異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

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ポイ活、人生の道を示す編

第51話 相手の格を落とさず勝利しました! +2000pt

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 いきなり決闘ということになってしまった。
 なぜか。
 そういう文化圏だからじゃないかなあ。

 ここは集落の眼の前。
 一応、決闘に勝利したら集落に入れてくれる事になっているのだそうだ。
 負けたら?
 やっぱり入れてくれて介抱してくれるけど、マキナとの結婚はどうだろうなあ、という温度感になる。
 緩い。

「わしは、多くのものをもたらしてくれる男であるならば良いと思うのだがな。一応我ら人竜族は力の強い男が多くのものを得るというおきてになっておる。なお、上限があり、メギドアはそろそろ上限いっぱいいっぱいだ」

 族長こと、マキナのパパが説明してくれる。

「ままならないもんですね」

「長く集落が続くということはそういうことよ。あとは全てを一人の男が得ると集落が崩壊するでな」

 しがらみというのは面倒なものだ。
 だが、そういう決まりで目に見えない物が守られていたりするので、バカにはできない。

「じゃあやるか……」

 メギドアが闘志に燃える目で俺を見下ろしつつ。

「武器を選べ」

 ずらりと並んだ、人竜族の武器!
 片手剣、大剣、大槍と盾、大金槌、大弓。

 全部大きすぎて持てない。
 
「ではポチョで」

『ポピー』

 ポチョがトコトコやって来て、人竜族が驚愕する。

「な、なんだあの生き物は!」「新種の亜竜か!?」「かわいいかも……」「どうやら彼の猟犬みたいなものらしいな」

 そうそう。 
 猟犬だ。

 あとはさっき、お買い物プログラムで発見しておいた装備を使う。

「ミアン、頑張ってください! 私、ミアンなら勝つって信じてますから!!」

 マキナが俺の手をギューッと握る。
 痛い痛い! 期待が重い!
 これを、メギドアが歯ぎしりしながら見ているのだ。
 マキナのこと好きだったんだなあ。

「あ、メギドアのことなら気にしなくていいですよ。里で一番強い殿方ということは、たくさんの女性と関係を結べるということです。彼は里に腹違いの子供が何人もいますから」

「な、なんだってー」

 一気に同情心が薄れたぞ。
 だが、勝つ前から言うのもなんだけど、一方的にやっつけて面子を潰すのはこれはこれでかわいそう。

「チャットボット、一番効果的に相手を無力化させる武器は?」

『とてもいい質問ですね! あなたのストレージに置いてある、使い捨てトリモチランチャーです! 相手を行動不能にするという一点において、お買い物プログラムの中でも随一の性能を誇りますよ!』

 コーラルベアーを足止めしたやつか!
 これ、そんなに強かったんだ?

 ではでは、エレベーターユニットを俺の足場とし……。

「両者、準備は良いな? 始め!!」

 族長が宣言した。

『ウグワーッ! 決闘に臨みました! 実績・これは未来を掴むための戦い、解除! 1500pt獲得!』

 メギドアが咆哮をあげる。
 ツノから炎が吹き上がり、周囲に火の粉が舞い散る。
 男の人竜族はブレスが弱いんじゃなかったっけ?

 いや、女性の方が相対的に強いだけで、男もブレスは強いのだ。
 その上で肉体がめちゃくちゃ強いのだろう。
 なんという種族なんだ。

 だが、俺が節足なエレベーターユニットを取り出して乗りこむと、また周囲がざわめいた。

「なんだあれ」「わしゃわしゃ動いてる」「猟犬が合体した!」「なんていうか……なんだ!?」「なんなんだろう」

 人は理解を超えたものがあると、思考が停止するね。

「そのおかしなものごと焼き尽くしてやる!! マキナは俺の女だ! 今までの女たちの中で最高の女なんだ! 絶対に渡しはしない!! 死ねえーっ!!」

 ツノから吹き上がった炎が、螺旋を描いて龍のような姿になり、俺に襲いかかる!

「うひょー! ポチョ、ウォーターバズーカ!」

『ポピッピー!』

 バビュン、バビューン!!
 ドジャーッ!!

 ウォーターバズーカが水を吐き出す!
 エレベーターユニットにずらりと並べておいたから、水のパワーはとんでもないことになっているぞ!
 アホみたいな量の水が吹き出した。
 もう滝だ。

「ウグワーッ!?」

 炎のブレスを真っ向からかき消されただけでなく、水に流されてツルーッと滑っていくメギドア。

「うわああああああ」「なんだあれなんだあれ」「見たことない事が起きてるぞこれ」「どこからあんな量の水が出てきたんだ!?」

「お、おのれーっ!! わけの分からない攻撃をしやがって! 小細工はもうやめだ!! 俺の大剣でぇーっ!!」

 うおーっ!
 いかつい外見の、トゲだらけな片刃の大剣が振り回される!
 刀身が燃え上がっているように見えるので、きっとこれは亜竜の力を宿しているんだろう。

「ポチョ! 例のやつ!」

『ポッピー!』

 ウォーターバズーカをぶっ放しつつ牽制し、ポチョは新たな装備を装着する。
 ウォーターランスである。
 これが何かと言うと、超高圧水流を前に押し出して、水圧パワーで物理攻撃や物理防御まで可能にするやつなのだ。

 ウォーターバズーカの進化形で、これこそ今回のお買い物の目玉!
 振り下ろされた燃える大剣が、ウォーターランスで受け止められる!

「な、な、なんだこれは! なんだこれはーっ!!」

 振り回される大剣と、ポチョも対抗して振り回すランス!
 ガンガン、ぴちゃぴちゃと武器がぶつかり合う音がする。
 いい勝負だ!

 かなり重武装になったポチョとやりあえるのは本当に強い。
 ただ、エレベーターユニットがカサカサ動き回って間合いを調整するので、メギドアは本来の力を発揮できないでいるようだ。

「くそっ! 俺の戦いができん! 間合いに入り込めん!! だったらブレスを……」

『ポピー!』

 ウォーターバズーカ連射!
 ブレスを相殺!

「くそーっ! おのれーっ!!」

 もがーっと暴れるメギドア。
 強いんだけど、今回は相性が悪かったのではないだろうか。
 いやあ、炎のブレスで本当に助かったなあ。

 俺はストレージから、トリモチランチャーを取り出した。
 狙いを定めて……。

 怒りの形相でウォーターランスと押し合っているメギドア目掛けて……。

「シュート!」

 ボーンッと放たれたトリモチランチャー。
 それはメギドアの体にぶつかると、ボムっと膨れてその四肢とツノを包みこんだ。

「ウグワーッ!? な、なんだこれはーっ!! ええい、こんなもの……」

 無理やり引きちぎろうとするメギドア。
 だが、トリモチはにゅーっと伸びてそれを許さない。
 そして素晴らしい弾力でパチンと戻り、メギドアは「ウグワーッ!」と転倒した。

「な、ならばブレスで……! ……!? ブ、ブレスが使えぬ!!」

 なるほど、トリモチ中は相手の特殊能力も使えなくなるのか。
 思った以上に強いアイテムだった。

 ボテーンと倒れて、もがもがもがいていたメギドアだが……。
 そうやって暴れると、トリモチが全身を覆っていく。
 ついに顔だけ出た状態になり、全く身動きできなくなり。

「……参った」

 降参したのだった。
 よし!
 無事に終わった!

『ウグワーッ! 相手の格を落とさず勝利しました! 実績・平和的勝利獲得! 2000pt獲得!』

「格は落ちてないかなあ? 本当かなあ?」

◎現在のポイント:44602pt
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