10 / 75
第10話 ウィンド飛翔!聖なる泉へ
しおりを挟む
輝くような朝日が牧場全体を包み込み、草の露が宝石のように光っていた。悠真は腰に手を当てながら、ウィンドのための特別な練習場を眺めていた。昨日までかかって作り上げた小さな障害物コースは、まだ粗削りながらも仔馬の訓練には十分だろう。
「これで大丈夫かな…」
悠真が呟いた瞬間、背後から元気な声が飛んできた。
「わぁ、すごいですね!昨日よりもっと立派になってる!」
振り返ると、ミリアムが両手に籠を持って立っていた。籠の中には色とりどりの薬草と、何か小さく輝くものが見える。
「おはよう、ミリアム。早起きだな」
「悠真さんこそ!夜明け前から作業してたんでしょう?」
ミリアムは籠を地面に置くと、中から小さな水晶のような石を取り出した。それは手のひらに乗るほどの大きさで、内側から青い光を放っている。
「これ、覚えてますか?あの時の魔石です。昨日の話を聞いて、もしかしたらって思って…」
「魔石?ああ、あの森で見つけた…」
悠真は目を細めて魔石を見つめた。確かに水の精霊が見せてくれた映像に似た輝きを持っている。
「聖なる泉の伝承には、『光る石が道を示す』って記述があるんです。もしかしたら、これが手がかりになるかも!」
ミリアムが魔石をウィンドに見せると、仔馬は興味深そうに首を伸ばしてきた。魔石が仔馬の鼻先に近づくと、石の光が強まり、ウィンドの翼がわずかに震えた。
「おお…反応してる」
「やっぱり!ウィンドちゃんと魔石には何か繋がりがあるんですね!」
ミリアムの目が輝き、悠真も思わず身を乗り出した。翼を持つ仔馬と魔石の関係性。水の精霊が示した映像。全てが繋がりつつあるように感じられた。
――――――
その日から悠真とミリアムは、ウィンドの特訓と魔石の研究を始めた。仔馬の飛行訓練は、まずは背中の筋肉と小さな翼を強化することから。
「よーし、ウィンド!もう一回だ!」
悠真が手を叩くと、白い仔馬は小さな丘を駆け上がり、飛び跳ねた。その瞬間、背中の翼がバタバタと動き、通常の馬よりも高く、そして長く滞空した。
「すごい!さっきより長く浮いてました!」
ミリアムが興奮して叫ぶ。午前中からの練習で、確かにウィンドの滞空時間は伸びている。森での出来事から一週間が経ち、驚くほど成長している。
「水晶を食べてから、成長が早くなった気がするな」
悠真が言うと、ミリアムは頷いた。
「薬草の知識から考えると、あの水晶には成長を促す魔力が含まれていたのかもしれません。でも…」
彼女は少し困った表情を見せた。
「でも?」
「この調子だと、ウィンドちゃんが本当に飛べるようになるのは、あと数ヶ月かかるかも…」
魔石を手に取りながら、ミリアムは考え込んだ。悠真も腕を組み、遠くの山々を見つめた。水の精霊が助けを求めていたのは今。数ヶ月も待っている余裕があるのだろうか。
「なにか、成長を早める方法はないのか…」
悠真が呟いた時、牧場の方から騒がしい声が聞こえてきた。見ると、サクラとアクアが慌てた様子で駆けてくる。
「どうしたんだ?」
悠真が駆け寄ると、アクアは小刻みに震えながら、牧場の方向を指さした。サクラも不安そうに鳴いている。
「なにか問題が…行ってみましょう!」
二人は動物たちと共に牧場へと急いだ。
――――――
牧場に着くと、驚きの光景が広がっていた。牧場の中央に開いた小さな穴から、青白い光が漏れ出している。周囲には牧場の動物たちが集まり、警戒するように円を描いていた。
「これは…」
恐る恐る近づくと、穴の中から水が湧き出していることが分かった。しかも、普通の水ではない。森の泉で見たような、光を帯びた水だ。
「聖なる泉の水…ここにも?」
ミリアムが驚いた声を上げる。悠真は眉をひそめ、手持ちの魔石を取り出した。すると魔石が強く反応し、まるでそれ自体が生き物のように震え始めた。
