見つけた、いこう

かないみのる

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寒河江川の向こう側に夕陽が見える。

寒河江川は以前見た風景とは違い、今は穏やかな優しい川のように見えた。

オレ達は今、花束をばらして数本ずつ手に持ち、河原に並んでいる。



「あたし、能力なんてなかったんだね。そして、橘センセイはアタシの事を助けてくれてたんだよね。生きてる時に知ってたらな」



「うちの中学の盗難事件を解決してくれたのもきっと橘先生だよね。まったく、お人好しなんだから」



「橘さん、あたしの彼氏とも会わせたかったな。きっと奈菜さんと向こうで会えてるよね」



「橘さん、息子を助けてくれてありがとう」



「カナトお兄ちゃん、ありがとう」



「可那人、おれ、お前と友達になれて良かったよ。向こうで藤谷さんと仲良くな」



「奈菜、橘君、末長く幸せにね」



皆それぞれ、可那人と藤谷さんへのメッセージを呟いた。

オレも可那人のおかげで楽しい人生を送ることができた。

その感謝も込めて。


「オレ達には見つけられなかったけど、きっと藤谷さんには可那人のこと見つけられてるよな」


俺は少し笑った。

気が緩むと涙がこぼれそうになる。

別れは笑顔の方がいいよな。

オレ、今笑えているかな?

可那人と藤谷さんを眺めていた時のように。



「可那人と藤谷さんの幸せを願って」



俺たちは一斉に川へ花を投げた。



可那人、藤谷さん、幸せになって。
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