神速のクランマスター

めるお

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5話  ステータスの確認と神様に貰っていいか聞いてみた。

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気が付くと陽貴は神様あたま
と融合が完成し‥‥てるなんて事はなく、どうやら肉体と魂の融合は終わったらしい。その場で屈伸や背伸びをして違和感がないか確かめる。



「んっと、ふぅ。うん、なんかしっくりくるな。
変わったのは‥身長縮んでる?手足の長さもなんか違うな」



『そうじゃな。肉体の年齢を16歳にしておる元の年齢の半分じゃ。そのせいじゃろ。
その頃のお主の成長がいちじる
しいので勝手に決めたが構わんかったかのぅ?これでステータスもうまく機能するはずじゃが‥どうじゃ?』



「そっか、若くなったから成長する前に戻ってんのね。32と16じゃそりゃあ違いがでるわな!把握したっす。
あ、そうそう!ステータス、ステータス…っと」




-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・



《ステータス》


【瀬田 陽貴】 
[性別/男性/年齢:16]
[Lv: 1]


[生命力] : 140

[魔力量] : 5

[筋力値]: 6

[耐久値]: 45

[魔力値]: 3

[知力値]: 9

[敏捷値]: 7


【魔法一覧】
 ※該当するものがありません※


【固有スキル】

:世界ベリルト言語能力
:頭光神眼  
 (【鑑定能力最大】・【状態異常完全無効化】・【頭光】)


【スキル】

:生命力強化 Lv1 
【+100】



-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・


「おぉ~!なんかそれッポイぞ!レベルが1だから数値は低いな~まぁそんなもんだろ。うん。問題は…(頭光神眼って奴だな‥もうね。アレしか考えられんだろ。
確実にじいさんのせいだろこれ‥。神眼って付いてるからには性能は良いとは思うが、なんでこんなスキル持ってんだ?鑑定できるらしいけどこのスキル自体を鑑定することできんのかな‥?)」



『む?何か問題があったのかのぅ?』



「いやいや、ステータスとか初めて見るもんだから戸惑っちゃってさ。もう少し見てていい?」



『ふぉふぉ。確かに珍しい機能じゃからのぅ。存分に見るとええよ?わしはお主の服を取ってくるわい。上手く作れておればええんじゃがなぁ』



そう言うと神様は先ほどミスって自分が出てきた菜の花畑の穴に手を入れ色々な装備を取り出している。


(あ…そこから出すんだね服‥。)


陽貴は明らかにあのスキルは神様あたまのせいだと感づいてはいたが、フラグだったんだなぁと割り切って、スキル゛頭光神眼゛へ鑑定してみることにした。



:鑑定結果:


【頭光神眼】
《現世、天界、天国、地獄さらに神自身にさえ認知・・されていない神の新技゛頭光゛を唯一認識し、魂に直接浴び続けた結果会得した゛神眼゛スキル。あらゆるモノを見通すことが可能。また゛後光
゛を一点に集約した゛頭光゛の光を浴びている為、状態異常を全て無効化する。
゛頭光゛は頭を光らせることにより他者の状態異常を完治させることが可能。》



「すげぇなこれ‥お約束の鑑定能力はマジ助かるわ。
情報ってのは本当に大事だかんな~。変な物食ったりしたくないもんな。後は、状態異常完全無効化か。これもかなり助かる!俺を殺したような化物がいる世界だかんなぁそりゃあ毒やら麻痺やら持ってる魔物もいるだろうし…病気とかにも恐らく効くんだろうな。‥問題はだよ…。効果はすごく良いんだけど…」


