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ポイ活、人生の道を示す編
第54話 許嫁認定されました! +2000pt
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「ふぅーむ。心配のしすぎでしたか。まあ良しとしましょう」
マキナが家の外を確認してから戻って来る。
なんだなんだ。
「ミアンがあれほどの力を示したので、あなたを狙ってくる女性が他にもいる可能性があったのです。しかし、誰も家の前で出待ちをしていませんね。ミアンが他人種だからというのと、見た目がトリッキーなのが幸いしたようです。ホッと一安心です」
「見た目がトリッキー、とは」
謎の表現をされてしまった。
これはすぐにクリカちゃんが説明してくれる。
「お兄さんは里の男と比べるとちっちゃいでしょー? クリカもちょっと成長したら追い抜いちゃいそうなザコザコ身長だしー。だからみんな、お兄さんがメギドアをやっつけても、憧れの殿方~ってなりにくいんだと思うなあー」
こ、ここでも高身長優位の価値観が!
俺だって背丈は欲しかったなあ!
「まあ! ミアンの良さは背丈とか外見だけじゃありませんから! 私、ライバルに気付かれる前にミアンをゲットできて本当に良かったと思ってますよ! 目下、デリアさんがライバルな気もしていますが……」
毎度お風呂に入りに来るハーフエルフの騎士が!?
そんなこんなで宴が終わり、俺は人竜族の里の温泉へ案内された。
えっ、マキナも一緒に入るの?
クリカちゃんまで!?
「いいのです、いいのです」
二人のママであるタリアさんがニコニコとして、何か企んでいる笑顔だ。
糸目のいつも微笑んでる感じの美女なんだけど、何を考えてるのか全く分からない。
族長も、
「采配はタリアに任せる。人竜族も強者に女が集まり、少々血が濃くなってきていたところだ。ここで一風変わった新たな血を入れるのはとてもいいことだからな」
なんか承認しているな……。
『ウグワーッ! ご両親の中で完全に許嫁認定されました! 実績・もう婚前だねこれは解除! 2000pt獲得!』
「おいおいおい!」
「あらまあ!」
タリアさんのニコニコが止まらないのだ。
チャットボットの声が聞こえてるんだよなあ、この人。
こうして温泉へ。
ポチョに乗ったヨルカもついてくる。
カカポも風呂に入るの?
赤ちゃん用のあさーい温泉もあるのね。
「では入りましょう! 衣類はここの岩に掛けておくのですよ」
「なるほどなるほど……。あ、ここは川が流れ込んでて、湧き出る温泉と混ざりあって適温になってるんだ? よく出来てるなあ」
「そうそう! この温泉に入るから、クリカたちライズミの人竜族はみーんなお肌すべすべなんだよー」
「おや? まるで他にも人竜族がいるみたいな……」
クリカちゃんの話が気になったのでそっちを見たら、もう素っ裸になった彼女が仁王立ちしているではないか。
「うーわーっ」
「あっはっはー! お兄さん引っかかったー! お姉の旦那さんになる人なのに、クリカを見てびっくりしちゃった? 慌ててるのかわいー! あと何年かしたら、お姉みたいなすっごい体になってさらにびっくりさせてあげるからね! 今はつるつるだけどー」
「んもー、クリカ!」
「あわわ! お姉、落ち着いて! あーっ、持ち上げないで! ひゃーっ」
マキナがクリカちゃんを温泉に投擲した。
素晴らしい怪力。
クリカちゃんの真っ白な体がピューンと飛んでいって、川と温泉の間くらいにボチャーンと着水する。
「こ、ここはつめたぁーい!!」
悲鳴をあげた後、ざぶざぶ泳いで温泉に戻るクリカちゃんなのだった。
「それにしたって、ミアンはもっとじっくり私の体とか見るべきです! すぐに目をそらすのは良くないと思います!」
「いやあ、反応してしまうので……」
「大いに反応すべきです!」
「うう、反論ができない。ただ、お風呂の時はお風呂に集中したいんだよね。生前はこんな広いお風呂に入ってこなかったからなあ」
