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9-ラプンツェルは塔にはいない
少女は目覚めた
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その瞬間、視界は白かった。
時間が経つにつれ、氷が溶けるように中心部から色が戻っていく。
「…………」
冷たい金属の、棺のような箱から少女は起き上がった。
棺には無数のケーブルが繋がれ、蜘蛛の巣状に床を這い、壁際に立ち並ぶ機械に繋がれている。天井には僅かな照明、消えかけのライトが室内を薄暗く照らしている。
それ以外には何も無い、誰もいない。
『聞こえる? 前は見える?』
いや、声は聞こえる。
どこからか響く幼い声だ。
『わかる? 自分が今どうなっているか』
首を傾けて、自分の体を見る。
胸元に黄色いリボンの付く、半袖の、腰回りがベルトで締められた白いワンピース。
足には黄色いハイヒール。
頭髪を手で梳いてみればやはり黄色い、腰下まであるストレートの長髪。
左を見れば鏡面状の金属壁に自分の姿が映っており、総合すれば外見年齢高校生、黄色い長髪で白いワンピースのお嬢様がそこにいた。
「………………これもしかして異世界転生前の神様部屋ですか!?」
『あ、ごめん、違う』
なんだ違うのか、少女は肩を落として息を吐く。
トラックに轢かれた後、なんか都合の良さげな神様に魂を引き上げられ「違う世界で第二の人生を歩むのじゃー」とか告げられるのかと思ったのだが、よく見てみれば棺も機械も部屋そのものも朽ちかけた廃墟同然、謎の声も近くのスピーカーからだった、これで天界とは笑わせる。棺から立ち上がり出て、ぱたぱたとワンピースを整えた。
「さむ……」
冷凍庫に入れられたようだ、息は白く、さっきまで寝ていた棺には霜が付着している。早くここから出たい。
というか、この状況はなんだ、明らかに普通ではない。しかしだからといって普通の状況とはどういうものかと考えても、理想的な正解は見つからず、付け加え、どうしてあんなものの中で寝ていたかも思い出せず。
それだけではない、自分の名前すら浮かばない。
にも関わらずパニックに陥らない自分がいる。
『まずコフィンの横にある装備を取って』
「これ、ですか?」
自分が寝ていたこれは棺桶というらしい、棺棺言っていたが本当に棺だった。「私、死人なんです?」なんて呟きつつ取り付けられたモノを外して身に着ける。
大きめの耳栓ほどあるスピーカーを右耳に、喉仏の振動を拾うチョーカーっぽいマイクを首に。共にブルートゥースか何かで接続されているらしく、重量は合わせて500円玉2枚分といったところ。無線通信に必要な構造を欠いているようにしか見えないが、装着後すぐにスピーカーが沈黙、右耳からの声に切り替わった。
『バスタードソード、チタン製だから見た目ほど重くはないはず』
両刃で、剣身長90cm、柄も含めれば130cmほどある。バスタードとは雑種という意味で、理由は片手持ちでも両手持ちでも中途半端だから、である。これは鋼鉄よりずっと軽いチタン製、女性の腕力でも片手で持ち上げられたが、その分、攻撃力は低いと思われる。
「武器……」
『そう、あなたはその部屋を出れば戦う必要のある状況下に晒される』
改めて部屋を見回す、壁の一部が軋む音を立ててスライドしていく。
『ごめんね、時間がないの、その施設の空気循環装置はもう止まってる』
「じき窒息する、という事ですね」
『そう、でもその前にやらないといけない事があって』
カラカラとバスタードソードの切っ先を引きずりながら出口へ歩いていく、通り抜ければ寒さはずいぶん遠のいた。
「……何か居ます」
『もう? 接触にはまだ壁1枚あるんだけど……でも、それほどのものなのかな……』