《~~~゛頭光゛は頭を光らせることにより~~~》


らせることにより‐



「できるかぁぁ~いっ!!!」



陽貴の魂のツッコミびが遂に爆発した。
神様はその声に驚いてあやうく畑の穴へと逆戻りを決めそうになっていたが、なんとか踏ん張り慌てて陽貴の方へと駆けて来る。



『ど、どうしたんじゃぁぁぁっ!!』


「(その未だ光ってる頭がどうしたのかコッチが聞きたいよ‥)
い、いや何でもないんだ。何でも…ね。爺さん準備は出来たんかな?そろそろ行こうと思うんだ…。」



『うむ。なんだか疲れておるようじゃな?この場所では疲労はせんはずなんじゃが‥。まぁええじゃろ。
装備の方は粗方用意が出来たわい。これらを着てみるとええ。特別に汚れや破損した時でも大丈夫なよう自己修復洗浄機能を付けておる。
ちなみにお主の身体を作った際、普通の人間よりも頑丈になるようできておるはずじゃよ?わかるかのぅ』


神様が穴から持ってきた装備は、魔物の記憶にあった゛冒険者゛の服装を真似て作成した布の服、獣の皮を使用した皮鎧、黒いフード付きのマント、鉄製の短剣だった。
陽貴はゴソゴソとそれらを装備していく。


「あぁ、サンキュー爺さん。壊れたりしても大丈夫なのは助かるよ。なんたって向こうのお金なんて持ってないから修理や買い変えたりすぐには出来ないからな。身体が頑丈にできてるってのは…あぁ、多分スキルの生命力強化ってやつだと思う。耐久値ってやつも他の数値より高いしな」



『なるほどのぅ‥基本的な数値に反映され、スキルとしても現れたわけじゃの。うむ。では陽貴くん、少しの間じゃったがわしはお主と話せて楽しかったわい。お主が向こうの世界ベリルトに行ってしまったらわしは何も助けてやる事は出来なくなるんじゃ…。それは本当にすまないと思っておるよ‥』



「爺さん…。大丈夫だって!気にすんなよ!俺は向こうに行っても楽しくやっていくさ!」


『陽貴くん…ありがとう。せめてもの餞別に何か欲しいものは無いかのう?こちら側の゛世界゛で出来ることならばわしの力をもって1つだけじゃが可能にしてみせよう。
最後に゛神様゛らしい所も見せておかんとな?ふぉっふぉつふぉ!』



「爺さん太っ腹だなぁ!おい!おk!ちょっと待っといてな!…う~ん……あ、そうだ神様ってさ俺の前に現れた時とか移動する時、魔法みたいに゛転移゛して来てんの??」



『うむ。魔法では無いが、あれはわしが作った世界なら何処でも行く事が出来るんじゃ。じゃが、やはり神であるわしだけにしか使用できんじゃろう。こちらの世界でしか使えんしのぅ。すまぬ』



「いや、そこじゃないんだよなぁ~!爺さん。爺さんって移動する時その゛転移゛っぽいの使うんなら…爺さん自身の゛速さ゛ってもういらないんじゃない?爺さん天界とかで全力で走ったりとかしないだろ?つまり、俺はじいさん神様の゛速さ゛が欲しいんだけど‥おk?」



日頃、バトル系の漫画やアニメで強者として登場する、ある存在に俺は疑問を持っていた。
それこそが゛速度゛を武器にしたキャラクターだ。それらはスピードはハンパないが力が弱かったり、守備力が紙装甲だったり、あげく主人公に速さ負けしたり…まぁそんな感じで負けていくんだけど。ある某剣客漫画を見て思ってたのは゛神速゛って言葉を聞く度に、人間技とは思えないほど速いから゛神速゛という例えなんだろうけど実際に゛神様の速さ゛ってどんだけなんだろ?神様の速さを体現できてこそ正に゛神速゛だろうよ!っと。



『わしの…速さ‥。速さか…。くっ!ふぉふぉふぉ!!面白い!やはりお主は面白いのぅ!ええじゃろて!わしも別段困ることでもないしのぅ!決まりじゃ!わしの速さ‥いや、゛神の速さ゛持っていくがよいっ!』



「うぉぉ…っよっしゃぁぁ!!さすが爺さん話がわかるぜっ!」



こうしてこの世とあの世全ての世界で初の、人間の身でありながら本当の《神速》を宿した存在が誕生したのだった。
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