35 / 88
第3章 入れ替わりのふたり
3-9 気まずかったはずなのに、大爆笑
しおりを挟む
げっそりしたルイーズの視界に、プラチナブロンドの髪が目に入る。
「あぁー、わたしの体は無事だ。会いたかった」と、エドワードを目指して一目散に駆け寄った。
ルイーズとエドワード。2人とも会うつもりだったし、顔を合せるまでは良かった。
……だが、互いに気まずい2人。双方に視線をずらし、もじもじとしている。
不思議な緊張感。2人とも「そっちから何か言え」と、言いたげだ。
いつだって「おはよう」の代わりは、エドワードが発していた「今日も来たのか! 来るなと言っているだろう」そんな会話から始まっていたのだ。
普通の会話に、速攻で行き詰ってしまった。
そうは言っても、このまま休憩室にいられない。
訓練開始時刻が差し迫っているのだ。互いの空気を読みながら、じれじれの2人は剣を持って訓練場へ向かおうとする。
そんなルイーズは、剣を持った瞬間、おかしな感覚にとらわれる。
……どうしてだろうと、こてんと首を傾げた。
「ねえ、今日の剣は何か違うのかしら? すごく軽いんだけど」
ルイーズの発言にエドワードは、口を開けてあきれている。だが、彼に笑う余裕はない。むしろ焦っているようだ。
青い顔をしているエドワードは、冷や汗をかいている。
「お前、本当に馬鹿だな。それは俺の体だからだ。俺には、馬鹿みたいに重く感じる。よくこんなんで、お前は毎日訓練に来ていたな。悪いが今日は剣を振るな。ここに立っているだけで、やり過ごすぞ」
そう言って、教官たちの目がある中、剣を下に向けたまま2人は会話を始めていた。
「体を動かしているなら、もっと食べろ。あの出されている食事の量では筋肉が付くどころか、運動で消費したエネルギーが足りずに痩せるだけだ。どうりでな、おかしいと思っていた。3か月もたてばそろそろ体が仕上がってくる頃なのに、一向に細いのはそのせいだろう」
「エドワードは、どんなときでもわたしの悪口ばっかりね。どんな猫をかぶったら、パトリシア様が、あなたなんかを良いって言うのか、さっぱり分からないわ」
「はぁぁーっ、俺はいつだってこうだ。お前の方が猫をかぶっているだろう。さっき、カーティスからドレスを贈るから舞踏会のパートナーに誘われた。カーティスのために、しっかり断ってやったぞ」
エドワードの勝手な行動に、耳を疑うルイーズ。「ドレスを贈ってくれる!」そんなウソのような申し出は、願ってもいない。まさに奇跡。
それを断るとは、容認できない。エドワードにじれていた気持ちはどこかへ消え去り、彼に真っすぐ視線を向ける。
「はぁぁーっ、なんでそんな勝手なことをしているのよ。その日はわたしも出席する予定なのに、パートナーがいなくて困っていたんだから、カーティスと一緒に行くわよ。あー良かった、助かったわ」
ルイーズは、最近の大きな悩みだったドレス問題に希望が出てきて、うれしさのあまり小さく飛び跳ねていた。
「お前はどうしてそんなに尻軽なんだ?」
エドワードは、ムッとしていて、明らかに不機嫌になっている。
一方のルイーズは、エドワードの発した「尻軽」。その単語から、何かを思い出したようで、エドワードを真剣に見つめる。
「そんなんじゃないわよ。ねぇ、それよりわたし、昨日大事なことを伝え忘れていたの」
「ん? なんだ」
「わたしの体を必要以上に触らないでね。ただでさえ、関係ないエドワードに体を見られるのは恥ずかしいのに」
虫の居所が悪くなった彼は、隠そうか悩んでいたはずのことを打ち明ければ、ルイーズがどんな反応をするのか楽しみになり、悪い顔を浮かべている。
「くくっ、こんな貧相な体の持ち主がよく言う。残念だったな、昨日のうちに細部まで全部確認した。頼むのが遅いから俺は悪くないぞ。だからのろまなんだ、お前は」
焦るルイーズは、エドワードの両肩をグッとつかんで、言い寄った。
嫌な予感がする。そう思えば、うまく言葉も出てこない。
「ちょっ、ちょっ、何を確認したのよ!」
「体の構造と感覚もろもろだ。女の体について、よく分かって助かった。お前の体のお陰で、この先色々役に立つだろうな」