無機質な通路の先にはドアがひとつ、その向こうで何かが蠢くのを感じる。人のようで、人でない、かつて人であった、といったような。
バスタードソードを両手で握る、切っ先を左後方へ向けた脇構えの位置へ、そのままドアの開放を待つ。
『あなたがいるその場所は、大昔に人が核の炎から逃れるために建設したシェルターだった、本当なら1週間くらいの使用を限度としたものだったけど、ある理由によりもっとずっと長い間使わなければならなくなった』
「ある理由?」
『私からは話せない、脱出した後、他の人から聞いて。今最も重要なのは……その施設は間もなく死を迎えようとしてる、強力な感染症が蔓延していて、これを地上に出す訳にはいかない。ドアを通ったらまず倉庫に向かって、そこで硫酸を見つけて水槽室へ』
デッドボルトの外れる音がしてドアは開かれた、くぐった先は広間らしく、学校の体育館ほどある空間は複数の照明で明るく照らされている。
内部には5体の"敵"だ、干からびた老人のような風体で、ボロ布になりかけた服を着て、それでも動いて目をこちらへ。
『左の通路!』
まず1体が襲いかかってきた、ただまっすぐ走るだけの、ゾンビそのものな突進である。当然、バスタードソードを左から右へ払うだけで上下に分断され、横に散らばった。
「人……!」
『もともと人だっただけだよ、破壊衝動しか残っていないし、治ることもない』
さらに2体、かなりの速度で走ってくる。迎撃すべく右側のバスタードソードに力をこめ、そうしたら剣身がバチバチを鳴り始めた。さらに青白く発光、軽い剣身はもっと軽く。
「ッ!」
再びそれを右から左へ払えば2体どころか残りの4体すべてが消し飛ぶ。衝撃波のようなものが発せられたらしい、軌道上の壁に真一文字の傷を残し、ゾンビの残骸がぼとぼとりと落ちる。
「なんか出た……」
『初めて見た……』
敵の全滅した広間で1人、自分のやった事にしばし唖然としてしまう。そのまま数秒、照明の点滅に合わせて我に返った。
「右…?」
『左ね』
左だ、
今のを全滅させるためだろう、劇薬を手に入れるため一旦奥へ向かう。
時間が経つにつれ、氷が溶けるように中心部から色が戻っていく。
「…………」
冷たい金属の、棺のような箱から少女は起き上がった。
棺には無数のケーブルが繋がれ、蜘蛛の巣状に床を這い、壁際に立ち並ぶ機械に繋がれている。天井には僅かな照明、消えかけのライトが室内を薄暗く照らしている。
それ以外には何も無い、誰もいない。
『聞こえる? 前は見える?』
いや、声は聞こえる。
どこからか響く幼い声だ。
『わかる? 自分が今どうなっているか』
首を傾けて、自分の体を見る。
胸元に黄色いリボンの付く、半袖の、腰回りがベルトで締められた白いワンピース。
足には黄色いハイヒール。
頭髪を手で梳いてみればやはり黄色い、腰下まであるストレートの長髪。
左を見れば鏡面状の金属壁に自分の姿が映っており、総合すれば外見年齢高校生、黄色い長髪で白いワンピースのお嬢様がそこにいた。
「………………これもしかして異世界転生前の神様部屋ですか!?」
『あ、ごめん、違う』
なんだ違うのか、少女は肩を落として息を吐く。
トラックに轢かれた後、なんか都合の良さげな神様に魂を引き上げられ「違う世界で第二の人生を歩むのじゃー」とか告げられるのかと思ったのだが、よく見てみれば棺も機械も部屋そのものも朽ちかけた廃墟同然、謎の声も近くのスピーカーからだった、これで天界とは笑わせる。棺から立ち上がり出て、ぱたぱたとワンピースを整えた。
「さむ……」
冷凍庫に入れられたようだ、息は白く、さっきまで寝ていた棺には霜が付着している。早くここから出たい。
というか、この状況はなんだ、明らかに普通ではない。しかしだからといって普通の状況とはどういうものかと考えても、理想的な正解は見つからず、付け加え、どうしてあんなものの中で寝ていたかも思い出せず。
