16 / 21
十五
しおりを挟む
血飛沫を上げ、魔物が倒れた。いったいこれで何体めだろうか。屍となった魔物の処理に追われて数える暇もない。
それにしても……と先程勇気が倒したばかりの魔物を見つめる。本来討伐対象にもならない比較的大人しい魔物。それも、まだ幼体だ。
確かに今はまだ小さく人間に害がないといっても、将来人間を襲わないという保証はない。
結局いつかは討伐対象になっていたかもしれない。それは否定できない。
けれど、こんな一方的なのは……討伐というよりもはや虐殺だ。
魔物に同情なんかするべきではない……そう頭では理解しているのにトビアスはそう思わずにはいられなかった。
また一体ぱたりと小型の魔物が倒れる。それを勇気はつまらなさそうな目で見た後、後ろにいたトビアスに声をかけた。
「これも、片付けとけ」
「は、はい。…… あの……今日はもう魔物も結構狩りましたしそろそろお城に戻られてはいかがでしょうか?」
「は?」
「ひっ! で、で出過ぎた真似をしました。申し訳ありません!」
青褪めたトビアスは部下の一人に魔物の処理を任せ、その後もひたすら勇気の後をついて回った。
本来三番隊の団長であるトビアスは忙しい。こうして付き人のようなことをする立場の人間ではない。それがわざわざ勇気の後をついて雑用をしているのにはわけがあった。
表向きの理由としては一般の騎士では勇気の後を追うことすら難しいからとなっている。だが、本当の理由はバルドゥルから内密に勇気を監視するよう命令されたからだ。
だから、こうしてトビアスは屈辱と恐怖に耐えながら勇気の後をついている。
とても団長のすることではないが仕方ない。今の勇気から目を離すわけにはいかないのだから。
討伐依頼もでていない魔物を、己の殺戮衝動を解消するためだけに狩っている勇気。そのおかげで最近は中型以上の魔物を見かけることもなくなった。
魔物がいなくなるのは国にとっては良いこと。……とは一概には言えない。
というのも、魔物を狩ることを職業にしている人達もいるからだ。
本来、王国騎士達は王都付近を定期巡回する程度でそれ以外は派遣依頼があった時にしか魔物を討伐することはない。王国騎士達にはそれ以外の仕事がある上、冒険者ギルドの仕事を横からかっさらうことはしないという暗黙のルールがあるからだ。
けれど、勇気はそれを平気で破っている。トビアスがついていける範囲はまだいいが、聖剣の力を使った勇気は地方にも日帰り感覚で行ける。お目付け役がいない地方では大いに暴れているらしい。
最近では各地の冒険者ギルドから苦情に近い陳情が国王の元へ集まっていた。
これには国王であるバルドゥルや宰相のベンノも頭を抱えた。
バルドゥルがそれとなく勇気に釘をさそうとしたが、遠回しな言葉は勇気には全く届かなかった。バルドゥルが言えないのならば他の人達が言えるわけもない。
何より最近の勇気は小型の魔物だけでは物足りないとイライラしていることが多く、下手をしたら人間にも手をかけてしまいそうな、そんな危うい空気を纏っていた。
そんな勇気を恐れているのは恋人であるクリスティーヌも同じだ。
「ね、ねえユウキ様」
「ん? どうした?」
クリスティーヌの肩に手を回し甘い声で囁きかける勇気。頬を染めるクリスティーヌ。
「あ……その」
「あ、そうだ。……今夜いいか?」
疑問形で聞きながらも有無を言わせぬ眼差しにクリスティーヌの顔色が赤から一気に青に変わった。それでも、淑女然とした微笑みはキープする。腐っても王女だ。
「え、ええ」
「じゃあ、夜そっちに行くから。いい子にしてまってろよ」
クリスティーヌの頬に口付けてから討伐へと向かう勇気。勇気が去ったのを確認して侍女がそろそろとクリスティーヌに近づく。そして、心配そうに声をかけた。
