見つけた、いこう

かないみのる

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オレ達の通報で、川田五大は逮捕された。最初は可那人の私物を持っていたという事で窃盗の罪だったが、取り調べるにつれて、藤谷さんを殺害したことに対する供述を行った。


事件の経緯はこうだった。

川田は以前可那人と藤谷さんとたまたまショッピングモールで会い、可那人に彼女がいる事に腹が立ち奪ってやろうと藤谷さんに付き纏った。

事件当日は可那人と藤谷さんの後を追い、寒河江川に向かった。

可那人と藤谷さんが離れたところを狙い、可那人に奇襲を仕掛け、暴行を加えて衣類や貴重品などを全て盗んだ。

その時に可那人の靴がブランド物だったことに気付き自分のものにしようと履き替えたらしい。

そして盗んだ物を車に積み、藤谷さんの元へ向かった。



川田は過去に藤谷さんと付き合っていたらしく、テレビのインタビューに答えていたのも川田だった。

川田は藤谷さんに復縁を求めるも藤谷さんは拒否、激昂して彼女を川に突き落とした。

やがて川田は藤谷さんと可那人への暴行致死か殺人の罪に切り替えられるだろう。



そしてオレ達は、可那人の両親から驚きの事実を知らされた。

可那人は水に濡れると透明人間になる性質は本当だったようだ。

それであれば、今まで可那人の周囲で起こっていた出来事にも説明がつく。



これは推測だが、可那人は藤谷さんを助けるために川に飛び込んだのではないだろうか。


靴を取られたから裸足で駆けつけ、川に飛び込んだ。


そして藤谷さんを助けるために彼女を強い力で引き寄せようとした。

だから藤谷さんの身体には抱き寄せるような痣が付いていた。

やっとの思いで藤谷さんの身体を河原に上げた可那人は、力尽きてそのまま流れていった。

可那人の身体は現場近くを警察が捜索しているが、今のところ見つかっていないらしい。

この先も決して見つけられることはないだろう。


可那人はきっと、今でも川の中を漂い続けているはずだ。

探そうとしても見つからない。

孤独の中を彷徨っているのだろう。

誰にも見つけられずに、たった一人で……。



可那人は藤谷さんを自分と同じ様に孤独にさせたくないから、命をかけて彼女の遺体を河原に上げたのだろう。


可那人が藤谷さんを河原に上げたから、藤谷さんの遺体が見つかったのだ。

自分の身と引き換えに彼女を家族の元へ返してあげたかったんだろうな。



藤谷さんはたくさんの人に見送られてあの世へ旅立った。



可那人、お前はこれを望んでいたんだよな?


お前の思い、しっかり受け取った。
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