自宅の狭いユニットバスで、それもほぼ湯を張ることはなく、シャワーだけの日々だった。
それがまさか、毎日が大浴場になるなんて。
「ポポー」
浅い温泉で、ヨルカがパチャパチャやっている。
知能もカカポになっているだろうに、温泉の良さが分かるのか。
「さてさて、人竜族の温泉は……。おお、ちょっと熱め……! うほー、決闘で疲れた体に染みる~」
色合いは少しだけ白濁していて、何らかの成分が溶け込んでいるのが分かる。
きっと腰痛とか四十肩とか五十肩に効くのだ。
すぐ近くまで、赤い尻尾がスイーッと移動してきた。
俺の隣に、クリカちゃんが顔を出す。
「いい温泉でしょー。男の人が言うにはねー、狩りの疲れもぶっ飛ぶんだってー。クリカはそんな疲れることないから分かんないんだけどー」
「やっぱり、お風呂に入っていると安らぎますよ。ああ、帰ってきたんだなーって思います」
姉妹に挟まれて、ゆったり温泉なのだ。
ここに通じる道に設けられた灯火の他に光はなく、入浴しながら満点の星空が見える。
文明が失われてしまった世界だけど、だからこそ今まで見えなかったものがここからは見える。
「まあ、地獄のような自然環境に投げ出されるのは勘弁だけど、辛うじて残ってる安全圏で眺めるなら最高の風景だなあ……」
しみじみ思いつつ、そう言えばここ、雪が降るらしいから冬に来てもいいよなーなんて思う俺なのだった。
その後、族長宅に戻ってあてがわれた寝室は、なんかマキナとクリカちゃんと同じ部屋だったんですが!
ちょっとちょっと、婚前交渉ですよこんなの!
いや、何もしなかったけど!
姉妹に挟まれた毛皮の上で、深呼吸をして心を落ち着けている間に……。
俺はすっかり寝てしまっていたのだった。
『ウグワーッ! 据え膳を食いませんでした! 実績・男の恥獲得! 1500pt獲得! ンモー何やってんですか!!』
「チャットボットに叱責されて目覚める朝が来るとはなあ……」
◎現在のポイント:55102pt
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マキナが家の外を確認してから戻って来る。
なんだなんだ。
「ミアンがあれほどの力を示したので、あなたを狙ってくる女性が他にもいる可能性があったのです。しかし、誰も家の前で出待ちをしていませんね。ミアンが他人種だからというのと、見た目がトリッキーなのが幸いしたようです。ホッと一安心です」
「見た目がトリッキー、とは」
謎の表現をされてしまった。
これはすぐにクリカちゃんが説明してくれる。
「お兄さんは里の男と比べるとちっちゃいでしょー? クリカもちょっと成長したら追い抜いちゃいそうなザコザコ身長だしー。だからみんな、お兄さんがメギドアをやっつけても、憧れの殿方~ってなりにくいんだと思うなあー」
こ、ここでも高身長優位の価値観が!
俺だって背丈は欲しかったなあ!
「まあ! ミアンの良さは背丈とか外見だけじゃありませんから! 私、ライバルに気付かれる前にミアンをゲットできて本当に良かったと思ってますよ! 目下、デリアさんがライバルな気もしていますが……」
毎度お風呂に入りに来るハーフエルフの騎士が!?
そんなこんなで宴が終わり、俺は人竜族の里の温泉へ案内された。
えっ、マキナも一緒に入るの?
クリカちゃんまで!?
「いいのです、いいのです」
二人のママであるタリアさんがニコニコとして、何か企んでいる笑顔だ。
糸目のいつも微笑んでる感じの美女なんだけど、何を考えてるのか全く分からない。
族長も、
「采配はタリアに任せる。人竜族も強者に女が集まり、少々血が濃くなってきていたところだ。ここで一風変わった新たな血を入れるのはとてもいいことだからな」
なんか承認しているな……。
『ウグワーッ! ご両親の中で完全に許嫁認定されました! 実績・もう婚前だねこれは解除! 2000pt獲得!』
「おいおいおい!」
「あらまあ!」
タリアさんのニコニコが止まらないのだ。
チャットボットの声が聞こえてるんだよなあ、この人。
こうして温泉へ。
ポチョに乗ったヨルカもついてくる。
カカポも風呂に入るの?