「クリスティーヌ様。顔色が悪いです。今日はやめた方が」
「ダメっ! そんなことをしたらユウキ様はっ」
間違いなく他の女を抱くだろう。実際、あれからもユウキはクリスティーヌができない時は他の女を抱いている。父であるバルドゥルに止めさせてほしいと頼んだが、父からは無理だと一刀両断された。その代わり、間違いがないように高級娼館を手配するからそれで我慢しろとも言われた。
けれど、独占欲の強いクリスティーヌがそれで納得できるわけはない。ただ、止めさせることもできない。無理にすることはできる……というか一度だけしたことがある。結果は散々だった。ただでさえツライ行為がその時は二度としたくないと思うくらいにツラかった。
だから……クリスティーヌはできる時には勇気の誘いを絶対に断らないと決めた。
けれど、連日の激しい行為のせいでクリスティーヌの体は疲弊している。周りが心配するほどに。
「どうして、こんなことにっ……」
さめざめと泣くクリスティーヌを見て、侍女や護衛騎士達は悲痛な顔を浮かべる。けれど、誰も勇気を止めることはできない。一度勇気に嘆願しようとした護衛騎士は討伐帰りの殺気立った勇気に再起不能にされ、辞職した。それから誰も何も言えなくなった。
――――――――
トビアスから報告を受けたバルドゥルは自室で一人頭を抱えていた。
「どうして、こんなことになったんだっ……」
皮肉にも親子で同じセリフを吐いていた。
バルドゥルの描く未来ではクリスティーヌと勇気は幸せな結婚生活を送り、勇者を王家にとりこむことに成功したバルドゥルは国民から賢王と称えられ、他国からは一目置かれるようになり、世界一の大国へと発展する……はずだったのだ。
確かに勇者の力を国内外に見せつけることはできている。勇者を王家に取り込むこともできた。けれど、今の状況はバルドゥルが望んだ国の在り方とは程遠い。まるで恐怖政治だ。
しかも、王家は……バルドゥルは完全に勇気の存在を持て余している。
いつだったかマンフレートが言っていた言葉が蘇る。
『いつかあいつは人にも牙を剥くようになるぞ。あいつを引き入れるのなら手綱はきちんと握っとけ』
あの時は「わかった。考えておくよ」なんて笑ってすませてしまったが今となってはもっとよく考えるべきだったと思わずにはいられない。
騎士団長であるマンフレートに勇気を何とかしてくれと言っても、「俺にはどうにもならん」と言って取り合ってくれない。
ベンノは苦情処理に追われ、愚痴を聞く暇すらないようだ。話しかけようとすると血走った目で睨んでくる。
ギュンターだけは相変わらずだが、元々人の話を聞くような人間ではない。バルドゥルがどんなに困っているんだと説明しても、ギュンターは勇気の力にしか興味を示さない。
「いったいどうしたらいいんだ。一国の王として言っても、義父として忠告しても、今のユウキがきいてくれるとは思えない。最初の頃は素直そうな子だと思っていたのに……ってあれ? そういえばいつから今のようになったんだっけ?」
記憶を辿っていき、気づいた。
変化は聖剣を手にした後からだった。気づいてしまえばそれが『答え』のような気がした。そうだとすると……
「アレは本当に聖剣なのかな? アレが聖剣だって言ったのはアメリアだった……もう一度アメリアにみてもらわないと」
そうと決まれば、バルドゥルは久方ぶりにアメリアへ手紙を書いた。すぐに教会へと持って行かせる。
今の勇気が正気だとは思いたくない。認められない。勇者らしからぬ言動を繰り返す勇気を。勇気が変わった原因があるのだと思いたい。
勇気を『勇者』だと認めた自分の判断は間違っていない。そう、信じたかった。
――――――――
「あら、随分穢れたのね」
勇気が聖剣を扱う様をこっそりと盗み見たアメリアは、「さもありなん」とでもいうように呟いた。隣にいたバルドゥルが戸惑ったように聞き返す。
