ゴボウでモンスターを倒したら、トップ配信者になりました。

あけちともあき

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私の最終決戦?編

第484話 新学期と魔王の動向伝説

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 新学期が始まってしまった……!
 夏休み、本当に儚いなあ。一瞬で終わる。

 今年の夏休みもまた……。
 最小限の牛乳で溶いた即席コーンポタージュみたいな濃厚さだった。
 間違いなく私、この三年で人の人生の何回分かの経験を積んでる自信がある。

 累積ダンジョン攻略件数世界ベストで、配信三年目の私がトップ10に食い込みましたねー。
 なんなんです? これ?

『はづき、この二年間は三日に一つダンジョン攻略してたでしょ』

「あ、そっかー。合計攻略ダンジョン数231って何事かと思ったら……」

『はしごしたりしたじゃない』

「そうだった。というかベルっち、その頃から意識あったの?」

『記憶ははづきと共有してる……』

「一心同体なの忘れてた」

 こうして内なる場所でベルっちと会話しながら、私は登校するのだった。
 ただ歩いているだけなのに、Aフォンにどんどん情報が集まってくる……。

 えっ、魔王がアフリカに出現したんですか?
 ちょうど町中で暴動が起きてる時で、それをニヤニヤしながら眺めて、暴動をさらにヒートアップさせて結末まで眺めてから帰ったらしい。

 悪趣味~。
 現地の配信者が戦ったけど、全然勝負にならなかったって。

 さすがの私もアフリカまではすぐに飛んでいけない!
 世界各国に現れる魔王、分かりやすいところにおびき寄せないとですねー。

 絶対狙いは分かってると思うけど、あの人、美味しそうな場面には絶対やってくるでしょ。
 エンタメ好きだし。

 妙に通学路で視線を感じる……。
 なんだなんだ……?

 あっ、どうして別のクラスの生徒が私に会釈を!?
 同じ三年生のはず……。

 解せぬ。

 謎を感じながら私は教室に到着した。
 一斉に私を見るクラスメイト。

 うわーっ、なんだなんだ。
 全員が一瞬立ち上がりかけて、お互いの顔を見て座った。

 その後、みんながクラスの中心に集まり、ぼそぼそ相談を始める。
 中から出てきたのは委員長だ。

「おはようー。今日も元気だねえー」

「まあまあ元気。色々遠くに行ったりもしたし……」

「あっ中国……いやいや、なんでもない、どこ行ったの?」

「えっ、よく分かったねえ」

 委員長はエスパーか何かか……?
 クラスのみんなが委員長が中国って言ったら、一斉にウワーッって顔になった。
 なんだなんだ?

 その後、かわりばんこにクラスの人がやって来て、私とお喋りしていった。
 いやあ……。

 私、配信活動始めてからめちゃめちゃ会話できるようになったと思うんだよね。
 つまり、今の私はコミュ強!!

 みんなから「魔王怖いよね……いつまで続くんだろう」とか質問をもらい、

「秋ごろに決着かなあー」

「はづきっち……の配信見てるんだけど、また大きいイベントしないのかなー」

「四曲目出るけど発表は大きいイベントだねー」

「ソロコンサートやったりして」

「ギクッ。ど、どうかなー」

 最後の答えのあと、なんか教室は大変盛り上がったりした。
 な、なんだというんだー!!

 最後に委員長が来て、

「前に変なバイトの話したでしょ」

「うん」

「あれが出てる間、ずーっと謎の失踪事件みたいなのが続いていたんだけど……。最近はぐっと減ったんだって。たくさん人がいなくなってみんな混乱してるかと思ったけど、全然で……。私の身の回りの人はみんななんともないし」

「そうなんだ。不思議だねえ……」

 私も首を傾げた。
 そう言えばここ最近攻略するダンジョン、出てくるボスデーモンがみんな社会や私へのうらみつらみを口にしてた気が……。
 偶然でしょうねえ。

 そんな感じで、図らずもみんなが心配していることをリサーチできてしまったのだった。
 持つべきものはいいクラスメイトだなあ。

 いつも顔を上げると誰かと目が合って、みんな手を振ってくれたりするんだけど。
 一年目はこんなにフレンドリーだったっけ……?
 分からぬ。

 常に未来を見て生きているので、過去のことは思い出せぬ……。

 この辺りは、イノシカチョウの三人も感じているようで。

「うちが思うに、もう完全にバレてる」

 放課後に寄ったバーガーショップで、ポテトをつまみながらもみじちゃんがそんな事を言うのだった。

「な、なんだってー!!」

「はづきちゃんはバレない方がむしろ不思議だもんねえ」

「ははは、あたしはカモフラージュ完璧だから」

「はぎゅうは配信での活動が非人間的アクション過ぎるから……。なんで最近はよく巨大化してるのよ」

「いやあ、なんでできるのかあたしにも分かんない……」

 はぎゅラースねー。
 不思議なことに、私が倒した大罪の力が、イノシカチョウの三人に分け与えられる感じで存在しているのだ。
 あ、もみじちゃんは私と同じみたいだけど。

 これはやはり、最終決戦はこの三人を連れて行くのが良さそうかなー。
 残り一人のジーヤは、勇者パーティと私が集めた愉快な仲間たちに任せた!

 そしてまた嵐のような毎日が過ぎていき……。
 どんどんとXデーが近づいてくるのだ!

 そろそろ広報ですねえ。
 単独コンサート発表、チケット発売、転売屋粉砕、そして開催までロケットのように突き進むぞ!

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