乙女の体で何をしてくれている! と、ルイーズは真っ赤になった。
それと同時に、あっけらかんと、悪びれる様子のないエドワードにブチ切れる。
「はぁぁーっ、何やっているのよ」
「くくっ、まあ怒るなって。悩む俺への人助けだと思えよ」
「何が人助けよ! 結局わたしたち戻っていないでしょう。わたしの体に何したのよ!」
「何をしたか教えて欲しいなら、俺の部屋で見せてやる。今日は、俺の屋敷へ行った後、着替えてすぐに町へ出掛ける。お前も付き合え」
「見せるって! エドワードって、本当にデリカシーがないわ」
「はぁぁーっ、お前、何を想像しているんだよ、馬鹿」
「えっ、違うの。あ、いや」
「違わない。しない方がよっぽどおかしいだろう。くくっ」
エドワードに見られた。いや、そもそも見るくらいは当たり前だ。自分だってエドワードの大事なところを……。
ハッと何かを思い出したルイーズは、彼と帰るのを躊躇った。
「わたし、救護室へ行きたいから、一緒に帰るのはちょっと困る……」
耳を疑うエドワード。まさか、エドワードの体で救護室に入ろうとしている。それは、超絶まずい。
ルイーズの発言に鳥肌が立つエドワード。動揺しつつも、俺の体に何かあったのかと、心臓をバクバクさせながら詰め寄る。
(このあほが、のほほんと間違って足を踏み入れれば、大ピンチだ)
「おいっ馬鹿! なんだって救護室へ行こうとしているんだ。絶対に駄目だ。何故行こうとしているか、言えっ」
鬼気迫るエドワードの様子に、ルイーズは観念した。言いにくいルイーズは、ボソボソと話し始める。できるだけ弯曲に。
「相談したいことがあって……。だって、病気かも知れないから」
「はぁぁーっ、どういうことだ! 俺の体に何をしたっ!」
「昨日、化粧室へ行くのを我慢していたら、今朝、エドワードの大事なところが大きく腫れていて……。どうしよう……」
へっ? と、拍子抜けしたようなエドワード。だが、次の瞬間大きな声を上げる。
「あはははっ」
ルイーズがあまりに深刻な顔をしているから、おかしくなり、おなかを抱えて大笑いを始める。ルイーズはまだ、何が何だか分かっておらず、きょとんとしている。
……その後、エドワードから揶揄われるようにルイーズは理由を聞かされた。
その瞬間、ボッと全身に火が付いたように熱くなる。あまりの熱気に、頭から湯気が出ているかもしれない。
周囲の人物たちには、あのエドワードが耳まで真っ赤になり、ルイーズに何か強く訴えている姿が見えている。
彼の瞳は潤んでいるが、それまでは見えていない。
エドワードに熱烈な視線を送る令嬢たちに、どよめきが起きているのは、当の2人は知るわけもない。
入れ替わり中の2人は、エドワードが笑い転げ、ぷりぷり怒るルイーズの、2人きりの楽しい世界を作っているのだ。
訓練の時間中、エドワードがルイーズの肩に手を置き、時々激しくルイーズの肩を揺さぶりながら会話をしていた。
それをカーティスとパトリシアが見て、焦りを募らせている。
「あぁー、わたしの体は無事だ。会いたかった」と、エドワードを目指して一目散に駆け寄った。
ルイーズとエドワード。2人とも会うつもりだったし、顔を合せるまでは良かった。
……だが、互いに気まずい2人。双方に視線をずらし、もじもじとしている。
不思議な緊張感。2人とも「そっちから何か言え」と、言いたげだ。
いつだって「おはよう」の代わりは、エドワードが発していた「今日も来たのか! 来るなと言っているだろう」そんな会話から始まっていたのだ。
普通の会話に、速攻で行き詰ってしまった。
そうは言っても、このまま休憩室にいられない。
訓練開始時刻が差し迫っているのだ。互いの空気を読みながら、じれじれの2人は剣を持って訓練場へ向かおうとする。
そんなルイーズは、剣を持った瞬間、おかしな感覚にとらわれる。
……どうしてだろうと、こてんと首を傾げた。
「ねえ、今日の剣は何か違うのかしら? すごく軽いんだけど」
ルイーズの発言にエドワードは、口を開けてあきれている。だが、彼に笑う余裕はない。むしろ焦っているようだ。