それだけではない、自分の名前すら浮かばない。
にも関わらずパニックに陥らない自分がいる。
『まずコフィンの横にある装備を取って』
「これ、ですか?」
自分が寝ていたこれは棺桶というらしい、棺棺言っていたが本当に棺だった。「私、死人なんです?」なんて呟きつつ取り付けられたモノを外して身に着ける。
大きめの耳栓ほどあるスピーカーを右耳に、喉仏の振動を拾うチョーカーっぽいマイクを首に。共にブルートゥースか何かで接続されているらしく、重量は合わせて500円玉2枚分といったところ。無線通信に必要な構造を欠いているようにしか見えないが、装着後すぐにスピーカーが沈黙、右耳からの声に切り替わった。
『バスタードソード、チタン製だから見た目ほど重くはないはず』
両刃で、剣身長90cm、柄も含めれば130cmほどある。バスタードとは雑種という意味で、理由は片手持ちでも両手持ちでも中途半端だから、である。これは鋼鉄よりずっと軽いチタン製、女性の腕力でも片手で持ち上げられたが、その分、攻撃力は低いと思われる。
「武器……」
『そう、あなたはその部屋を出れば戦う必要のある状況下に晒される』
改めて部屋を見回す、壁の一部が軋む音を立ててスライドしていく。
『ごめんね、時間がないの、その施設の空気循環装置はもう止まってる』
「じき窒息する、という事ですね」
『そう、でもその前にやらないといけない事があって』
カラカラとバスタードソードの切っ先を引きずりながら出口へ歩いていく、通り抜ければ寒さはずいぶん遠のいた。
「……何か居ます」
『もう? 接触にはまだ壁1枚あるんだけど……でも、それほどのものなのかな……』
無機質な通路の先にはドアがひとつ、その向こうで何かが蠢くのを感じる。人のようで、人でない、かつて人であった、といったような。
バスタードソードを両手で握る、切っ先を左後方へ向けた脇構えの位置へ、そのままドアの開放を待つ。
『あなたがいるその場所は、大昔に人が核の炎から逃れるために建設したシェルターだった、本当なら1週間くらいの使用を限度としたものだったけど、ある理由によりもっとずっと長い間使わなければならなくなった』
「ある理由?」
『私からは話せない、脱出した後、他の人から聞いて。今最も重要なのは……その施設は間もなく死を迎えようとしてる、強力な感染症が蔓延していて、これを地上に出す訳にはいかない。ドアを通ったらまず倉庫に向かって、そこで硫酸を見つけて水槽室へ』
デッドボルトの外れる音がしてドアは開かれた、くぐった先は広間らしく、学校の体育館ほどある空間は複数の照明で明るく照らされている。
内部には5体の"敵"だ、干からびた老人のような風体で、ボロ布になりかけた服を着て、それでも動いて目をこちらへ。
『左の通路!』
まず1体が襲いかかってきた、ただまっすぐ走るだけの、ゾンビそのものな突進である。当然、バスタードソードを左から右へ払うだけで上下に分断され、横に散らばった。
「人……!」
『もともと人だっただけだよ、破壊衝動しか残っていないし、治ることもない』
さらに2体、かなりの速度で走ってくる。迎撃すべく右側のバスタードソードに力をこめ、そうしたら剣身がバチバチを鳴り始めた。さらに青白く発光、軽い剣身はもっと軽く。
「ッ!」
再びそれを右から左へ払えば2体どころか残りの4体すべてが消し飛ぶ。衝撃波のようなものが発せられたらしい、軌道上の壁に真一文字の傷を残し、ゾンビの残骸がぼとぼとりと落ちる。
「なんか出た……」
『初めて見た……』
敵の全滅した広間で1人、自分のやった事にしばし唖然としてしまう。そのまま数秒、照明の点滅に合わせて我に返った。
「右…?」
『左ね』
左だ、
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