「けがれ?」
「ええ。あの聖剣だいぶ穢れてるわ。短期間でよくもまあ……あそこまで穢れを溜めたものね」
感心したように呟くアメリアに、バルドゥルが詰め寄る。
「なら、あの聖剣を浄化してくれよ! 聖女であるアメリアならなんとかできるだろう?!」
「無理よ」
「な、なぜ?」
狼狽えるバルドゥルに、困ったように肩を竦めてアメリアは答える。
「非戦闘員の私なんかが安易に近づいたらサクッと殺されるわ。あの聖剣はすでに魔に取り込まれてるみたいだから真っ先に私の存在を排除しようとするでしょうし」
「な?!」
「でもあのまま放っておくこともできないわね。あのままいくとあの聖剣は魔剣になるでしょうから」
「そんなっ! どうすれば」
「あの聖剣をユウキ様から引き離して浄化するしかないわ」
「だが! それはできないと今アメリアが言ったじゃないか」
「ええ。私にはあの聖剣をユウキ様から引き離す術がないからね。代わりに誰かがユウキ様から聖剣を奪ってくれれば私が浄化できるわ。誰かユウキ様から聖剣を奪えそうな人に心当たりは?」
バルドゥルは言葉に詰まった。バルドゥルが知る限り、そんな相手は少なくともこの国にはいない。さらにアメリアは言った。
「ああ、もう一つ条件があったわ。その手練の者がユウキ様のように魔に取り込まれないような人でないと結局第二のユウキ様がうまれるわよ」
「そんな……。だ、誰かいないのか」
「さあ。私が知る限りそんなことができるのは一人だけね。……バルドゥルもよく知っている人物よ」
目を開くバルドゥル。確かに彼ならば間違いないだろう。けれど、彼に助けを求めるということはバルドゥルが己の間違いを認めないといけないということだ。
「他に宛がないのなら、私が主導で動くけれどいいかしら?」
冷たく鋭い視線を受け、バルドゥルは悔しげに目をふせながらも黙って頷いた。
それにしても……と先程勇気が倒したばかりの魔物を見つめる。本来討伐対象にもならない比較的大人しい魔物。それも、まだ幼体だ。
確かに今はまだ小さく人間に害がないといっても、将来人間を襲わないという保証はない。
結局いつかは討伐対象になっていたかもしれない。それは否定できない。
けれど、こんな一方的なのは……討伐というよりもはや虐殺だ。
魔物に同情なんかするべきではない……そう頭では理解しているのにトビアスはそう思わずにはいられなかった。
また一体ぱたりと小型の魔物が倒れる。それを勇気はつまらなさそうな目で見た後、後ろにいたトビアスに声をかけた。
「これも、片付けとけ」
「は、はい。…… あの……今日はもう魔物も結構狩りましたしそろそろお城に戻られてはいかがでしょうか?」
「は?」
「ひっ! で、で出過ぎた真似をしました。申し訳ありません!」
青褪めたトビアスは部下の一人に魔物の処理を任せ、その後もひたすら勇気の後をついて回った。
本来三番隊の団長であるトビアスは忙しい。こうして付き人のようなことをする立場の人間ではない。それがわざわざ勇気の後をついて雑用をしているのにはわけがあった。
表向きの理由としては一般の騎士では勇気の後を追うことすら難しいからとなっている。だが、本当の理由はバルドゥルから内密に勇気を監視するよう命令されたからだ。
だから、こうしてトビアスは屈辱と恐怖に耐えながら勇気の後をついている。
とても団長のすることではないが仕方ない。今の勇気から目を離すわけにはいかないのだから。
討伐依頼もでていない魔物を、己の殺戮衝動を解消するためだけに狩っている勇気。そのおかげで最近は中型以上の魔物を見かけることもなくなった。
魔物がいなくなるのは国にとっては良いこと。……とは一概には言えない。
というのも、魔物を狩ることを職業にしている人達もいるからだ。
