128 / 337
42・アララの飼い主の正体
第128話 冷戦の終わり
しおりを挟む
ツーテイカーの幹部らしき人たちがやってきて、盗賊ギルドの幹部や、冒険者ギルドのグランドマスターとギルボウの店で会談している。
ギルボウはまた青い顔をして料理しているではないか。
「どうしたんだギルボウ、落ち着けよ」
「こ、これが落ち着けるかよ……! なんで俺の店で世界の命運を決めるような話をしてるんだ……。どうして俺がこんなことに……。下町でただただ美味い料理を作っていたいだけなのに」
僕はギルボウの肩にポンと手を置いた。
「君は美味しい料理を作りすぎたんだ……」
「ぐわあああ」
苦しげに呻きながらも、小さなパスタを次々に作り出していく。
それはトマドスープパスタだね?
最初の一発目としてはバッチリであろう。
ニンニクを隠し味で入れてある。
こりゃあ美味いぞー。
実際、料理が出ると、お偉い方々は一口食べるなり、無言になった。
ひたすら食べている。
「ギルボウ。君はあれだ。チートだ」
「チートぉ!? なんだそりゃ」
「おそらく君は……この世界で一番料理が上手い」
「そんな馬鹿な」
世界で一番美味しい料理を作る男であることだけは確かだろう。
日頃散々美味いものを食い慣れており、今さっきまで酒を飲みながら刺々しい口調で語っていたツーテイカーの幹部が一発で静かになったんだから。
酒よりも、スープパスタを食うことが優先されたということだ。
これはとんでもないことだぞ。
だが、ギルボウは「どうして俺がどうして俺が最悪だ最悪だ」とか呟きながら、次の料理を作っているのだ。
それは油煮……アヒージョだな!?
さらに、オブリーオイルで炒めて蒸して、洋風ソースで食べさせる餃子……ラビオリまで作り出している。
こいつ、天才なのではないか……?
外見は強面の男なのだが、手さばきは実に繊細。
どんなときでも100%の調理の腕を発揮する。
一度教えた料理、見た料理はすぐに再現でき、さらに自分でどんどんアレンジを加えて、知らないはずの地球の料理を次々に作り出していく。
ギフト持ちなのではないか……?
いや、料理に関係するギフトなんて聞いたことがない。
なんだただの天才か。
案の定、アヒージョもラビオリも絶賛の嵐。
「美味い……!! なんだ!? なんだこの美味さは!? 止まらん……! 食べるのが止まらん……!!」
「どうしてこんな場末の店なんぞを選んだのかと思っていたが……。そうか、アーラン最高のシェフはここにいたのか!!」
「ふふふ、それはどうでしょうな」
アーガイルさんを従えた、ロマンスグレーのおっさんが不敵に笑う。
これが盗賊ギルドのマスターだ。
「まさか……。この極めて高いレベルの料理人が、アーランには何人もいるというのか!?」
「恐ろしい連中だ……!!」
ツーテイカーの幹部たちがおののいている。
いやいやいや、僕が知る限りギルボウを超える料理人はいない。
あの日、ドロテアさんとやってきた下町の料理屋が世界最高の料理人の店だったとはなあ。
ちなみにそんな感じでやり取りをしていた偉い人々は、なんだかんだで飯がめちゃくちゃ美味いので、話も弾んだようだ。
「なるほどな。アーランでは生産する余裕のない作物を作ってほしいということか。我々も、アーランの作物が欲しい。この味を知ってしまってはな……」
舌が肥えてしまうと、食のランクを容易に落とせなくなるんだよな。
アーランとファイブスターズの冷戦を主導していたらしきツーテイカー。
かの都市国家は、アーランから盗み出した美食のレシピにより、自ら毒が回って陥落した。
「おい主人!」
「は、はい!」
「この料理のレシピをくれ。金は出そう」
「は、はい!」
ギルボウがレシピを箇条書きにして用意する。
盗賊ギルドのマスターはこれをニヤニヤしながら見守っていたが、そんな彼もずっとアヒージョを食べ、酒を飲んでの繰り返しだ。
なお、途中でグランドマスターが「美味い!!」と吠えて目を見開いたので、その場にいたお偉いさんが全員気圧されて「うわーっ」とのけぞった。
グランドマスターは何もかもを飲み込む強烈な迫力があるな……。
結局、会談は成功したようだ。
ツーテイカーはアーランの美味しい料理のレシピを持ち帰り、食材を輸入する約束も取り付けた。
「生半可な麻薬なんか目じゃねえ……。とんでもねえものを生み出してくれたな、お前らは」
最後にそんな事を言われたのだが、盗賊ギルドのマスターとアーガイルさんがじーっと僕を見たので、ツーテイカーの幹部も僕を注視した。
「えっ、あいつが? あいつが……。ほー」
「言っとくが、手出ししようと思うなよ。あいつが油使いだ」
「げぇっ」
幹部が絞め殺されたみたいな悲鳴を漏らした。
なんだなんだ!?
