最強術師、転生して学園へ。

白百合・ラピスラズリ・蘭

文字の大きさ
1 / 10
01:白樺の木と白㛲の少女

プロローグ:転生

しおりを挟む
 彼は人生にいていた。
 特別なにかを成した訳でもない。自分がただ好きなことを好きなようにしてただけ。ただそれだけなのに、サイキョウなどと呼ばれるようになった。
 昔から好きだった魔法術はもうこれ以上ないと言うくらいには研究し、身につけた。
 自分を信用し愛し話をいてくれた家族ももう居ない。
 自分にとっての価値が無くなったこの世界で、生きている意味はあるのか。そう考える事が日々増えていくのを実感していた。

「そろそろ死ぬのもありかな。それとも、理論だけ書いて使わなかったあの魔法を最後に使うのもありかな」

 独り言をくうにいる誰かに話し掛ける様に言う。
 彼の癖だ。実際に声が聞こえる訳でもないし、彼自信も、霊魔物アンデッドを除いて、幽霊など信じていなかった。
 それでも、そらにいる家族に話し掛ける様に言うことで、何事も決断出来る気がしていた。
 今回もその例に漏れず、彼は少しの思案の後、うん。よし、決めた。と呟いて、また、空に向かって話し始めた。

「今までありがとう。そっちに行くか行かないかはまだ分からないけど、最後の研究の成果を確認してくるよ。もしそっちに行ったら、また話そう」

 そう言って、彼は壁に架けてあった白衣を身に纏い、地下室に向かった。

 この世界には、魔法と魔術と言われる物が存在する。
 その中でも、魔法とは、火や水などの属性を持ち、それについとなる詠唱を唱えることで、魔法は発動できる。
 また、特定の属性を合わせることで、特殊な魔法を使うことが出来る。

 地下室に着いた彼が使おうとしている魔法は、転生魔法。転生なんて属性はない中、複数の属性を合わせる事で使える魔法の1つで、彼の最高傑作の魔法である。
 彼は念入りに詠唱の確認をし、魔法の使用を補助する道具を身につけて、ようやく詠唱を開始した。

「『O Magie, vermische dich und erfülle meinen Wunsch.
"Rot,einhundert-neun-und-vierzig.
Grün,einhundert-drei-und-dreißig.
Blau,einhundert-sechs-und-fünfzig.”
"Rot,zweihundert-sechs-und-vierzig.
Grün,zweihundert-sieben-und-vierzig.
Blau,zweihundert-acht-und-vierzig.”
"Rot,acht.
Grün,null.
Blau,null.”
"Rot,zweihundert-sechs-und-dreißig.
Grün,zweihundert-vier-und-zwanzig.
Blau,zwei-und-fünfzig.”
"Rot,zweihundert-fünf-und-fünfzig.
Grün,zweihundert-fünf-und-fünfzig.
Blau,zweihundert-fünf-und-fünfzig.
”Gewähren-feuer-wasser-wind-Wut-Felsen-Sand-Klang-Schwerkraft-Raum-Heilung-Licht-Schatten-Dunkelheit-Gift-Eis-Schnee-Erde.』」

 彼が詠唱を言い終わると、床が複数の色の魔法陣で輝き始めた。
 その輝きは彼自身を包み、そして太陽をも凌ぐ明るさになった頃、突如光は消え、その場には彼も魔法陣も何もかも消えていた。

 転生魔法とは、魂を次の器へ移す輪廻に干渉する魔法であるが、その代償として、自身の身体を消滅させる魔法である。その代償は、どんな魔法でも対処が出来ないので、ほとんどの者が、使った事のない魔法であった。

 そのため、彼が転生した痕跡はなんもなく、彼はひっそりと転生して行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

処理中です...