本来、王国騎士達は王都付近を定期巡回する程度でそれ以外は派遣依頼があった時にしか魔物を討伐することはない。王国騎士達にはそれ以外の仕事がある上、冒険者ギルドの仕事を横からかっさらうことはしないという暗黙のルールがあるからだ。
けれど、勇気はそれを平気で破っている。トビアスがついていける範囲はまだいいが、聖剣の力を使った勇気は地方にも日帰り感覚で行ける。お目付け役がいない地方では大いに暴れているらしい。
最近では各地の冒険者ギルドから苦情に近い陳情が国王の元へ集まっていた。
これには国王であるバルドゥルや宰相のベンノも頭を抱えた。
バルドゥルがそれとなく勇気に釘をさそうとしたが、遠回しな言葉は勇気には全く届かなかった。バルドゥルが言えないのならば他の人達が言えるわけもない。
何より最近の勇気は小型の魔物だけでは物足りないとイライラしていることが多く、下手をしたら人間にも手をかけてしまいそうな、そんな危うい空気を纏っていた。
そんな勇気を恐れているのは恋人であるクリスティーヌも同じだ。
「ね、ねえユウキ様」
「ん? どうした?」
クリスティーヌの肩に手を回し甘い声で囁きかける勇気。頬を染めるクリスティーヌ。
「あ……その」
「あ、そうだ。……今夜いいか?」
疑問形で聞きながらも有無を言わせぬ眼差しにクリスティーヌの顔色が赤から一気に青に変わった。それでも、淑女然とした微笑みはキープする。腐っても王女だ。
「え、ええ」
「じゃあ、夜そっちに行くから。いい子にしてまってろよ」
クリスティーヌの頬に口付けてから討伐へと向かう勇気。勇気が去ったのを確認して侍女がそろそろとクリスティーヌに近づく。そして、心配そうに声をかけた。
「クリスティーヌ様。顔色が悪いです。今日はやめた方が」
「ダメっ! そんなことをしたらユウキ様はっ」
間違いなく他の女を抱くだろう。実際、あれからもユウキはクリスティーヌができない時は他の女を抱いている。父であるバルドゥルに止めさせてほしいと頼んだが、父からは無理だと一刀両断された。その代わり、間違いがないように高級娼館を手配するからそれで我慢しろとも言われた。
けれど、独占欲の強いクリスティーヌがそれで納得できるわけはない。ただ、止めさせることもできない。無理にすることはできる……というか一度だけしたことがある。結果は散々だった。ただでさえツライ行為がその時は二度としたくないと思うくらいにツラかった。
だから……クリスティーヌはできる時には勇気の誘いを絶対に断らないと決めた。
けれど、連日の激しい行為のせいでクリスティーヌの体は疲弊している。周りが心配するほどに。
「どうして、こんなことにっ……」
さめざめと泣くクリスティーヌを見て、侍女や護衛騎士達は悲痛な顔を浮かべる。けれど、誰も勇気を止めることはできない。一度勇気に嘆願しようとした護衛騎士は討伐帰りの殺気立った勇気に再起不能にされ、辞職した。それから誰も何も言えなくなった。
――――――――
トビアスから報告を受けたバルドゥルは自室で一人頭を抱えていた。
「どうして、こんなことになったんだっ……」
皮肉にも親子で同じセリフを吐いていた。
バルドゥルの描く未来ではクリスティーヌと勇気は幸せな結婚生活を送り、勇者を王家にとりこむことに成功したバルドゥルは国民から賢王と称えられ、他国からは一目置かれるようになり、世界一の大国へと発展する……はずだったのだ。
確かに勇者の力を国内外に見せつけることはできている。勇者を王家に取り込むこともできた。けれど、今の状況はバルドゥルが望んだ国の在り方とは程遠い。まるで恐怖政治だ。
しかも、王家は……バルドゥルは完全に勇気の存在を持て余している。
いつだったかマンフレートが言っていた言葉が蘇る。
『いつかあいつは人にも牙を剥くようになるぞ。あいつを引き入れるのなら手綱はきちんと握っとけ』