油使いがどうしたって!?
アーガイルさんが僕にだけ聞こえるように囁く。
「お前は知らんだろうがな。油使いは裏社会ではアンタッチャブルな化け物の代名詞なんだよ」
「そんなー」
「ツーテイカーは国そのものが盗賊ギルドみたいなものだ。その国が総力を上げてアーランを調べた時、お前という男の脅威を知ったのだろうな。良かったな、有名人だぞ」
「嬉しくない!」
だが、恐れられているということは僕がツーテイカーにさらわれて、新しい料理のネタを絞り出される……みたいなことは起こるまい。
まあいいか。
「おいアーガイル。このギルボウという男は絶対に守れよ。アーランの至宝だ」
「うむ!! 素晴らしき料理人よ! だがこの男を下町から連れ出しては輝きを失うだろう!! ごみ溜めの中でしか輝かぬ華はある! 精進せよ!!」
グランドマスターはいちいち言葉に覇気が満ちてるんだよな……!!
そして去っていくツーテイカーの幹部たち。
なお、飼い主氏は今後は、ツーテイカー側の大使として正式にこの国に残ることになった。
アララちゃんはずっとこっちにいられるな!
冷戦は終わり、世界は少し平和になったのだった。
美食は世界を救うのだ……。
ギルボウはまた青い顔をして料理しているではないか。
「どうしたんだギルボウ、落ち着けよ」
「こ、これが落ち着けるかよ……! なんで俺の店で世界の命運を決めるような話をしてるんだ……。どうして俺がこんなことに……。下町でただただ美味い料理を作っていたいだけなのに」
僕はギルボウの肩にポンと手を置いた。
「君は美味しい料理を作りすぎたんだ……」
「ぐわあああ」
苦しげに呻きながらも、小さなパスタを次々に作り出していく。
それはトマドスープパスタだね?
最初の一発目としてはバッチリであろう。
ニンニクを隠し味で入れてある。
こりゃあ美味いぞー。
実際、料理が出ると、お偉い方々は一口食べるなり、無言になった。
ひたすら食べている。
「ギルボウ。君はあれだ。チートだ」
「チートぉ!? なんだそりゃ」
「おそらく君は……この世界で一番料理が上手い」
「そんな馬鹿な」
世界で一番美味しい料理を作る男であることだけは確かだろう。
日頃散々美味いものを食い慣れており、今さっきまで酒を飲みながら刺々しい口調で語っていたツーテイカーの幹部が一発で静かになったんだから。
酒よりも、スープパスタを食うことが優先されたということだ。
これはとんでもないことだぞ。
だが、ギルボウは「どうして俺がどうして俺が最悪だ最悪だ」とか呟きながら、次の料理を作っているのだ。
それは油煮……アヒージョだな!?
さらに、オブリーオイルで炒めて蒸して、洋風ソースで食べさせる餃子……ラビオリまで作り出している。
こいつ、天才なのではないか……?
外見は強面の男なのだが、手さばきは実に繊細。
どんなときでも100%の調理の腕を発揮する。
一度教えた料理、見た料理はすぐに再現でき、さらに自分でどんどんアレンジを加えて、知らないはずの地球の料理を次々に作り出していく。
ギフト持ちなのではないか……?