赤ちゃん用のあさーい温泉もあるのね。
「では入りましょう! 衣類はここの岩に掛けておくのですよ」
「なるほどなるほど……。あ、ここは川が流れ込んでて、湧き出る温泉と混ざりあって適温になってるんだ? よく出来てるなあ」
「そうそう! この温泉に入るから、クリカたちライズミの人竜族はみーんなお肌すべすべなんだよー」
「おや? まるで他にも人竜族がいるみたいな……」
クリカちゃんの話が気になったのでそっちを見たら、もう素っ裸になった彼女が仁王立ちしているではないか。
「うーわーっ」
「あっはっはー! お兄さん引っかかったー! お姉の旦那さんになる人なのに、クリカを見てびっくりしちゃった? 慌ててるのかわいー! あと何年かしたら、お姉みたいなすっごい体になってさらにびっくりさせてあげるからね! 今はつるつるだけどー」
「んもー、クリカ!」
「あわわ! お姉、落ち着いて! あーっ、持ち上げないで! ひゃーっ」
マキナがクリカちゃんを温泉に投擲した。
素晴らしい怪力。
クリカちゃんの真っ白な体がピューンと飛んでいって、川と温泉の間くらいにボチャーンと着水する。
「こ、ここはつめたぁーい!!」
悲鳴をあげた後、ざぶざぶ泳いで温泉に戻るクリカちゃんなのだった。
「それにしたって、ミアンはもっとじっくり私の体とか見るべきです! すぐに目をそらすのは良くないと思います!」
「いやあ、反応してしまうので……」
「大いに反応すべきです!」
「うう、反論ができない。ただ、お風呂の時はお風呂に集中したいんだよね。生前はこんな広いお風呂に入ってこなかったからなあ」
自宅の狭いユニットバスで、それもほぼ湯を張ることはなく、シャワーだけの日々だった。
それがまさか、毎日が大浴場になるなんて。
「ポポー」
浅い温泉で、ヨルカがパチャパチャやっている。
知能もカカポになっているだろうに、温泉の良さが分かるのか。
「さてさて、人竜族の温泉は……。おお、ちょっと熱め……! うほー、決闘で疲れた体に染みる~」
色合いは少しだけ白濁していて、何らかの成分が溶け込んでいるのが分かる。
きっと腰痛とか四十肩とか五十肩に効くのだ。
すぐ近くまで、赤い尻尾がスイーッと移動してきた。
俺の隣に、クリカちゃんが顔を出す。
「いい温泉でしょー。男の人が言うにはねー、狩りの疲れもぶっ飛ぶんだってー。クリカはそんな疲れることないから分かんないんだけどー」
「やっぱり、お風呂に入っていると安らぎますよ。ああ、帰ってきたんだなーって思います」
姉妹に挟まれて、ゆったり温泉なのだ。
ここに通じる道に設けられた灯火の他に光はなく、入浴しながら満点の星空が見える。
文明が失われてしまった世界だけど、だからこそ今まで見えなかったものがここからは見える。
「まあ、地獄のような自然環境に投げ出されるのは勘弁だけど、辛うじて残ってる安全圏で眺めるなら最高の風景だなあ……」
しみじみ思いつつ、そう言えばここ、雪が降るらしいから冬に来てもいいよなーなんて思う俺なのだった。
その後、族長宅に戻ってあてがわれた寝室は、なんかマキナとクリカちゃんと同じ部屋だったんですが!
ちょっとちょっと、婚前交渉ですよこんなの!
いや、何もしなかったけど!
姉妹に挟まれた毛皮の上で、深呼吸をして心を落ち着けている間に……。
俺はすっかり寝てしまっていたのだった。
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