「なんだ、これは…」
魔石を湧き水に近づけると、さらに強く輝き、水面も呼応するように波打った。その時、ウィンドが駆け寄り、ためらうことなく湧き水に鼻先を浸した。
「ウィンド、危ないかもしれな…」
悠真の言葉が途切れた。ウィンドの体が光に包まれ、背中の翼が目に見えて大きくなっていく。小さかった翼は今や背中全体を覆うほどに広がり、輝きを増していた。
「信じられない…」
光が収まると、そこには一回り大きくなったウィンドの姿があった。まだ完全な成馬ではないが、翼は確かに機能しそうなほど立派に成長していた。
「これが聖なる泉の力…」
ミリアムが畏敬の念を込めて呟く。悠真も言葉を失い、ただ目の前の奇跡に見入っていた。
「試してみよう、ウィンド。飛べるか?」
悠真の問いかけに、ウィンドは嬉しそうに鼻を鳴らした。そして後ろに下がると、助走をつけて駆け出し、大きく飛び上がった。
その瞬間、広がった翼がゆっくりと羽ばたき、ウィンドの体は地面から離れ、空中に浮かんだ。不安定ながらも、確かに飛んでいる。
「飛んだ…本当に飛んだよ!」
ミリアムが歓声を上げる。牧場の動物たちも興奮した様子で鳴き声を上げた。ウィンドは空中で一周すると、ゆっくりと地面に降り立った。
「すごいぞ、ウィンド!」
悠真は駆け寄り、仔馬の首筋を抱きしめた。ウィンドも嬉しそうに体を寄せてくる。
「やった!これで聖なる泉に行けるかもしれません!」
ミリアムが飛び跳ねながら喜ぶ。しかし悠真は少し冷静さを取り戻し、考え込んだ。
「でも、どこに行けばいいんだ?山々は広大だし…」
「そうですね…でも魔石があります!それに…」
彼女は湧き水を指さした。
「この水、聖なる泉に繋がってるんじゃないでしょうか?」
悠真も頷き、再び魔石を水に近づけた。すると魔石の中に映像が浮かび上がる。遠くの山々、峡谷の間に輝く湖、そしてその周辺の特徴的な岩の形状。
「これは…湖への道だ!」
「地図みたいなものですね!」
二人は顔を見合わせ、決意を固めた。
「準備をしよう。明日、聖なる泉を探しに行くぞ」
――――――
翌朝、まだ日が昇る前から牧場は活気に満ちていた。悠真は旅の準備を整え、ミリアムも手作りの薬とハーブを詰めた袋を持っていた。
「悠真さん、これも持っていってください」
ミリアムが差し出したのは、小さな布に包まれた何かだった。開くと、乾燥した葉と花の混合物が入っている。
「これは?」
「緊急時の治療薬です。万が一の時に」
悠真は感謝の意を示し、それを鞄に入れた。ウィンドも準備ができた様子で、背中には小さな鞍が取り付けられている。
「本当に乗せてくれるのか?」
ウィンドは頷くように首を振った。昨日の飛行練習では、短時間ながらも悠真を背中に乗せて飛ぶことができていた。
「気をつけてくださいね!帰りを待ってます!」
ミリアムが見送る中、悠真はウィンドの背に乗った。魔石を首にかけ、仔馬の首を優しく撫でる。
「よし、行くぞ、ウィンド!」
白い仔馬は力強く地面を蹴り、一気に空へと飛び上がった。翼が大きく羽ばたき、二人の姿は朝焼けの空へと溶け込んでいった。
ミリアムはその姿が見えなくなるまで、手を振り続けた。牧場の動物たちも、それぞれの鳴き声で見送りをしている。悠真はそれらが見えなくなると前を向き、目の前に広がる地上の景色に感動を覚えた。
「これは…凄いな…」
しかし、少しして自分の使命を思い出し、遠くで自分達を待っているであろう聖なる泉と水の精霊を考えて気を引き締めた。
「これで大丈夫かな…」
悠真が呟いた瞬間、背後から元気な声が飛んできた。
「わぁ、すごいですね!昨日よりもっと立派になってる!」
振り返ると、ミリアムが両手に籠を持って立っていた。籠の中には色とりどりの薬草と、何か小さく輝くものが見える。
「おはよう、ミリアム。早起きだな」