いや、料理に関係するギフトなんて聞いたことがない。
なんだただの天才か。
案の定、アヒージョもラビオリも絶賛の嵐。
「美味い……!! なんだ!? なんだこの美味さは!? 止まらん……! 食べるのが止まらん……!!」
「どうしてこんな場末の店なんぞを選んだのかと思っていたが……。そうか、アーラン最高のシェフはここにいたのか!!」
「ふふふ、それはどうでしょうな」
アーガイルさんを従えた、ロマンスグレーのおっさんが不敵に笑う。
これが盗賊ギルドのマスターだ。
「まさか……。この極めて高いレベルの料理人が、アーランには何人もいるというのか!?」
「恐ろしい連中だ……!!」
ツーテイカーの幹部たちがおののいている。
いやいやいや、僕が知る限りギルボウを超える料理人はいない。
あの日、ドロテアさんとやってきた下町の料理屋が世界最高の料理人の店だったとはなあ。
ちなみにそんな感じでやり取りをしていた偉い人々は、なんだかんだで飯がめちゃくちゃ美味いので、話も弾んだようだ。
「なるほどな。アーランでは生産する余裕のない作物を作ってほしいということか。我々も、アーランの作物が欲しい。この味を知ってしまってはな……」
舌が肥えてしまうと、食のランクを容易に落とせなくなるんだよな。
アーランとファイブスターズの冷戦を主導していたらしきツーテイカー。
かの都市国家は、アーランから盗み出した美食のレシピにより、自ら毒が回って陥落した。
「おい主人!」
「は、はい!」
「この料理のレシピをくれ。金は出そう」
「は、はい!」
ギルボウがレシピを箇条書きにして用意する。
盗賊ギルドのマスターはこれをニヤニヤしながら見守っていたが、そんな彼もずっとアヒージョを食べ、酒を飲んでの繰り返しだ。
なお、途中でグランドマスターが「美味い!!」と吠えて目を見開いたので、その場にいたお偉いさんが全員気圧されて「うわーっ」とのけぞった。
グランドマスターは何もかもを飲み込む強烈な迫力があるな……。
結局、会談は成功したようだ。
ツーテイカーはアーランの美味しい料理のレシピを持ち帰り、食材を輸入する約束も取り付けた。
「生半可な麻薬なんか目じゃねえ……。とんでもねえものを生み出してくれたな、お前らは」
最後にそんな事を言われたのだが、盗賊ギルドのマスターとアーガイルさんがじーっと僕を見たので、ツーテイカーの幹部も僕を注視した。
「えっ、あいつが? あいつが……。ほー」
「言っとくが、手出ししようと思うなよ。あいつが油使いだ」
「げぇっ」
幹部が絞め殺されたみたいな悲鳴を漏らした。
なんだなんだ!?
油使いがどうしたって!?
アーガイルさんが僕にだけ聞こえるように囁く。
「お前は知らんだろうがな。油使いは裏社会ではアンタッチャブルな化け物の代名詞なんだよ」
「そんなー」
「ツーテイカーは国そのものが盗賊ギルドみたいなものだ。その国が総力を上げてアーランを調べた時、お前という男の脅威を知ったのだろうな。良かったな、有名人だぞ」
「嬉しくない!」
だが、恐れられているということは僕がツーテイカーにさらわれて、新しい料理のネタを絞り出される……みたいなことは起こるまい。
まあいいか。
「おいアーガイル。このギルボウという男は絶対に守れよ。アーランの至宝だ」
「うむ!! 素晴らしき料理人よ! だがこの男を下町から連れ出しては輝きを失うだろう!! ごみ溜めの中でしか輝かぬ華はある! 精進せよ!!」
グランドマスターはいちいち言葉に覇気が満ちてるんだよな……!!
そして去っていくツーテイカーの幹部たち。
なお、飼い主氏は今後は、ツーテイカー側の大使として正式にこの国に残ることになった。
アララちゃんはずっとこっちにいられるな!
冷戦は終わり、世界は少し平和になったのだった。
美食は世界を救うのだ……。
24
あなたにおすすめの小説
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる