奴隷島の青年たち

KEYちゃん

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シルバーになって………

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その次の全体朝礼でC35号は正式にシルバークラスに昇格した
「C35号、シルバークラス昇格です!!」
全体朝礼の司会をする営業担当が盛り上げる
調教師がフックの鎖を外してステージに上げる
足枷がネックで段差を越えるのに苦労した
調教師は小声で、
「ゆっくりで良いよ」
と、言ってくれた
この日の昇格は2人。もう1人のB7号はシルバーからゴールドの昇格であった
先に呼ばれてステージに上がっている。足枷をされないシルバークラスの奴隷ボーイなので段差は無理なく登った
司会者に促されてボスに代わって営業責任者の一ノ瀬が向かいあった
司会者がB7号に言う
「壇上の皆さまに礼!」
壇上にはパイプ椅子が並べられていてボスをはじめ調教師責任者やフロント責任者、ティーラウンジやレストラン、サロンなど各部署責任者などが腰掛けている。空席になったのは一ノ瀬が壇上中央に招かれたからである
B7号は深々と頭を下げた
そのあたりは奴隷ボーイとしてよく躾けられている
「なおれ」
司会者が言う
「続いて一ノ瀬責任者に礼」
B7号は一ノ瀬に向かい直して頭を下げた
「なおれ」
C35号に寄り添う調教師が小声で、
「よく見ておけよ」
とB35号に囁いた

一ノ瀬はアシスタントに手渡された紙片(辞令と言うべきなのか)をB7号に向かって詠み上げる
「B7号をゴールドクラスに昇格させる」
そう言ってリゾート支配人の名前を名乗り、代理・一ノ瀬と名乗りなおした 
B7号を引率した調教師がすぐに手錠と腰ベルトを外した
「拘束具を解錠するが必要に応じて拘束する時は今まで通り感謝して装着されるように」
と言う。ゴールドと言えども奴隷ボーイであることに間違いない
「はい!」
B7号は調教師にも一礼した
「これに着替えなさい」
事前にB7号が用意していた私服が籠に入れて出された
囚人服を脱ぎ畳む。これもリゾートよりの躾けである
奴隷ボーイは下着の着用が許されていないので囚人服を脱ぐと全裸になる。もっとも股間は貞操帯がキッチリとガードしている
ジーンズを履き、チェック柄のカジュアルシャツを着るそして可愛いイラストのついたトレーナーを着た
「B7号おめでとう!」
司会者が言う。B7号は頭を下げた
「一層、頑張るように」
一ノ瀬がそう言って右手を差し出す。B7号は握手して応じた

「続いてC35号前に」
C35号は司会者に促されて一歩前に出た
やはり一ノ瀬が辞令を読み上げる
「C35号をシルバークラスとする」
C35号は拘束具をかわすようにして辞令を受け取った。ブロンスクラスは拘束具が多くて身体が自由にならない
「ありがとうございます」
ありがたい。C35号は思った
調教師がC35号の足枷と足枷に繋がっていた鎖を外した。手錠と腰ベルトはそのままだか随分、自由になった気がする
シルバーでは私服は着れない。囚人服のままだ
そして2人のナンバープレートが交換された。ブロンスのC31のプレートはシルバーに。B7号のプレートはゴールドに交換された
多くの奴隷ボーイが羨望の表情を浮かべる
C35号は少し誇らしげに思うのだった
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