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17 カイエン救出
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◆
「アルベール殿下がモルディア軍を撃破!敵軍、全滅です!」
議場に兵士の声が響く。セラフィーナは驚いた。アルが陛下の鎧をつけ、“雪嵐”に乗って城を出てから、まだ半日も経っていない。全速力で駆けて行ったとしても、早すぎる。
「本当か?どのようにして?」
宰相である父が身を乗り出して訊いた。他の重臣達も注目する中、兵士は伝書鳩の報告文を読んだ。
「…信じられない。何がどうなっている?教えてくれ、セラフィーナ」
令嬢は、なぜか重臣会議に参加させられていた。古代語ができるというだけで、“超常現象専門家”の立場である。
「おそらく、殿下は風の精霊を使役しています。竜巻が起こせるとなると、精霊王レベルかと。“モグラ便”というのは、大地の精霊の比喩でしょう」
「なるほど。我々にできることは?」
「代償無しに使役はできません。彼らが望むものを用意しなければ。詳しくは、殿下にお聞きしないと分かりませんが…」
もっともらしく答えたものの、全く自信がない。彼女の知識はすべて書籍や古文書から得たもので、精霊など見た事もないからだ。もし間違っていたら…セラフィーナは痛む胃を押さえた。
「大変です!」
そこへ、大神官補佐が駆け込んできた。
「先ほどの魔法陣から、ノームと思しき精霊達が出てきました!」
◆
セラフィーナと父は小神殿に駆けつけた。人々の囲みの中心に、大きな背嚢を背負った小人達がいた。身長は大人の半分ほどで、尖った帽子を被り、簡素なチュニックに革帯を締めている。ちぢれた髪と大きな目は黒。肌は青白かった。
彼らはセラフィーナを認めると、早口の古代語で言った。
『我らは大地の女神に仕えし民。汝らの友、アルに頼まれ来たり。こは万病に効く薬なり。とく怪我人へ案内せよ』
彼女は父に訳して伝えた。父はハッとした様子で、
「負傷兵のことか。こちらだ。来てくれ」
ノーム達を病院に連れていった。セラフィーナも通訳として同行したが、何度も聞き直したり、通じなかったりで、怒られた。
『汝が言の葉硬し。なほなほ学べ』
『むべなり。許したまへ…』
また胃が痛くなってきた。病院に着くなり、ノーム達はサッと散り、負傷兵達の手当を始めた。陛下に塗ったのと同じ薬だ。見る間に、痛みで苦しんでいた兵士は安らいだ顔になった。
『肉と魚を食へ。すなはち良くなる』
彼らは医師や看護人に手当の仕方を説明した。薬も沢山、渡してくれた。失くした手足まで再生するというから、ほとんどエリクサーだ。盗まれそうだと心配していたが、ノームが3ヶ月しか保たないと教えてくれた。
『要らば、また持ち来る』
皆、感謝感激した。なんと親切な人達だろう。セラフィーナはノームを拝みたくなった。しかし、帰り際に、1枚の紙を渡された。
『こは請求書なり。とく払はなむ』
「え?」
『さらば』
彼らはさっさと魔法陣に飛び込み、消えていった。
「代償か。幾らだ?」
父に訊かれ、呆然としていた娘は、慌てて請求書を読み上げた。
「赤ワイン100樽。白ワイン100樽…」
父は秘書に書き取らせた。食べ物が多い。しかし、変なものもあった。
「『愛と欲望の後宮(上・中・下)古代語版』?これ、私が訳すの?」
「仕方ない。頼む、セラフィーナ」
ああ。胃が痛い。鳩尾を押さえて最後の行に目をやると、そこには、もっと驚く事が書いてあった。
『セラのクッキー:チョコチップ味100枚、生姜味100枚』
◆