青い顔をしているエドワードは、冷や汗をかいている。
「お前、本当に馬鹿だな。それは俺の体だからだ。俺には、馬鹿みたいに重く感じる。よくこんなんで、お前は毎日訓練に来ていたな。悪いが今日は剣を振るな。ここに立っているだけで、やり過ごすぞ」
そう言って、教官たちの目がある中、剣を下に向けたまま2人は会話を始めていた。
「体を動かしているなら、もっと食べろ。あの出されている食事の量では筋肉が付くどころか、運動で消費したエネルギーが足りずに痩せるだけだ。どうりでな、おかしいと思っていた。3か月もたてばそろそろ体が仕上がってくる頃なのに、一向に細いのはそのせいだろう」
「エドワードは、どんなときでもわたしの悪口ばっかりね。どんな猫をかぶったら、パトリシア様が、あなたなんかを良いって言うのか、さっぱり分からないわ」
「はぁぁーっ、俺はいつだってこうだ。お前の方が猫をかぶっているだろう。さっき、カーティスからドレスを贈るから舞踏会のパートナーに誘われた。カーティスのために、しっかり断ってやったぞ」
エドワードの勝手な行動に、耳を疑うルイーズ。「ドレスを贈ってくれる!」そんなウソのような申し出は、願ってもいない。まさに奇跡。
それを断るとは、容認できない。エドワードにじれていた気持ちはどこかへ消え去り、彼に真っすぐ視線を向ける。
「はぁぁーっ、なんでそんな勝手なことをしているのよ。その日はわたしも出席する予定なのに、パートナーがいなくて困っていたんだから、カーティスと一緒に行くわよ。あー良かった、助かったわ」
ルイーズは、最近の大きな悩みだったドレス問題に希望が出てきて、うれしさのあまり小さく飛び跳ねていた。
「お前はどうしてそんなに尻軽なんだ?」
エドワードは、ムッとしていて、明らかに不機嫌になっている。
一方のルイーズは、エドワードの発した「尻軽」。その単語から、何かを思い出したようで、エドワードを真剣に見つめる。
「そんなんじゃないわよ。ねぇ、それよりわたし、昨日大事なことを伝え忘れていたの」
「ん? なんだ」
「わたしの体を必要以上に触らないでね。ただでさえ、関係ないエドワードに体を見られるのは恥ずかしいのに」
虫の居所が悪くなった彼は、隠そうか悩んでいたはずのことを打ち明ければ、ルイーズがどんな反応をするのか楽しみになり、悪い顔を浮かべている。
「くくっ、こんな貧相な体の持ち主がよく言う。残念だったな、昨日のうちに細部まで全部確認した。頼むのが遅いから俺は悪くないぞ。だからのろまなんだ、お前は」
焦るルイーズは、エドワードの両肩をグッとつかんで、言い寄った。
嫌な予感がする。そう思えば、うまく言葉も出てこない。
「ちょっ、ちょっ、何を確認したのよ!」
「体の構造と感覚もろもろだ。女の体について、よく分かって助かった。お前の体のお陰で、この先色々役に立つだろうな」
乙女の体で何をしてくれている! と、ルイーズは真っ赤になった。
それと同時に、あっけらかんと、悪びれる様子のないエドワードにブチ切れる。
「はぁぁーっ、何やっているのよ」
「くくっ、まあ怒るなって。悩む俺への人助けだと思えよ」
「何が人助けよ! 結局わたしたち戻っていないでしょう。わたしの体に何したのよ!」
「何をしたか教えて欲しいなら、俺の部屋で見せてやる。今日は、俺の屋敷へ行った後、着替えてすぐに町へ出掛ける。お前も付き合え」
「見せるって! エドワードって、本当にデリカシーがないわ」
「はぁぁーっ、お前、何を想像しているんだよ、馬鹿」
「えっ、違うの。あ、いや」
「違わない。しない方がよっぽどおかしいだろう。くくっ」
エドワードに見られた。いや、そもそも見るくらいは当たり前だ。自分だってエドワードの大事なところを……。
ハッと何かを思い出したルイーズは、彼と帰るのを躊躇った。
「わたし、救護室へ行きたいから、一緒に帰るのはちょっと困る……」
耳を疑うエドワード。まさか、エドワードの体で救護室に入ろうとしている。それは、超絶まずい。
ルイーズの発言に鳥肌が立つエドワード。動揺しつつも、俺の体に何かあったのかと、心臓をバクバクさせながら詰め寄る。
