは呪い? もう呪いとしか思えないでしょうっっ
17 閑話 チャラ男側近 ジークの一人愚痴大会 Ⅱ
しおりを挟む何時も何を考えているのか分からない――――それがアイツっ、エドゥアルド・ハインリヒ・ディリバルト・ランゲンバッハと言う俺より二歳年下の従兄弟。
俺と同じ子供の筈なのにっ、俺の方が二歳も年上なのにも拘らず座学や剣術に加えて魔法まで、まあ魔力が高いのは直系皇族だから致し方のないものだ。
うん友人であり親戚、そして臣下として公私に渡り仲は悪くはないけれどもアイツは、エドは俺に……いや、俺だけじゃあないっっ。
コレを感じているのはエドの異母弟である第三皇子のユリウスも薄々感じ取っている筈だ。
俺と違いユリウスはエドとはまた違う意味で出来る男だ。
ユリウスはエドと一ヶ月しか変わらない第二側妃の百合妃の生んだ皇子。
ユリの母君である百合妃は病弱で儚げな女性故に、産後の肥立ちも悪くユリが1歳になる前かな、百合妃が身罷られたのは……。
残されたユリは后妃陛下の子として引き取られ、后妃様はご自身の事分け隔てなくユリへ愛情を注がれている。
だからこそユリは成人を迎えると同時に皇位継承を返上し、臣下へと下り何れ皇帝となるエドの右腕として今から宰相殿の許で教えを乞うているのだ。
また第四皇子のローラントは頭よりも剣術でエドを助けると言っている。
そこで残った俺は勿論エドの為に、エドを守りそしてアイツの前に立ちはだかるモノを二人の親友と共に倒していこうと思っているのだが……たまにアイツが何を考えているのかが俺にはさっぱり分からないんだよね。
時折見せる年相応に似つかわしくないだろう……子供の俺でもわかる、あの何とも苦渋に満ちた表情。
そんな表情なんてものはそもそも何十年も生きてきた様な大人が、時折酒を飲みながら垣間見せるものだと思うのだけどね。
またそういう時には決まって俺達には何も言わないし、また俺達は何も声を掛ける事が出来ない。
なんか見えない透明な壁がさ、俺達三人とエドを隔てている様な感じがしてならない。
それがさ、何とも訳がわからなくて俺は腹立たしく感じてしまう。
俺達は仲間なのだからっ、何か困っているのであれば出来る出来ないは関係なくっ、せめて相談くらいしてくれてもいいだろうって俺は思う。
そして今回もそうだっっ。
俺を子供扱いするかと思えば……何だよそのしまらない表情なんてするなよっっ。
まあ逢いたいのは俺じゃないって言うのはわかったよ。
だからさぁ、そのなんだ。
見るからに幸せそうな表情してさ――――。
「じゃあ僕はこれで失礼するよ」
「――――っておいおい護衛もなしかよっっ」
それだけを言い終えるとエドは踵を返してすたすたと、まさにそのすたすただよな。
俺に一瞥もせず自室を出て魔法陣へと歩いて行くのだから……。
護衛の一人もつけずに皇子様が外国へ行っていいのか――――ってっっ!?
そう俺が思った瞬間エドは何時もの少し意地の悪い笑みを浮かべると……。
「簡単に僕に勝てる刺客がいると思う?」
そう言い終えるとまた魔法陣へと歩き出す。
はいはいそうでしたっっ。
俺が悪う御座いましたって!!
エドの魔力が弱冠8歳にして大陸でも一、二位を競う程に高い事を忘れてましたよっっ。
それに剣術もねっっ。
恐らくそこいらの刺客ではエドに傷一つ負わせる事は出来ないだろう。
しかしそれでもだっ、一寸先は闇とでも言うじゃないか。
俺ははっきり言ってそこまで強くもないし賢くもない。
所謂平凡な人間だ。
でもそれでも俺はエドの為に何かをしたいっっ。
きっとエドは将来優秀になり過ぎて孤高の王となるかもしれない。
嫌きっと今のままだったらそうなるのは決定的だっっ。
だからこそ思う。
そんなお前の傍に俺達は今も遠い未来もずっとそばにいるだろう。
譬え嫌だと言っても俺はいる!!
「おい待てってっ、俺を置いて行くなっっ」
俺は何時でもお前の盾となる。
そして――――俺はこの後本当にあり得ないお前と出会う事となる。
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