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第2章 今の情勢とこれからの立場
20.贈り物と提案
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【エルデイン王国首都トリスティナ・中央区1番地1-4(シエルリュミエール城 国王執務室横休憩室)】
「それで、一体何を思いついたんだい?」
ソレイユとクリスティーナの分の食事を頼んだファウストが戻ってきたのを見てソレイユがそう尋ねた。
「明日一緒に街に行くでしょう?その時にガラス工房に寄って欲しいのよ!」
「ガラス工房?」
「そうよ。」
「?、新しいグラスが欲しいの?」
いや、仮にそうだとしても工房に行く必要はないな。
ソレイユはそう思いクリスティーナの意図を理解できない。力を使えばすぐにわかるがそれではおもしろくないのでクリスティーナの思いつきに関してはある程度聞いてから視るようにしているのだ。
「違うわ。私 、新しいペンが欲しいの。だからソルにプレゼントしてもらおうと思って!」
「……ペンなのにガラス工房?」
ファウストが訝しげな表情でぽつりとこぼす。
「そうよ。この国にはまだないみたいだからゼロから作ってもらおうと思ったの。上手くいけばブランド化して商品化もできるしいい考えでしょう?」
嬉しそうにそう語るクリスティーナにソレイユは考える。
恋人に万年筆を贈るのがどういう意味なのかを。
「ガラスでできた万年筆が欲しいの?」
「万年筆とは構造が違うのよ。」
「構造?」
説明するわね、クリスティーナはそう言ってガラスペンについて詳しく話し始めた。
「へぇ。面白そうだね。ペン先だけを付け替えできるものもあるんだね。」
「いい腕の職人を紹介してちょうだい。せっかく作るならインク持ちがいいものを作ってもらわないといけないわ。」
「ファウスト、明日立ち寄れそうなガラス工房のリストを作ってもらえる?」
「はいはい。やっぱりこうなるんですね。」
ファウストは商業ギルドに行ってくるか…と執務室を出て騎士団本部に向かった。
ソレイユに護衛が必要ないのはわかっているが、国王であるソレイユを1人にも出来ない。今日のファウストは次期宰相としてだけでなく護衛役も兼ねているので、国王であるソレイユの護衛役を他の者に交代してもらう必要があるのだ。
【エルデイン王国首都トリスティナ・中央区1番地1-8(騎士団本部 団長室)】
「ルヴァイン!いるか?」
ファウストはクリスティーナの護衛役にソレイユの護衛も一時的に任せて交代要員を確保しに騎士団長であるルヴァインの所を訪れていた。
「なんだ。どうしたファウスト。」
「今日の陛下の護衛役に1人追加を頼みたい。俺が午後から急用で城に居れなくなった。」
ルヴァインはそれを聞いて懐かしくなった。
「クリスティーナ様か。」
「…そうだ。俺の妹の思いつきだ。陛下からの贈り物でペンが欲しいから、明日ガラス工房に行きたいんだと。」
「…ペンでなぜガラス工房?」
ルヴァインは心底わからないといった様子で呆れている。
「ガラスペンという物を新しく作って欲しいらしい。」
そう言ってからファウストはルヴァインにクリスティーナから聞いたガラスペンなるものの説明をそのまま伝えた。
「よくわからんが大体把握した。交代要員を出そう。」
同情の目でファウストを見ながらルヴァインが言った。
「助かる。俺は昼休憩返上で今から商業ギルドに行く。」
「そうか…にしても、思ったより思いつきが来るのが早かったな。」
「そうだな。」
クリスティーナの思いつきは実行するのは大変なのだが、上手くいけばいい方に転がることばかりだ。そして、失敗する事もまずないので、止めるに止められない。
ただ、やり遂げるまでが大変だったり忙しかったりするだけなのだ。
今回のも上手くいけば経済的に潤うだろうし、ガラス工房にも恩を売れる。いい事にしかならなそうな事ではあるのだ。ただ、今でなければとは思わずには居られないファウストだった。
^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-