「悠真さんこそ!夜明け前から作業してたんでしょう?」
ミリアムは籠を地面に置くと、中から小さな水晶のような石を取り出した。それは手のひらに乗るほどの大きさで、内側から青い光を放っている。
「これ、覚えてますか?あの時の魔石です。昨日の話を聞いて、もしかしたらって思って…」
「魔石?ああ、あの森で見つけた…」
悠真は目を細めて魔石を見つめた。確かに水の精霊が見せてくれた映像に似た輝きを持っている。
「聖なる泉の伝承には、『光る石が道を示す』って記述があるんです。もしかしたら、これが手がかりになるかも!」
ミリアムが魔石をウィンドに見せると、仔馬は興味深そうに首を伸ばしてきた。魔石が仔馬の鼻先に近づくと、石の光が強まり、ウィンドの翼がわずかに震えた。
「おお…反応してる」
「やっぱり!ウィンドちゃんと魔石には何か繋がりがあるんですね!」
ミリアムの目が輝き、悠真も思わず身を乗り出した。翼を持つ仔馬と魔石の関係性。水の精霊が示した映像。全てが繋がりつつあるように感じられた。
――――――
その日から悠真とミリアムは、ウィンドの特訓と魔石の研究を始めた。仔馬の飛行訓練は、まずは背中の筋肉と小さな翼を強化することから。
「よーし、ウィンド!もう一回だ!」
悠真が手を叩くと、白い仔馬は小さな丘を駆け上がり、飛び跳ねた。その瞬間、背中の翼がバタバタと動き、通常の馬よりも高く、そして長く滞空した。
「すごい!さっきより長く浮いてました!」
ミリアムが興奮して叫ぶ。午前中からの練習で、確かにウィンドの滞空時間は伸びている。森での出来事から一週間が経ち、驚くほど成長している。
「水晶を食べてから、成長が早くなった気がするな」
悠真が言うと、ミリアムは頷いた。
「薬草の知識から考えると、あの水晶には成長を促す魔力が含まれていたのかもしれません。でも…」
彼女は少し困った表情を見せた。
「でも?」
「この調子だと、ウィンドちゃんが本当に飛べるようになるのは、あと数ヶ月かかるかも…」
魔石を手に取りながら、ミリアムは考え込んだ。悠真も腕を組み、遠くの山々を見つめた。水の精霊が助けを求めていたのは今。数ヶ月も待っている余裕があるのだろうか。
「なにか、成長を早める方法はないのか…」
悠真が呟いた時、牧場の方から騒がしい声が聞こえてきた。見ると、サクラとアクアが慌てた様子で駆けてくる。
「どうしたんだ?」
悠真が駆け寄ると、アクアは小刻みに震えながら、牧場の方向を指さした。サクラも不安そうに鳴いている。
「なにか問題が…行ってみましょう!」
二人は動物たちと共に牧場へと急いだ。
――――――
牧場に着くと、驚きの光景が広がっていた。牧場の中央に開いた小さな穴から、青白い光が漏れ出している。周囲には牧場の動物たちが集まり、警戒するように円を描いていた。
「これは…」
恐る恐る近づくと、穴の中から水が湧き出していることが分かった。しかも、普通の水ではない。森の泉で見たような、光を帯びた水だ。
「聖なる泉の水…ここにも?」
ミリアムが驚いた声を上げる。悠真は眉をひそめ、手持ちの魔石を取り出した。すると魔石が強く反応し、まるでそれ自体が生き物のように震え始めた。
「なんだ、これは…」
魔石を湧き水に近づけると、さらに強く輝き、水面も呼応するように波打った。その時、ウィンドが駆け寄り、ためらうことなく湧き水に鼻先を浸した。
「ウィンド、危ないかもしれな…」
悠真の言葉が途切れた。ウィンドの体が光に包まれ、背中の翼が目に見えて大きくなっていく。小さかった翼は今や背中全体を覆うほどに広がり、輝きを増していた。
「信じられない…」
光が収まると、そこには一回り大きくなったウィンドの姿があった。まだ完全な成馬ではないが、翼は確かに機能しそうなほど立派に成長していた。
「これが聖なる泉の力…」
