恋愛ショート集

エダマメシチュー

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お前もか

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私は恋愛ドラマや小説、時々友達との恋バナでたまに聞く"やり直そう"って奴についてよく考える。
シーンやストーリー性を持たせるには便利なイベントだと思うが、現実では"やり直す"という行動にやる必要性を感じないのだ。
何故かと言うと、1回別れたのには理由があってまたやり直したとて、お互いが改善されていなければまた同じことが繰り返されるからだ。
もし改善されていたとしても、環境だったり根本的な価値観が変わらなければまた別れてしまう…と考えている。
そんなことを考えている私だったが、元彼からLINEが来た…。

「俺ら、やり直さないか?」

このLINEを見た瞬間私はつい、「お前もか」と呟いてしまった。
しかもなぜ!?なぜ、上から目線に提案してる!?
せめて頼めよ!
「やり直したいです、また付き合ってください」
って丁寧に言えよ!
そーゆーとこだぞ!お前と別れた理由!

「どうして?」

ツッコミたい気持ちを押えて、理由を聞いてみた。

「ほら、俺といて楽しかっただろ?」

こいつと来たらまた上から目線ですごいムカつく、
「貴女と居れて楽しかったんです!」だろ。

「楽しかったかもしれないけど、
別にもういい」

楽しかったのは事実だ、否定する気もない。
だが勘違いされないように強くやり直す気はない意思表示をした。

「楽しかったならなんでもういい?」

こいつは恋愛小説の気持ち悪いヒロインのストーカー役とかが似合いそうだ、どうしてこうも自分のことを好きでいると勘違いできるのかが分からない。

「そーゆとこだぞ、自分で考えろ」

我ながら少し口が悪い返信だが、この際あまり気にすることでは無い。

「わかった、また付き合いたくなったら言ってくれ」

神に世界を壊すと脅されても絶対にない!

「絶対ないから期待しないでね」

あぁ、まさかこのイベントが私の人生で発生するとは…
って言うか付き合ってた事実を認めたくないほどに気持ち悪かったんだが…
これ以上考えると病みそうだったので元カレのことを考えるのを辞めて、"やり直そう"の心理について考えることにした。

世の中のカップルたちが元カレ見たいに、別れた理由も理解してない馬鹿では無いと言うのを前提に考え始めよう。
やはり楽しかった思い出を思い出すのだろうか…
他の異性と付き合って、改めて相手の良さを理解したりするのも"やり直す"理由としてはありそうだ。
恋は盲目と言うしな、どうせその場のノリとかもあるんだろうが…私が実際に"やり直そう"に触れて可能性としてあげられたのはそれくらいだ。

あんなクソとも付き合っていて悪い事ばかりだった訳では無いしな。
一緒に映画見たり。
ご飯食べに行ったり。
デートの帰りに景色のいい公園でキスしたり。
体調悪い日に見舞いに来てもらったりもしたな。
バレンタインにチョコをあげたらすごい喜んでくれて可愛かったな。
あぁこうやって思い出すと悪くはなかった…気がする。

「寂しくなってきちゃった、今からどこかで会えないかな?」

気づいたら元カレに送っていた。
頭のどこかで「お前もか」と数分前に呟いた言葉が再生された。
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