お読み下さりありがとうございます。
明日以降からたまに夕方頃更新になる日が出てくるかもしれません。
よろしくお願いします。
「それで、一体何を思いついたんだい?」
ソレイユとクリスティーナの分の食事を頼んだファウストが戻ってきたのを見てソレイユがそう尋ねた。
「明日一緒に街に行くでしょう?その時にガラス工房に寄って欲しいのよ!」
「ガラス工房?」
「そうよ。」
「?、新しいグラスが欲しいの?」
いや、仮にそうだとしても工房に行く必要はないな。
ソレイユはそう思いクリスティーナの意図を理解できない。力を使えばすぐにわかるがそれではおもしろくないのでクリスティーナの思いつきに関してはある程度聞いてから視るようにしているのだ。
「違うわ。私 、新しいペンが欲しいの。だからソルにプレゼントしてもらおうと思って!」
「……ペンなのにガラス工房?」
ファウストが訝しげな表情でぽつりとこぼす。
「そうよ。この国にはまだないみたいだからゼロから作ってもらおうと思ったの。上手くいけばブランド化して商品化もできるしいい考えでしょう?」
嬉しそうにそう語るクリスティーナにソレイユは考える。
恋人に万年筆を贈るのがどういう意味なのかを。
「ガラスでできた万年筆が欲しいの?」
「万年筆とは構造が違うのよ。」
「構造?」
説明するわね、クリスティーナはそう言ってガラスペンについて詳しく話し始めた。
「へぇ。面白そうだね。ペン先だけを付け替えできるものもあるんだね。」
「いい腕の職人を紹介してちょうだい。せっかく作るならインク持ちがいいものを作ってもらわないといけないわ。」
「ファウスト、明日立ち寄れそうなガラス工房のリストを作ってもらえる?」
「はいはい。やっぱりこうなるんですね。」
ファウストは商業ギルドに行ってくるか…と執務室を出て騎士団本部に向かった。
ソレイユに護衛が必要ないのはわかっているが、国王であるソレイユを1人にも出来ない。今日のファウストは次期宰相としてだけでなく護衛役も兼ねているので、国王であるソレイユの護衛役を他の者に交代してもらう必要があるのだ。
【エルデイン王国首都トリスティナ・中央区1番地1-8(騎士団本部 団長室)】
「ルヴァイン!いるか?」
ファウストはクリスティーナの護衛役にソレイユの護衛も一時的に任せて交代要員を確保しに騎士団長であるルヴァインの所を訪れていた。
「なんだ。どうしたファウスト。」
「今日の陛下の護衛役に1人追加を頼みたい。俺が午後から急用で城に居れなくなった。」
ルヴァインはそれを聞いて懐かしくなった。
「クリスティーナ様か。」
「…そうだ。俺の妹の思いつきだ。陛下からの贈り物でペンが欲しいから、明日ガラス工房に行きたいんだと。」
「…ペンでなぜガラス工房?」
ルヴァインは心底わからないといった様子で呆れている。
「ガラスペンという物を新しく作って欲しいらしい。」
そう言ってからファウストはルヴァインにクリスティーナから聞いたガラスペンなるものの説明をそのまま伝えた。
「よくわからんが大体把握した。交代要員を出そう。」
同情の目でファウストを見ながらルヴァインが言った。
「助かる。俺は昼休憩返上で今から商業ギルドに行く。」
「そうか…にしても、思ったより思いつきが来るのが早かったな。」
「そうだな。」
クリスティーナの思いつきは実行するのは大変なのだが、上手くいけばいい方に転がることばかりだ。そして、失敗する事もまずないので、止めるに止められない。
ただ、やり遂げるまでが大変だったり忙しかったりするだけなのだ。
今回のも上手くいけば経済的に潤うだろうし、ガラス工房にも恩を売れる。いい事にしかならなそうな事ではあるのだ。ただ、今でなければとは思わずには居られないファウストだった。
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お読み下さりありがとうございます。
明日以降からたまに夕方頃更新になる日が出てくるかもしれません。
よろしくお願いします。
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