ミリアムが畏敬の念を込めて呟く。悠真も言葉を失い、ただ目の前の奇跡に見入っていた。
「試してみよう、ウィンド。飛べるか?」
悠真の問いかけに、ウィンドは嬉しそうに鼻を鳴らした。そして後ろに下がると、助走をつけて駆け出し、大きく飛び上がった。
その瞬間、広がった翼がゆっくりと羽ばたき、ウィンドの体は地面から離れ、空中に浮かんだ。不安定ながらも、確かに飛んでいる。
「飛んだ…本当に飛んだよ!」
ミリアムが歓声を上げる。牧場の動物たちも興奮した様子で鳴き声を上げた。ウィンドは空中で一周すると、ゆっくりと地面に降り立った。
「すごいぞ、ウィンド!」
悠真は駆け寄り、仔馬の首筋を抱きしめた。ウィンドも嬉しそうに体を寄せてくる。
「やった!これで聖なる泉に行けるかもしれません!」
ミリアムが飛び跳ねながら喜ぶ。しかし悠真は少し冷静さを取り戻し、考え込んだ。
「でも、どこに行けばいいんだ?山々は広大だし…」
「そうですね…でも魔石があります!それに…」
彼女は湧き水を指さした。
「この水、聖なる泉に繋がってるんじゃないでしょうか?」
悠真も頷き、再び魔石を水に近づけた。すると魔石の中に映像が浮かび上がる。遠くの山々、峡谷の間に輝く湖、そしてその周辺の特徴的な岩の形状。
「これは…湖への道だ!」
「地図みたいなものですね!」
二人は顔を見合わせ、決意を固めた。
「準備をしよう。明日、聖なる泉を探しに行くぞ」
――――――
翌朝、まだ日が昇る前から牧場は活気に満ちていた。悠真は旅の準備を整え、ミリアムも手作りの薬とハーブを詰めた袋を持っていた。
「悠真さん、これも持っていってください」
ミリアムが差し出したのは、小さな布に包まれた何かだった。開くと、乾燥した葉と花の混合物が入っている。
「これは?」
「緊急時の治療薬です。万が一の時に」
悠真は感謝の意を示し、それを鞄に入れた。ウィンドも準備ができた様子で、背中には小さな鞍が取り付けられている。
「本当に乗せてくれるのか?」
ウィンドは頷くように首を振った。昨日の飛行練習では、短時間ながらも悠真を背中に乗せて飛ぶことができていた。
「気をつけてくださいね!帰りを待ってます!」
ミリアムが見送る中、悠真はウィンドの背に乗った。魔石を首にかけ、仔馬の首を優しく撫でる。
「よし、行くぞ、ウィンド!」
白い仔馬は力強く地面を蹴り、一気に空へと飛び上がった。翼が大きく羽ばたき、二人の姿は朝焼けの空へと溶け込んでいった。
ミリアムはその姿が見えなくなるまで、手を振り続けた。牧場の動物たちも、それぞれの鳴き声で見送りをしている。悠真はそれらが見えなくなると前を向き、目の前に広がる地上の景色に感動を覚えた。
「これは…凄いな…」
しかし、少しして自分の使命を思い出し、遠くで自分達を待っているであろう聖なる泉と水の精霊を考えて気を引き締めた。
345
あなたにおすすめの小説
#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
元王城お抱えスキル研究家の、モフモフ子育てスローライフ 〜スキル:沼?!『前代未聞なスキル持ち』の成長、見守り生活〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「エレンはね、スレイがたくさん褒めてくれるから、ここに居ていいんだって思えたの」
***
魔法はないが、神から授かる特殊な力――スキルが存在する世界。
王城にはスキルのあらゆる可能性を模索し、スキル関係のトラブルを解消するための専門家・スキル研究家という職が存在していた。
しかしちょうど一年前、即位したばかりの国王の「そのようなもの、金がかかるばかりで意味がない」という鶴の一声で、職が消滅。