(このあほが、のほほんと間違って足を踏み入れれば、大ピンチだ)
「おいっ馬鹿! なんだって救護室へ行こうとしているんだ。絶対に駄目だ。何故行こうとしているか、言えっ」
鬼気迫るエドワードの様子に、ルイーズは観念した。言いにくいルイーズは、ボソボソと話し始める。できるだけ弯曲に。
「相談したいことがあって……。だって、病気かも知れないから」
「はぁぁーっ、どういうことだ! 俺の体に何をしたっ!」
「昨日、化粧室へ行くのを我慢していたら、今朝、エドワードの大事なところが大きく腫れていて……。どうしよう……」
へっ? と、拍子抜けしたようなエドワード。だが、次の瞬間大きな声を上げる。
「あはははっ」
ルイーズがあまりに深刻な顔をしているから、おかしくなり、おなかを抱えて大笑いを始める。ルイーズはまだ、何が何だか分かっておらず、きょとんとしている。
……その後、エドワードから揶揄われるようにルイーズは理由を聞かされた。
その瞬間、ボッと全身に火が付いたように熱くなる。あまりの熱気に、頭から湯気が出ているかもしれない。
周囲の人物たちには、あのエドワードが耳まで真っ赤になり、ルイーズに何か強く訴えている姿が見えている。
彼の瞳は潤んでいるが、それまでは見えていない。
エドワードに熱烈な視線を送る令嬢たちに、どよめきが起きているのは、当の2人は知るわけもない。
入れ替わり中の2人は、エドワードが笑い転げ、ぷりぷり怒るルイーズの、2人きりの楽しい世界を作っているのだ。
訓練の時間中、エドワードがルイーズの肩に手を置き、時々激しくルイーズの肩を揺さぶりながら会話をしていた。
それをカーティスとパトリシアが見て、焦りを募らせている。
0
あなたにおすすめの小説
虐げられた令嬢は、姉の代わりに王子へ嫁ぐ――たとえお飾りの妃だとしても
千堂みくま
恋愛
「この卑しい娘め、おまえはただの身代わりだろうが!」 ケルホーン伯爵家に生まれたシーナは、ある理由から義理の家族に虐げられていた。シーナは姉のルターナと瓜二つの顔を持ち、背格好もよく似ている。姉は病弱なため、義父はシーナに「ルターナの代わりに、婚約者のレクオン王子と面会しろ」と強要してきた。二人はなんとか支えあって生きてきたが、とうとうある冬の日にルターナは帰らぬ人となってしまう。「このお金を持って、逃げて――」ルターナは最後の力で屋敷から妹を逃がし、シーナは名前を捨てて別人として暮らしはじめたが、レクオン王子が迎えにやってきて……。○第15回恋愛小説大賞に参加しています。もしよろしければ応援お願いいたします。
二周目聖女は恋愛小説家! ~探されてますが、前世で断罪されたのでもう名乗り出ません~
今川幸乃
恋愛
下級貴族令嬢のイリスは聖女として国のために祈りを捧げていたが、陰謀により婚約者でもあった王子アレクセイに偽聖女であると断罪されて死んだ。
こんなことなら聖女に名乗り出なければ良かった、と思ったイリスは突如、聖女に名乗り出る直前に巻き戻ってしまう。
「絶対に名乗り出ない」と思うイリスは部屋に籠り、怪しまれないよう恋愛小説を書いているという嘘をついてしまう。
が、嘘をごまかすために仕方なく書き始めた恋愛小説はなぜかどんどん人気になっていく。
「恥ずかしいからむしろ誰にも読まれないで欲しいんだけど……」
一方そのころ、本物の聖女が現れないため王子アレクセイらは必死で聖女を探していた。
※序盤の断罪以外はギャグ寄り。だいぶ前に書いたもののリメイク版です
【完結】メルティは諦めない~立派なレディになったなら
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
レドゼンツ伯爵家の次女メルティは、水面に映る未来を見る(予言)事ができた。ある日、父親が事故に遭う事を知りそれを止めた事によって、聖女となり第二王子と婚約する事になるが、なぜか姉であるクラリサがそれらを手にする事に――。51話で完結です。
【完結】薬学はお遊びだと言われたので、疫病の地でその価値を証明します!
