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【27】早川くんとピアス②

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「これ、さ。開けてみて?」

ピアスの話をした翌日、休み時間に早川くんがとっても小さな紙袋を私に渡してきた。


なんだろ??

開けてみると、昨日雑誌に載ってたモデルさんが着けていたのと同じピアスが入っていた。

「え!早速買ったの!?
やっぱめっちゃ可愛いこれ!」

シンプルだけどお洒落な形状のユニセックスなピアス。

「フフフッいいでしょー?」

「いいねぇ早川くんに絶対似合うよ」

「俺はるあちゃんが似合うと思って買ったんだけど」

「え!私!?」

「着けてみてくれない?」

「え!悪いよ。だって早川くんだって欲しい感じで昨日話してたじゃん。早川くんが着けなよ。」

「いや、俺もう着けてるし?」

チラリと見えた左の耳朶には私の手元にあるのと全く同じピアスがされていた。

「え!?あ、中身1個だけだ…ふたつを1つずつ分けて…?」

「そ!るあちゃんとこっそりおそろにしたいなって思って。」

「早川くんとおそろ…。」

え ─────////
ペアピアス!?
なんで!?私と////

「え、本当にいいの?もらっちゃって」

「嫌じゃなければw」

「嫌なはずないよ!////あ、半分お金払うよ!」

「いや、それじゃ意味ないから。俺が買いたくて買ったんだからもらって欲しいの。」

何それー!こっそりおそろなんて幸せすぎる。

「ありがとう////早速着けちゃう。」

「うん、着けてみせて?
絶対似合うから。」

勿論学校ではピアス禁止だけど、チラリ見えるか見えないか怒られるか怒られないかのギリギリラインがスリリングで、小ぶりなものは着けてたりした。

「えへへ、どうかな?」

ミラーを立てて自分で自分の右耳にはめたピアスをチェックしながら早川くんにその姿を見せた。

「やっぱ可愛い!めっちゃ。」

その言葉が嬉しすぎてたまらん。

「おそろ嬉しいよ。ありがとう」

「俺こそ着けてくれてありがと。皆には内緒だよ?」

「内緒、いいね////気付く人には気付かれちゃうかもしれないけど。」

「そういうさり気ないの俺好きなんだよね。」

「私もw」

クスクスと笑いあった。

「なんかさ、昨日軟骨開ける話したけど、良く考えたら、るあちゃんは新しく開けなくても今開いてる穴で十分じゃないかなって。いっぱい開ければいいってわけでもないと思ってさ。
マジで雑誌に載ってたこのピアス似合うと思ったし、俺も欲しかったし、とりあえず新しいホール開けないでちょっとこれで我慢してもらえる?それでも軟骨開けたかったらその時は言ってね。」


早川くん…。めっちゃ私の事考えてくれてる。思いつきで軽率に身体に傷つけるの良くないって思ったのかな。

私の事考えながら買ってくれたピアス。
早川くんが尊いよ。大事にする。
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