神速のクランマスター

めるお

文字の大きさ
4 / 5

4話  神様から事情を聞く話 《3》 一体いつ始まるんですかね?冒険は・・

しおりを挟む

異世界、剣、魔法、憧れたもんだぜ若い頃は‥。
子供の頃は色々なアニメの主人公の必殺技とか真似してみたりしてさ?そこからRPGゲームとかに触れるたびに思わなかったか?
決して主人公じゃなくてもいい、あの世界に行ってみたい!自由に冒険してみてぇ!そして今、俺は行けるんだっ!剣と魔法の異世界に!これほど嬉しいことはない…!これでテンションが上がらない奴はいないだろ!そうだろ?ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇ!!



「ぃよぉっしゃっ!爺さん、その《ステータス》はどうすれば見れるんだ?やっぱり向こうに行かないと見れない感じ?」



『本来ならそうなのじゃがお主はもうベリルトの゛ことわり゛に入っているはずじゃ。
従って《ステータス》を見ようと思えば見れるはずじゃよ?地球にはない概念じゃからわしも興味あるのぅ。
なぁ~に時間は気にせんで確認するとええ。今お主の魂はわしの力でこの場所に留めておるんじゃがココは時間というものは存在せん空間じゃからのう。
それに魂はあってもそれを入れる器となる肉体が無いじゃろ?それを作る事もせんといかんしな。』



「あ~なるほどね。そっかぁ、俺は化物に殺されてっから‥ん?でも今って俺は魂だけの存在なんだよな?なんで死ぬ前の姿で今ここに居るの俺?服とか靴もちゃんと履いてるけど‥」



『ああそれはじゃのぅ、お主が殺された後も゛記憶゛を無くさせないようにしとるからなんじゃ。普通は死後の魂は意志はあるが記憶は段々と薄れていってしまうのじゃよ。そしてまっさらになった後に転生していくのじゃ。稀に記憶が薄っすらと残って転生する者もおるがのぅ。
従ってお主は自分の゛記憶゛から今の姿を形度かたちどっておる。わしから見ると青い火の玉がフヨフヨしとるだけじゃぞ?
ちなみにベリルトへ転生する際の肉体は今の容姿が基本となるが構わんか?』



「そういうわけか。あ、俺の体なんだけど年齢とか若くできないかな??さすがに32のおっさんがいきなり向こうに行ってもなんか切ない未来しかみえねぇんだわ‥。」



『ふぉ、ふぉ、まかせておれ!それくらいは楽勝じゃわい!』




ピカァァァァ!




「…うっ!」



(くそ!油断してた!まかされたのが嬉しかったんかな?
すげぇー光りだしたよ!頭が!俺って肉体が無いから今は魂だけなんだよな!?目なんか無いはずなのにすげぇ眩しいぞこれ!)


『それではわしは用意をしようかのぅ。
あの魔物の記憶の中にまだ有用な情報も残っておるかもしれんからしばらく待っておるがよい。』



そう言って陽貴の前から姿を消した神様。陽貴は手持ち無沙汰に畑に寝転んだ。
長閑のどかだなぁ~っと寝そうになっていたが《ステータス》の事を思い出し、さっそく実行してみる。



「あ!そうやった!ステータス、ステータスっと…ん?あれ、出ないなぁ。なんか他に呪文とかいるのか?う~ん‥ゲームとかではステータスってアイコンクリックするか、最初からキー配置でステータスを開くボタンとか決まってるもんな。
そういえば‥ステータスっていっても゛何の゛ステータスを見るか考えてねぇな。もしかして‥」



そう思って゛自分の゛ステータス!っと陽貴が念じると頭の中にゲームのようなステータス画面が現れた。



《ステータス: 瀬田 陽貴 》

 --  : --

 --  : --

 --  : --

 --  : --

    ・
    ・
    ・ 
    ・
    ・
【---】




「・・・ふぅむ。さっぱり訳わかんねぇな・・。全部の表示が横線とか、括弧で区切りがあるから何かしら書かれてるとは思うんだが、バグってんのかな?おかしいな~爺さんが俺はもうステータス見れるっていってたのになぁ。
まぁ見えるには見えるけど・・画面だけ」




頭の中でこれでもないあれでもないと色々試してみるも、なんともならず悩んでいると目の前の地面がいきなり盛り上がり、そこから謎の発光物体が土を押しのけ現れた。



「!…ファ!?ちょ!なんだコレ!?」



『ぬぉぉっふぅっ!あ痛たた!わしとしたことが出るところ間違えてしもうたわい。
すまんのぅ、驚かせてしまったみたいじゃ。ふぉふぉっ!』



(もうね‥ツッコミが追いつかねぇよ‥)



地面から荒い息をあげて這い出してきたのは神様だった。何をミスったらそこから‥?遠い目をしながら陽貴は神様に聞いた。



「…爺さん。さっきステータスを見てみたんだけど表示?がまったく文字すらみえないんだけど何かわかる?ステータスを表示する画面っぽいのは出てるんだけどさ」



『む?うむ、恐らくはまだ魂の状態だからではないかのぅ?どれ、さっそく肉体と合わせてみようと思うのじゃが、どうかのぅ?魂と肉体が融合すればうまくステータスも表示されるじゃろうて。』



「お?もう出来たの?おkおk!やっちゃってよ爺さん!」



『わかったのじゃ!ではゆくぞい?…ふぉぉぉぉはぁぁっ!!』




陽貴の了解を得た神様は気合十分に何か吠えだした。
すると、陽貴を光が包み込み、まばゆまたたきだしたのだった。
と、同時に神様の頭も化学反応的な感じに輝きだす。
菜の花畑では陽貴が光ると神様あたまも光るという訳のわからない状況を生み出していた。




(…もうどうにでもなぁ~れ☆)






陽貴は考えることをやめた‥。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

処理中です...