解雇されたスキル研究家のスレイ(26歳)は、ひょんな事から縁も所縁もない田舎の伯爵領に移住し、忙しく働いた王城時代の給金貯蓄でそれなりに広い庭付きの家を買い、元来からの拾い癖と大雑把な性格が相まって、拾ってきた動物たちを放し飼いにしての共同生活を送っている。
ひっそりと「スキルに関する相談を受け付けるための『スキル相談室』」を開業する傍ら、空いた時間は冒険者ギルドで、住民からの戦闘伴わない依頼――通称:非戦闘系依頼(畑仕事や牧場仕事の手伝い)を受け、スローな日々を謳歌していたスレイ。
しかしそんな穏やかな生活も、ある日拾い癖が高じてついに羊を連れた人間(小さな女の子)を拾った事で、少しずつ様変わりし始める。
スキル階級・底辺<ボトム>のありふれたスキル『召喚士』持ちの女の子・エレンと、彼女に召喚されたただの羊(か弱い非戦闘毛動物)メェ君。
何の変哲もない子たちだけど、実は「動物と会話ができる」という、スキル研究家のスレイでも初めて見る特殊な副効果持ちの少女と、『特性:沼』という、ヘンテコなステータス持ちの羊で……?
「今日は野菜の苗植えをします」
「おー!」
「めぇー!!」
友達を一千万人作る事が目標のエレンと、エレンの事が好きすぎるあまり、人前でもお構いなくつい『沼』の力を使ってしまうメェ君。
そんな一人と一匹を、スキル研究家としても保護者としても、スローライフを通して褒めて伸ばして導いていく。
子育て成長、お仕事ストーリー。
ここに爆誕!
【完結】辺境伯の溺愛が重すぎます~追放された薬師見習いは、領主様に囲われています~
深山きらら
恋愛
王都の薬師ギルドで見習いとして働いていたアディは、先輩の陰謀により濡れ衣を着せられ追放される。絶望の中、辺境の森で魔獣に襲われた彼女を救ったのは、「氷の辺境伯」と呼ばれるルーファスだった。彼女の才能を見抜いたルーファスは、アディを専属薬師として雇用する。
異世界で焼肉屋を始めたら、美食家エルフと凄腕冒険者が常連になりました ~定休日にはレア食材を求めてダンジョンへ~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
辺境の町バラムに暮らす青年マルク。
子どもの頃から繰り返し見る夢の影響で、自分が日本(地球)から転生したことを知る。
マルクは日本にいた時、カフェを経営していたが、同業者からの嫌がらせ、客からの理不尽なクレーム、従業員の裏切りで店は閉店に追い込まれた。
その後、悲嘆に暮れた彼は酒浸りになり、階段を踏み外して命を落とした。
当時の記憶が復活した結果、マルクは今度こそ店を経営して成功することを誓う。
そんな彼が思いついたのが焼肉屋だった。
マルクは冒険者をして資金を集めて、念願の店をオープンする。
焼肉をする文化がないため、その斬新さから店は繁盛していった。
やがて、物珍しさに惹かれた美食家エルフや凄腕冒険者が店を訪れる。
HOTランキング1位になることができました!
皆さま、ありがとうございます。
他社の投稿サイトにも掲載しています。
異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー
白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。
その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。
人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。
異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ
主人公はあまり戦ったりはしません。
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる