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第17話 戦場の聖女! 戦いなんて止めてプロレスしましょう!
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「アンゼリカ様、どうやって戦争せずに戦いを終わらせる気なんだろうなあ」
「そういえばシーゲル、戦争ってなあに?」
「おう、戦争っつーのはな、俺も体験したことねえんだけど」
シーゲルがミーナに解説を始める。
「国と国があるだろ?」
「うん」
「仲悪くなったりするだろ? そしたら、喧嘩するだろ」
「どっちもごめんなさいしないの?」
「ごめんなさいした方が悪いってことになっちゃうだろ。国はそこにたくさん人がいるんだから、悪いことにされたらみんな困るんだよ」
「あー、ほんとだ!」
シーゲルの解説がなかなか分かりやすい。
アンゼリカはニコニコしながらこれを聞いている。
「だから、『どっちが悪かったのか決めようぜ!』ってなんだよ。それで集まってきて、みんなでわーって殴り合うんだ」
「ひええ、こわーい」
「そうなんだよー。戦争は怖いんだよ。人がいっぱい死ぬしなー」
「そうなんだ。戦争ってよくないねえ」
「よくねえんだよ」
少女とモヒカンが分かり合っている。
「でも、本当に聖女様どうするんですか? これだけの軍隊、止めようったって止まるもんじゃないですぜ? 俺も悪党だった頃、ヒャッハーっつって叫んで襲いかかったら、なんか超テンション上がって普段なら考えもつかねえ恐ろしいことが平気でできたりしましたし。その後マジで凹みましたけど」
「ええ。スイッチが入ってしまえば、もう手遅れでしょう。この戦場にいる全員を空手チョップでなぎ倒さねばならくなります」
「ひゃひゃひゃ、いくら聖女様でもこの人数は……ハッ……!」
シーゲル、聖女の横顔を見て気づく。
この人は本気だ……!!
戦争をしたら全員空手チョップで昏倒させられる!!
「戦争はだめだ」
「戦争だめだねえ」
シーゲルとミーナ、別の方向で意見が一致した。
「だからこそ、起こる前に戦争の芽は叩き潰すのです」
「たたき……つぶす……」
文字通りの意味であろう。
一体この聖女は、何をやろうとしているのか……!
いや、やりたいことはよく分かるけど!
シーゲルは不安と期待に包まれながら、戦いの地に到着したのだった。
インター平原で、睨み合う王国軍と鉄人軍。
数では王国軍が上。
だが、鉄人軍には棘付き魔導トラックや、火炎放射器付き魔導トラック、ならず者をぶら下げて敵軍に突っ込ませる、竿付き魔導トラックなどの多彩な兵器があった。
「空白地帯は古代文明の遺跡がよく出るんだよな。叩けば動くし、あとはあちこちで採れる黒い油を入れればいいだけだぜ。鉄人軍の方が武器が充実してるんだな」
かたや、王国軍はファンタジー然とした武装。
槍、盾、弓、剣。
対する鉄人軍は世紀末然とした武装。
魔導バイク、魔導トラック、火炎放射器、クロスボウ、棘付きバット。
まるでこれは、二つの文明がぶつかり合おうとしているかのようだった。
ちなみに。
この世界において、これほどの規模の戦争はここ五十年ほど無い。
そして世界の記録は、五十年前くらいから始まっているのである。
つまり、異世界世紀末が成立してより、大規模な戦争は一度も起こったことが無かった。
戦争に関する知識だけが、戦争読本としてならず者達も愛読するレベルで広がっているだけである。
故に、見よ。
鉄人軍のならず者達も、「ヒャッハー!」「かかってこいよう!」「オラ腰抜けェ!!」とか叫んではいるが、皆腰が引けている。
誰もが、戦争という言葉に現実感がなく、ドン引きしているのである。
王国軍も、勇ましくラッパを吹いたり、ドラをジャーンジャーンジャーンッと鳴らしたりしているが、つまりはこれから起こりそうな戦争に対する現実逃避なのだ。
誰も戦争などやりたくないのである!
そんな混沌とした戦場において、アンゼリカが魔導バイクを走らせた。
王国軍を追い抜いて、その先頭に出る。
どよめく王国軍。
「なんだあれは」
「女……? でけえっ」
「あれが噂の聖女アンゼリカか……!!」
「い、一体何をするつもりなんだーっ」
対する鉄人軍もいっしょである。
「なんだあれは」
「女……? ヒャッハー! 女だーっ! だがでけえっ」
「あれが八華戦を次々に打ち破ったって噂の聖女アンゼリカかよ……!!」
「い、一体何をするつもりなんだーっ」
彼らの注目を浴びつつ、アンゼリカは立ち上がった。
そして、据え付けられている魔導マイクを手に取る。
そう、マイクである。
魔力を使って、戦場の隅々まで声を届けられる。
アンゼリカは、すっと息を吸い込んだ。
『オラァ、鉄人!! 何を後ろに引っ込んで高みの見物をしているのでしょうか? あなたはプロレスがしたいのではないのですか? 私が、この私がここに来ました。つまりそれはどういう意味か分かっているでしょう? 私と、あなたで、あの時代の戦いを再現しようと言っているのです! 今回は引き分けではありません! 私が勝ちます!!』
堂々たる宣戦布告であった。
これを聞いて、青くなる鉄人の軍勢。
あの聖女、なんてことをしてくれたのだ!
よりによって鉄人を挑発するなんて……。
鉄人テーズは、時折内なる自分を抑えきれずに狂乱する。
そうなれば、次々にならず者達はプロレス技の餌食になるのである。
テーズの狂乱を恐れて、反逆を企てたならず者も多い。
その全てが、秒殺(一分以内にマットに沈められること)された。
今では、鉄人に抗おうとする者はいない。
そんな鉄人の神経を逆なでするようなことを言うなんて!
この聖女なんてことを!
鉄人の軍勢からブーイングが飛んだ。
それに対して、王国軍は拍手喝采である。
「いいぞー! 聖女アンゼリカー!」
「アンゼリカ素敵ー!」
手を振って応じるアンゼリカ。
その姿には実に貫禄がある。
そして。
アンゼリカは視線を鉄人軍へと向ける。
正しくはその奥。
高らかに立てられた、マッチョな男の描かれた旗。
それが徐々に、こちらへと近づいてくるではないか。
やって来るのは、真っ白なリングだった。
リングには車輪と鎖が取り付けられており、この鎖を何人もの大男達が引っ張っている。
そのリングの、真っ赤な柱にもたれかかるのは仮面の男である。
鉄人テーズ。
聖女アンゼリカの呼びかけに応え、八華戦最後にして最強の将が姿を現したのだ。
「うう……頭が……! 頭が割れるようにいてえ……!! おい、おい聖女!! お前が俺の中のこいつが求めている存在か!」
『かかってこいやぁ!』
「マイクで喋らなくていいから!!」
一瞬、ピーッとハウリング音がした。
戦場に響き渡る深い音に、アンゼリカとテーズ以外が耳を抑えて「ぎえー」と叫ぶ。
アンゼリカはマイクをバイクに据え付ける。
そして、歩き出した。
リングに向かって一直線である。
「あながテーズ? 失礼ですが……私の半身が知る彼とは大きく違っているようです。彼はもっと気高く、そして偉大でした」
「そりゃあ、お前と同じだ。俺の半身ってやつだよ。だが……こいつは強すぎる。危険だ……。俺が打ち消されちまう……!!」
「あなたには、彼の半身たるだけの柱が無かったのですね」
「う、ううう、うるせえ!! くそ、ぐだぐだ喋ってても埒が明かねえ! やるぞ聖女! 俺とてめえで決着だ!!」
「ええ、望むところです。それにしても……」
リングを見渡しながら、アンゼリカはしみじみと呟いた。
「こちらの世界で、まさかリングに上がることができるなんて……」
感無量。
アンゼリカの胸はいっぱいだった。
「アンゼリカ! これを使いたまえ!」
王子クラウディオの声がする。
彼が、白馬に乗って駆けてくるところだった。
その手には、真っ白な靴があった。
「それは……リングシューズ……!」
「よく分からないが、私に天啓のようなものがあってね。職人にこれを作らせていたんだ……! もとは魔導シューズの一種らしいのだが」
「ありがとうございます、王子」
アンゼリカはとびきりの微笑みを浮かべた。
「ああ……作らせた甲斐があったというものだ!」
リングシューズを身につけるアンゼリカ。
そして、悠然と、彼女はロープをくぐる。
立つのは、真っ白なリングの上。
その時である。
リング脇、赤くも青くもない柱の側に、突如として空からテーブルが降ってきた。
それは何か?
従軍していた他の聖女や、教会騎士が驚愕する。
「せ、聖卓!!」
「神が降臨なされる!? なぜ! どうしてここに!?」
テーブルは光り輝く折りたたみ式。
そこに、輝くパイプ椅子が三つ並び、中央に顕現したのは、光輝の衣を纏った男だった。
さらに、リング上に赤黒ストライプのローブを纏った天使が降り立つ。
神と天使。
それらが戦場に降臨した。
つまりこの場は、神が認めた聖戦が行われる場であるということである。
大教会の歴史においても、神が降臨した記録は無い。
なぜなら、これまで異世界世紀末には、プロレスが無かったからである。
神はプロレスファンであった。
神はアルカイック・スマイルを浮かべながら、虚空に手をかざす。
「光よ、あれ」
すると、右手にマイクが出現した。
左手にゴングが出現した。
どちらも光っている。確かに光があった。
神はマイクを手に取ると、口を開いた。
誰もが、ゴクリとつばを飲む。
『さあ始まりました、インター平原大決戦。ここが異世界世紀末の巌流島。迎えるは鉄人テーズ、なんと百戦無敗の北西八華戦最強の男。仮面の奥に秘めたる闘志が今、光の世界へ牙を剥く!』
まくしたてる神の絶叫に、戦場の一同、あっけにとられるのであった。
「そういえばシーゲル、戦争ってなあに?」
「おう、戦争っつーのはな、俺も体験したことねえんだけど」
シーゲルがミーナに解説を始める。
「国と国があるだろ?」
「うん」
「仲悪くなったりするだろ? そしたら、喧嘩するだろ」
「どっちもごめんなさいしないの?」
「ごめんなさいした方が悪いってことになっちゃうだろ。国はそこにたくさん人がいるんだから、悪いことにされたらみんな困るんだよ」
「あー、ほんとだ!」
シーゲルの解説がなかなか分かりやすい。
アンゼリカはニコニコしながらこれを聞いている。
「だから、『どっちが悪かったのか決めようぜ!』ってなんだよ。それで集まってきて、みんなでわーって殴り合うんだ」
「ひええ、こわーい」
「そうなんだよー。戦争は怖いんだよ。人がいっぱい死ぬしなー」
「そうなんだ。戦争ってよくないねえ」
「よくねえんだよ」
少女とモヒカンが分かり合っている。
「でも、本当に聖女様どうするんですか? これだけの軍隊、止めようったって止まるもんじゃないですぜ? 俺も悪党だった頃、ヒャッハーっつって叫んで襲いかかったら、なんか超テンション上がって普段なら考えもつかねえ恐ろしいことが平気でできたりしましたし。その後マジで凹みましたけど」
「ええ。スイッチが入ってしまえば、もう手遅れでしょう。この戦場にいる全員を空手チョップでなぎ倒さねばならくなります」
「ひゃひゃひゃ、いくら聖女様でもこの人数は……ハッ……!」
シーゲル、聖女の横顔を見て気づく。
この人は本気だ……!!
戦争をしたら全員空手チョップで昏倒させられる!!
「戦争はだめだ」
「戦争だめだねえ」
シーゲルとミーナ、別の方向で意見が一致した。
「だからこそ、起こる前に戦争の芽は叩き潰すのです」
「たたき……つぶす……」
文字通りの意味であろう。
一体この聖女は、何をやろうとしているのか……!
いや、やりたいことはよく分かるけど!
シーゲルは不安と期待に包まれながら、戦いの地に到着したのだった。
インター平原で、睨み合う王国軍と鉄人軍。
数では王国軍が上。
だが、鉄人軍には棘付き魔導トラックや、火炎放射器付き魔導トラック、ならず者をぶら下げて敵軍に突っ込ませる、竿付き魔導トラックなどの多彩な兵器があった。
「空白地帯は古代文明の遺跡がよく出るんだよな。叩けば動くし、あとはあちこちで採れる黒い油を入れればいいだけだぜ。鉄人軍の方が武器が充実してるんだな」
かたや、王国軍はファンタジー然とした武装。
槍、盾、弓、剣。
対する鉄人軍は世紀末然とした武装。
魔導バイク、魔導トラック、火炎放射器、クロスボウ、棘付きバット。
まるでこれは、二つの文明がぶつかり合おうとしているかのようだった。
ちなみに。
この世界において、これほどの規模の戦争はここ五十年ほど無い。
そして世界の記録は、五十年前くらいから始まっているのである。
つまり、異世界世紀末が成立してより、大規模な戦争は一度も起こったことが無かった。
戦争に関する知識だけが、戦争読本としてならず者達も愛読するレベルで広がっているだけである。
故に、見よ。
鉄人軍のならず者達も、「ヒャッハー!」「かかってこいよう!」「オラ腰抜けェ!!」とか叫んではいるが、皆腰が引けている。
誰もが、戦争という言葉に現実感がなく、ドン引きしているのである。
王国軍も、勇ましくラッパを吹いたり、ドラをジャーンジャーンジャーンッと鳴らしたりしているが、つまりはこれから起こりそうな戦争に対する現実逃避なのだ。
誰も戦争などやりたくないのである!
そんな混沌とした戦場において、アンゼリカが魔導バイクを走らせた。
王国軍を追い抜いて、その先頭に出る。
どよめく王国軍。
「なんだあれは」
「女……? でけえっ」
「あれが噂の聖女アンゼリカか……!!」
「い、一体何をするつもりなんだーっ」
対する鉄人軍もいっしょである。
「なんだあれは」
「女……? ヒャッハー! 女だーっ! だがでけえっ」
「あれが八華戦を次々に打ち破ったって噂の聖女アンゼリカかよ……!!」
「い、一体何をするつもりなんだーっ」
彼らの注目を浴びつつ、アンゼリカは立ち上がった。
そして、据え付けられている魔導マイクを手に取る。
そう、マイクである。
魔力を使って、戦場の隅々まで声を届けられる。
アンゼリカは、すっと息を吸い込んだ。
『オラァ、鉄人!! 何を後ろに引っ込んで高みの見物をしているのでしょうか? あなたはプロレスがしたいのではないのですか? 私が、この私がここに来ました。つまりそれはどういう意味か分かっているでしょう? 私と、あなたで、あの時代の戦いを再現しようと言っているのです! 今回は引き分けではありません! 私が勝ちます!!』
堂々たる宣戦布告であった。
これを聞いて、青くなる鉄人の軍勢。
あの聖女、なんてことをしてくれたのだ!
よりによって鉄人を挑発するなんて……。
鉄人テーズは、時折内なる自分を抑えきれずに狂乱する。
そうなれば、次々にならず者達はプロレス技の餌食になるのである。
テーズの狂乱を恐れて、反逆を企てたならず者も多い。
その全てが、秒殺(一分以内にマットに沈められること)された。
今では、鉄人に抗おうとする者はいない。
そんな鉄人の神経を逆なでするようなことを言うなんて!
この聖女なんてことを!
鉄人の軍勢からブーイングが飛んだ。
それに対して、王国軍は拍手喝采である。
「いいぞー! 聖女アンゼリカー!」
「アンゼリカ素敵ー!」
手を振って応じるアンゼリカ。
その姿には実に貫禄がある。
そして。
アンゼリカは視線を鉄人軍へと向ける。
正しくはその奥。
高らかに立てられた、マッチョな男の描かれた旗。
それが徐々に、こちらへと近づいてくるではないか。
やって来るのは、真っ白なリングだった。
リングには車輪と鎖が取り付けられており、この鎖を何人もの大男達が引っ張っている。
そのリングの、真っ赤な柱にもたれかかるのは仮面の男である。
鉄人テーズ。
聖女アンゼリカの呼びかけに応え、八華戦最後にして最強の将が姿を現したのだ。
「うう……頭が……! 頭が割れるようにいてえ……!! おい、おい聖女!! お前が俺の中のこいつが求めている存在か!」
『かかってこいやぁ!』
「マイクで喋らなくていいから!!」
一瞬、ピーッとハウリング音がした。
戦場に響き渡る深い音に、アンゼリカとテーズ以外が耳を抑えて「ぎえー」と叫ぶ。
アンゼリカはマイクをバイクに据え付ける。
そして、歩き出した。
リングに向かって一直線である。
「あながテーズ? 失礼ですが……私の半身が知る彼とは大きく違っているようです。彼はもっと気高く、そして偉大でした」
「そりゃあ、お前と同じだ。俺の半身ってやつだよ。だが……こいつは強すぎる。危険だ……。俺が打ち消されちまう……!!」
「あなたには、彼の半身たるだけの柱が無かったのですね」
「う、ううう、うるせえ!! くそ、ぐだぐだ喋ってても埒が明かねえ! やるぞ聖女! 俺とてめえで決着だ!!」
「ええ、望むところです。それにしても……」
リングを見渡しながら、アンゼリカはしみじみと呟いた。
「こちらの世界で、まさかリングに上がることができるなんて……」
感無量。
アンゼリカの胸はいっぱいだった。
「アンゼリカ! これを使いたまえ!」
王子クラウディオの声がする。
彼が、白馬に乗って駆けてくるところだった。
その手には、真っ白な靴があった。
「それは……リングシューズ……!」
「よく分からないが、私に天啓のようなものがあってね。職人にこれを作らせていたんだ……! もとは魔導シューズの一種らしいのだが」
「ありがとうございます、王子」
アンゼリカはとびきりの微笑みを浮かべた。
「ああ……作らせた甲斐があったというものだ!」
リングシューズを身につけるアンゼリカ。
そして、悠然と、彼女はロープをくぐる。
立つのは、真っ白なリングの上。
その時である。
リング脇、赤くも青くもない柱の側に、突如として空からテーブルが降ってきた。
それは何か?
従軍していた他の聖女や、教会騎士が驚愕する。
「せ、聖卓!!」
「神が降臨なされる!? なぜ! どうしてここに!?」
テーブルは光り輝く折りたたみ式。
そこに、輝くパイプ椅子が三つ並び、中央に顕現したのは、光輝の衣を纏った男だった。
さらに、リング上に赤黒ストライプのローブを纏った天使が降り立つ。
神と天使。
それらが戦場に降臨した。
つまりこの場は、神が認めた聖戦が行われる場であるということである。
大教会の歴史においても、神が降臨した記録は無い。
なぜなら、これまで異世界世紀末には、プロレスが無かったからである。
神はプロレスファンであった。
神はアルカイック・スマイルを浮かべながら、虚空に手をかざす。
「光よ、あれ」
すると、右手にマイクが出現した。
左手にゴングが出現した。
どちらも光っている。確かに光があった。
神はマイクを手に取ると、口を開いた。
誰もが、ゴクリとつばを飲む。
『さあ始まりました、インター平原大決戦。ここが異世界世紀末の巌流島。迎えるは鉄人テーズ、なんと百戦無敗の北西八華戦最強の男。仮面の奥に秘めたる闘志が今、光の世界へ牙を剥く!』
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