あの時は「わかった。考えておくよ」なんて笑ってすませてしまったが今となってはもっとよく考えるべきだったと思わずにはいられない。
騎士団長であるマンフレートに勇気を何とかしてくれと言っても、「俺にはどうにもならん」と言って取り合ってくれない。
ベンノは苦情処理に追われ、愚痴を聞く暇すらないようだ。話しかけようとすると血走った目で睨んでくる。
ギュンターだけは相変わらずだが、元々人の話を聞くような人間ではない。バルドゥルがどんなに困っているんだと説明しても、ギュンターは勇気の力にしか興味を示さない。
「いったいどうしたらいいんだ。一国の王として言っても、義父として忠告しても、今のユウキがきいてくれるとは思えない。最初の頃は素直そうな子だと思っていたのに……ってあれ? そういえばいつから今のようになったんだっけ?」
記憶を辿っていき、気づいた。
変化は聖剣を手にした後からだった。気づいてしまえばそれが『答え』のような気がした。そうだとすると……
「アレは本当に聖剣なのかな? アレが聖剣だって言ったのはアメリアだった……もう一度アメリアにみてもらわないと」
そうと決まれば、バルドゥルは久方ぶりにアメリアへ手紙を書いた。すぐに教会へと持って行かせる。
今の勇気が正気だとは思いたくない。認められない。勇者らしからぬ言動を繰り返す勇気を。勇気が変わった原因があるのだと思いたい。
勇気を『勇者』だと認めた自分の判断は間違っていない。そう、信じたかった。
――――――――
「あら、随分穢れたのね」
勇気が聖剣を扱う様をこっそりと盗み見たアメリアは、「さもありなん」とでもいうように呟いた。隣にいたバルドゥルが戸惑ったように聞き返す。
「けがれ?」
「ええ。あの聖剣だいぶ穢れてるわ。短期間でよくもまあ……あそこまで穢れを溜めたものね」
感心したように呟くアメリアに、バルドゥルが詰め寄る。
「なら、あの聖剣を浄化してくれよ! 聖女であるアメリアならなんとかできるだろう?!」
「無理よ」
「な、なぜ?」
狼狽えるバルドゥルに、困ったように肩を竦めてアメリアは答える。
「非戦闘員の私なんかが安易に近づいたらサクッと殺されるわ。あの聖剣はすでに魔に取り込まれてるみたいだから真っ先に私の存在を排除しようとするでしょうし」
「な?!」
「でもあのまま放っておくこともできないわね。あのままいくとあの聖剣は魔剣になるでしょうから」
「そんなっ! どうすれば」
「あの聖剣をユウキ様から引き離して浄化するしかないわ」
「だが! それはできないと今アメリアが言ったじゃないか」
「ええ。私にはあの聖剣をユウキ様から引き離す術がないからね。代わりに誰かがユウキ様から聖剣を奪ってくれれば私が浄化できるわ。誰かユウキ様から聖剣を奪えそうな人に心当たりは?」
バルドゥルは言葉に詰まった。バルドゥルが知る限り、そんな相手は少なくともこの国にはいない。さらにアメリアは言った。
「ああ、もう一つ条件があったわ。その手練の者がユウキ様のように魔に取り込まれないような人でないと結局第二のユウキ様がうまれるわよ」
「そんな……。だ、誰かいないのか」
「さあ。私が知る限りそんなことができるのは一人だけね。……バルドゥルもよく知っている人物よ」
目を開くバルドゥル。確かに彼ならば間違いないだろう。けれど、彼に助けを求めるということはバルドゥルが己の間違いを認めないといけないということだ。
「他に宛がないのなら、私が主導で動くけれどいいかしら?」
冷たく鋭い視線を受け、バルドゥルは悔しげに目をふせながらも黙って頷いた。
202
あなたにおすすめの小説
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる