異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

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ポイ活、人生の出会いを生む編

第107話 お見合いパーティ開催を宣言しました! +4000pt

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 夜。
 一人でまったり寝る夜というのは許されていないので、大変なのだった!
 いや、デリアやヨルカは普通にぐうぐう寝てたりするのだが、マキナの愛が激しい!

 ということで。

「スッキリしましたー」

「マキナは毎晩パワフル過ぎる」

「ミアンを大好きな気持ちが溢れてしまいました」

 ニコニコするのである。
 うーん許しちゃう。

『ウグワーッ! 本日も仲良ししました! デイリー実績・夫婦のコミュニケーション、解除! 500pt獲得!』

「デイリーで一番でかいポイント来たな。しかし気分次第でデイリーになったりならなかったりするチャットボットだな……」

「ミアン、私、たくさん運動したので汗を流して寝ますね。ミアンも来ますか?」

「俺はそうだなあ。客車の方を見てから寝ることにするよ」

 汗を拭いて服を来て、外に出る。
 大樹林のてっぺんにあるここは、月明かりに照らされた草原のようだ。
 涼しい。

 山の上でもあるんだよな、ここ。
 真夜中ともなると、蜘蛛も寝ているようだ。
 巨体が茂みに沈み、時折かすかに揺れている。

 さて、彼を起こさないようにしつつ、インビンシブル号の上からエレベーターユニットを辿って客車へ……。

「みんな起きてるかね?」

『興奮して眠れないようですね。恋バナみたいなことをしています』

「男子中学生!!」

 だが気持ちは分かる。
 車内の光景を、客車の真上で映し出してみる。

 みんな車内でめいめいベッドを作り、楽しげに喋っているではないか。
 ほうほう、トークテーマは好みのタイプの女子と、好みのシチュエーション……。

 長い激務から解放され、羽根を伸ばして遊べるようになったのだ。
 今頃王国では大騒ぎかも知れないが、少しくらいはいいだろう。

 子爵とアリスには話を通してあるし。
 俺は客車の上で涼みながら、窓から聞こえてくる彼らの恋バナに耳を傾けるのだった。

 どうやら半分くらいは、本気でお嫁さん探しをするつもりらしいな。
 いいことだと思う。
 様々なことに対するモチベーションが上がるからね。

 人竜族の里に対する、彼らの期待は良く分かった。
 きっとそれに応えられることだろう。

 この間、里を訪れた時もフリーの女性はたくさんいたしね。

 戻ってくると、マキナは先にぐうぐう寝ていたのだった。
 俺は朝風呂に入ることにし、今夜はそのまま眠りにつくことにした。

 そして朝。
 朝風呂に向かうと、当たり前みたいな顔をしてデリアがいた。

「毎晩毎晩よくやるな……」

「いやあ、マキナの愛が激しくて」

「若さだなあ……」

 しみじみ呟くデリア。
 マキナと、地球で言うなら一回り違うもんなあ。

 かと思えば、ゴールド級の一行は男子中学生のような恋愛観を持っている。
 どうなっているんだろうなあ。

「冒険者としての実力を認められ、ゴールド級に上がれるのは一握りだ。それは分かるな?」

 デリアが説明してくれた。

「力を得れば、人は腐る。今まで冒険者として、額に汗して肉体労働をしてきたのが、ゴールド級になったら途端に世間からの扱いが変わるんだ。当然だろう。それで勘違いした奴が、商人と癒着したり傍若無人な振る舞いをしたりする。そういうケスタインにおいて、良くないとされる行いをした者は消えていくんだ」

「なるほど……」

 現在、ケスタイン王国におけるゴールド級は十名。
 あの一行が六名だから、残りはマキナとジュドクとあと二人と。

 毎年ゴールド級は生まれているが、彼らが一年間ゴールド級を勤め上げられるとは限らない。
 結果的に残るゴールド級冒険者は、清廉潔白な人ばかりということになるのだそうだ。

 力を得ても、地位を得ても、人々から褒めそやされても全く変わらずに善行を成すことができた者。
 それが今残っているゴールド級だ。

 なるほど、聖人みたいなのしかいないわけだな。
 しかも実力は超一流ときた。

「彼らをハッピーにせねばという責任感がむくむくと湧いてきた」

「変わった男だなあ、お前は……」

『ウグワーッ! 仲間への責任感に目覚めました! 実績・お前をハッピーにしてやる! 解除! 1000pt獲得!』

「変わった実績だなあ……」

 デリアがしみじみ呟いた。
 ステータスを同期している彼女には、チャットボットの実績読み上げが聞こえるからね。

 さて、二人で一緒に風呂から上がり、客車の仲間たちを呼んで朝飯を食べる……。

「いよいよでござるな……。拙者ら、緊張であまりよく眠れてござらん」

「気持ちは分かる」

 俺もマキナとくっつく前はそんなだった気がするし。
 みんな、こっちに来るんだぞ!

 こうして、インビンシブル号が出発する。
 大樹林を降りて行くと、そこは平野だ。
 ライズミ地方の大平原。

 肉眼で見える距離に、人竜族の里がある。
 それはつまり、向こうからもこちらが見えるということなのだ。

「えー、ここからはせっかくなので徒歩で接近します」

 俺が車内放送をすると、ウオーッと盛り上がる声が聞こえた。
 ユニ蔵とゴールド級の人々がぴょんぴょんと客車から飛び降りて来る。

「まさかこんなにすぐに里帰りするとは思いませんでしたねー。お腹の赤ちゃんのことを報告しないと!」

 るんるんのマキナ。
 デリアは緊張した面持ちで、ヨルカは別の意味で緊張している。

「鳥だったときの記憶があるからのう。今にも喰われるのではないかと……」

「ないない」

「そうかのう……。わしはとりあえず、デリアの後ろにずっと隠れておるからな」

「あっ、ヨルカ! 私だって緊張しているんだぞ! 盾にするんじゃない!」

 わあわあと騒ぎながら行くと、人竜族の里から迎えが来た。
 あ、いや、先頭にちっちゃいのがいる。

 それが俺を見つけると、タタタタターッと駆け出した。

「お兄さーん! また来てくれてクリカ感激ー!」

 ざわつくユニ蔵とゴールド級!
 冷静に!
 冷静にするんだみんな!!

 そしてクリカちゃんの後ろに、人竜族の女子たちがいた。
 これはもしや……。

「みんな、ミアンを狙っていますね。以前でしたら私が蹴散らしていましたが、今回は安心です」

「ああ、そうだね。クリカちゃん久しぶりー」

「お兄さんたくましくなった? ふふーんまあまあやるじゃん」

 俺のお腹とかつついてくるクリカちゃんなのだ。
 されるがままになりつつ、俺は人竜族の女子たちに告げた。

「人間の里から、とびきり強い戦士たちを連れてきました!! どれくらい強いかと言うと、多分人間の里で最強です! 七人! 七人います!!」

 女子たちがざわついた。
 目の色が変わっている。
 俺達の横に並んだ、ユニ蔵とゴールド級の人々を見ているな。

 そしてうちの男たちも、ざわざわしている。

 ええい、静まれ静まれ。

「人竜族の皆さんは、強い男性を好むと聞いています。ですので、俺がここに……お見合いをセッティングします!!」

 俺の宣言に、男たちと女子たちがおおおおおお、とどよめくのだった。

『ウグワーッ! お見合いパーティ開催を宣言しました! 実績・仲人ミアン、解除! 4000pt獲得!』

 多い多い多い!!

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