きまま
恋愛
薄暗い部屋の隅、背の高い本棚に囲まれて一人。エリシアは読書に耽っていた。
周囲の貴族令嬢たちは舞踏会で盛り上がっている時刻。そんな中、彼女は埃の匂いに包まれて、分厚い薬草学の本に指先を滑らせていた。文字を追う彼女の姿は繊細で、金の髪を揺らし、酷くここには場違いのように見える。
「――その薬草は、熱病にも効くとされている」
低い声が突然、彼女の背後から降ってくる。
振り返った先に立っていたのは、辺境の領主の紋章をつけた青年、エルンだった。
不躾な言葉に眉をひそめかけたが、その瞳は真剣で、嘲りの色はなかった。
「ご存じなのですか?」
思わず彼女は問い返す。
「私の方では大事な薬草だから。けれど、君ほど薬草に詳しくはないみたいだ。——私は君のその花飾りの名前を知らない」
彼は本を覗き込み、素直にそう言った。
胸の奥がかすかに震える。
――馬鹿にされなかった。
初めての感覚に、彼女は言葉を失い、本を閉じる手が少しだけ震え、戸惑った笑みを見せた。
※拙い文章です。読みにくい文章があるかもしれません。
※自分都合の解釈や設定などがあります。ご容赦ください。
※本作品は別サイトにも掲載中です。
夫に欠陥品と吐き捨てられた妃は、魔法使いの手を取るか?
里見
恋愛
リュシアーナは、公爵家の生まれで、容姿は清楚で美しく、所作も惚れ惚れするほどだと評判の妃だ。ただ、彼女が第一皇子に嫁いでから三年が経とうとしていたが、子どもはまだできなかった。
そんな時、夫は陰でこう言った。
「完璧な妻だと思ったのに、肝心なところが欠陥とは」
立ち聞きしてしまい、失望するリュシアーナ。そんな彼女の前に教え子だった魔法使いが現れた。そして、魔法使いは、手を差し出して、提案する。リュシアーナの願いを叶える手伝いをするとーー。
リュシアーナは、自身を子を産む道具のように扱う夫とその周囲を利用してのしあがることを決意し、その手をとる。様々な思惑が交錯する中、彼女と魔法使いは策謀を巡らして、次々と世論を操っていく。
男尊女卑の帝国の中で、リュシアーナは願いを叶えることができるのか、魔法使いは本当に味方なのか……。成り上がりを目論むリュシアーナの陰謀が幕を開ける。
***************************
本編完結済み。番外編を不定期更新中。
王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい
シンさん
恋愛
ミリオン侯爵の娘エリザベスには秘密がある。それは本当の侯爵令嬢ではないという事。
お花や薬草を売って生活していた、貧困階級の私を子供のいない侯爵が養子に迎えてくれた。
ずっと毒草と共に目立たず生きていくはずが、王太子の婚約者候補に…。
雑草メンタルの毒草オタク侯爵令嬢と
王太子の恋愛ストーリー
☆ストーリーに必要な部分で、残酷に感じる方もいるかと思います。ご注意下さい。
☆毒草名は作者が勝手につけたものです。
表紙 Bee様に描いていただきました
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】聖女を愛する婚約者に婚約破棄を突きつけられましたが、愛する人と幸せになります!
ユウ
恋愛
「君には失望した!聖女を虐げるとは!」
侯爵令嬢のオンディーヌは宮廷楽団に所属する歌姫だった。
しかしある日聖女を虐げたという瞬間が流れてしまい、断罪されてしまう。
全ては仕組まれた冤罪だった。
聖女を愛する婚約者や私を邪魔だと思う者達の。
幼い頃からの幼馴染も、友人も目の敵で睨みつけ私は公衆の面前で婚約破棄を突きつけられ家からも勘当されてしまったオンディーヌだったが…
「やっと自由になれたぞ!」
実に前向きなオンディーヌは転生者で何時か追い出された時の為に準備をしていたのだ。
貴族の生活に憔悴してので追放万々歳と思う最中、老婆の森に身を寄せることになるのだった。
一方王都では王女の逆鱗に触れ冤罪だった事が明らかになる。
すぐに連れ戻すように命を受けるも、既に王都にはおらず偽りの断罪をした者達はさらなる報いを受けることになるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる