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第六話
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それから優香の態度にも若干の変化が見られるようになった。変化って言ってもたまに会話に乗ってくれるぐらいだけどさ。
ライブに向けて俺たちは優香を支えた。母親と優也さんは家に帰ってこないことがしばしばあるが帰って来た時は優香のためといって俺なんかよりもっと上手な料理を振舞っている。料理が得意だと自負していただけあって、母親はともかくとして優也さんに負けるとなると悔しい。
これが家族が最善を尽くして一致団結し、行った初めてのことだ。まあ再婚したばかりだからそれも当然なのかもしれない。みんなが優香のために。優香はライブに来てくれるお客さんのために。俺たちは頑張ってきた。
だがそれが終わりを告げる。それはライブ当日のことだ。
「おはよう、優香」
「うん、おはよ。ふぁ、パパたちは?」
「仕事。決算期だし忙しいんじゃない。でも夜には帰ってくるよ」
「そうよね、昨日も仕事投げ出してでも来るって言っていたし。休日なのに大変ねぇ」
「あの人たち、仕事は投げ出さないでくれよ……大変って、優花も今日、仕事あるじゃん」
「ライブよ、ライブ! 私がしたいから良いのよ。ひとつの夢だったのよ! いちいちツッコんでくんな」
「はいはい、分かった」
優香は以前とは異なり大分会話をしてくれるようになった。半年以上一緒に過ごしていたら当然か。会話が出来ないという悩みの種は無くなったのだが別の悩みができてしまった。
「今日ライブ終わったらみんなでどこか行こう。あ、でも忙しそうだから恭介だけでいいや。買い物の荷物持ちよろしく」
その悩みとは優香が不必要に外で会おうとすることだ。俺自身は優香という可愛い女の子と一緒に歩ける状況は最高だ。だが優香のことを考えたらどうだろうか。記者たちに見つかる可能性もある。そこで騒動が起きたり、これからの優香の活動に影響を与えたりする可能性だってある。その場合親同士が再婚したとか優香が言えば良いんだろうけど間違いなく何かしらの問題は起こるだろう。
「なんで俺が行かないといけないんだよ」
「ライブが終わったからそれのお祝いでってことで、良いわよね?」
唸るようにして優香は俺との距離を詰めてくる。こうなった優香は梃子でも人の意見を聞いてくれない。
「はぁ了解しましたっと、お嬢様」
「うっさい、お嬢様言うな!」
「なんでここ最近は俺と外でも接触しようとするんだ? 再婚した当初だったら近付くなって感じのオーラ出しまくっていたじゃん」
「理由なんてありません~だ。ただ結構物を買う予定なのよ。荷物持ちよろしくね、弟くん」
「はぁ!? 弟ってなんだよ。同い年だろ?」
「私の誕生日が一日早いのだ」
優香は勝ち誇るかのように胸を張った。俺は頭を抱えてため息をついた。
「分かったよ。行けば良いんでしょ」
「うん、よろしく。あ、時間ヤバ! 恭介のせいで遅れそうじゃない!」
「俺のせいじゃないだろ!」
優香は朝ごはんを急いで口に詰め込み、家を出て行った。俺は再婚してから何度目になるかわからないため息を吐き、優香が食べた食器を片付けようと机に目を向けた。
「あの馬鹿」
そこに置かれていた物は優香の携帯電話だ。優香曰く、マネージャーとの連絡で必須だから命の次に大事なものらしい。だがそれを忘れていくとは……
俺は急いで家を出て駅へと走る優香を追いかける。
ライブに向けて俺たちは優香を支えた。母親と優也さんは家に帰ってこないことがしばしばあるが帰って来た時は優香のためといって俺なんかよりもっと上手な料理を振舞っている。料理が得意だと自負していただけあって、母親はともかくとして優也さんに負けるとなると悔しい。
これが家族が最善を尽くして一致団結し、行った初めてのことだ。まあ再婚したばかりだからそれも当然なのかもしれない。みんなが優香のために。優香はライブに来てくれるお客さんのために。俺たちは頑張ってきた。
だがそれが終わりを告げる。それはライブ当日のことだ。
「おはよう、優香」
「うん、おはよ。ふぁ、パパたちは?」
「仕事。決算期だし忙しいんじゃない。でも夜には帰ってくるよ」
「そうよね、昨日も仕事投げ出してでも来るって言っていたし。休日なのに大変ねぇ」
「あの人たち、仕事は投げ出さないでくれよ……大変って、優花も今日、仕事あるじゃん」
「ライブよ、ライブ! 私がしたいから良いのよ。ひとつの夢だったのよ! いちいちツッコんでくんな」
「はいはい、分かった」
優香は以前とは異なり大分会話をしてくれるようになった。半年以上一緒に過ごしていたら当然か。会話が出来ないという悩みの種は無くなったのだが別の悩みができてしまった。
「今日ライブ終わったらみんなでどこか行こう。あ、でも忙しそうだから恭介だけでいいや。買い物の荷物持ちよろしく」
その悩みとは優香が不必要に外で会おうとすることだ。俺自身は優香という可愛い女の子と一緒に歩ける状況は最高だ。だが優香のことを考えたらどうだろうか。記者たちに見つかる可能性もある。そこで騒動が起きたり、これからの優香の活動に影響を与えたりする可能性だってある。その場合親同士が再婚したとか優香が言えば良いんだろうけど間違いなく何かしらの問題は起こるだろう。
「なんで俺が行かないといけないんだよ」
「ライブが終わったからそれのお祝いでってことで、良いわよね?」
唸るようにして優香は俺との距離を詰めてくる。こうなった優香は梃子でも人の意見を聞いてくれない。
「はぁ了解しましたっと、お嬢様」
「うっさい、お嬢様言うな!」
「なんでここ最近は俺と外でも接触しようとするんだ? 再婚した当初だったら近付くなって感じのオーラ出しまくっていたじゃん」
「理由なんてありません~だ。ただ結構物を買う予定なのよ。荷物持ちよろしくね、弟くん」
「はぁ!? 弟ってなんだよ。同い年だろ?」
「私の誕生日が一日早いのだ」
優香は勝ち誇るかのように胸を張った。俺は頭を抱えてため息をついた。
「分かったよ。行けば良いんでしょ」
「うん、よろしく。あ、時間ヤバ! 恭介のせいで遅れそうじゃない!」
「俺のせいじゃないだろ!」
優香は朝ごはんを急いで口に詰め込み、家を出て行った。俺は再婚してから何度目になるかわからないため息を吐き、優香が食べた食器を片付けようと机に目を向けた。
「あの馬鹿」
そこに置かれていた物は優香の携帯電話だ。優香曰く、マネージャーとの連絡で必須だから命の次に大事なものらしい。だがそれを忘れていくとは……
俺は急いで家を出て駅へと走る優香を追いかける。
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