カイエンは熱に喘いでいた。もう王都は落ちたか。父は崩御してしまったか。全て自分のせいだーー絶え間ない悪夢に苦しんでいると、遠くで騒ぐ声が聞こえた。
「起きな」
いきなり、リリスが牢に入ってきた。そして乱暴にベッドから王子を引き摺り出した。
「行くよ」
おかしい。いつもの余裕が無い。そう思った時、爆音と衝撃で王子は吹き飛ばされた。気づくと壁に大きな穴が空いていた。
「?!」
女は短剣を抜いて身構える。ここは塔の最上階、地上数十メートルのはず。なのに、その穴からヌッと誰かが入ってきた。リリスが驚愕の叫びを上げた。
「ヴォルカン王?!バカな!」
白い鎧には祖国の紋章、兜から溢れる赤い髪。カイエンも夢かと思った。
「毒で死んだはずだ!」
女は喚きながら切り掛かる。父は持っていた長槍を無造作に振った。すると、リリスは何かに跳ね返されたかのように壁に激突した。床に落ちてそのまま動かない。ああ。やはり父上は軍神だ。もう大丈夫だと安堵する一方、お手を煩わせてしまった不甲斐なさに、息子は項垂れた。
「歩けるか?」
大きな手がカイエンを助け起こした。熱で朦朧としながらも、王子は詫びようとした。
「父上…申し訳…」
「先にこのアマ、ふん縛っとくか。お前、女見る目無いな。どう見てもアバズレじゃねぇか」
「はい?」
父は何もない空間から縄を取り出し、倒れる女に近づいた。と、リリスが跳ね起き、投げた暗器が父の手を掠めた。気を失ったフリをしていたのだ。
「世界最強の毒だ!今度こそ死ね!」
女間諜はしてやったりと笑う。だが、父は顔を顰めてリリスの頭にゲンコツを落とした。
「やかましい。俺に毒は効かないんだよ。さんざん喰らってるからな」
それから彼女を縛り上げ、穴から外へ放り投げた。悲鳴の後に、ドボンと水に落ちる音がする。王子はようやく気づいた。
(違う。父上じゃない)
「さあ、行くぞ。兄弟。息止めろよ」
父に似た男は、ヒョイっとカイエンを担ぎ、穴から飛び降りた。叫ぶ間もなく堀に落ちて沈んだが、男が力強く水底を蹴ると、ものの数秒で浮かび上がった。
「殿下!」
すぐに隠密らしき者達が石垣に縄梯子を下ろす。カイエンを担いだまま、男は素早く登った。上では祖父と近衛兵らが待っていた。
「おお!カイエン殿下!」
もう話す力も残っていない。ぐったりと倒れるカイエンの口に、ガラスの小瓶が押し当てられた。気付け薬かと思い、一口飲んだ。さらに、謎の男は王子の傷口に謎の膏薬を塗った。すると、瞬時に熱と痛みが引いた。
改めて周りを見ると、そこは深い森に建つ城で、閉じ込められていた塔は外壁の一部だった。すでに味方による制圧が終わっている。リリスらは捕虜となっていた。
「さて、兄貴も取り返したし。次はモルディアのクソ王を締めに行くか」
と、“雪嵐”に乗ろうとする男を、祖父は慌てて止めた。
「無茶を言うな。アルベール。こちらは100人もいないんだぞ」
(アルベール?)
カイエンは父そっくりの男を凝視した。昔の面影は全く無いが、あの口調に覚えがある。
(生きていた)
取り戻しに来たのだ。奪われたものを。凄まじい衝撃と恐怖が身を貫いた。しかし、弟は両手を合わせて、懇願してきた。
「なあ、頼むよ~、兄貴。介護休暇、5日しかないんだよ。女神様に土産も買わなきゃだし。ほら、もう爪生えてきただろ?馬乗れるだろ?ちゃちゃっと済ませて遊びに行こうぜ~」
「アルベール殿下がモルディア軍を撃破!敵軍、全滅です!」
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「おそらく、殿下は風の精霊を使役しています。竜巻が起こせるとなると、精霊王レベルかと。“モグラ便”というのは、大地の精霊の比喩でしょう」
「なるほど。我々にできることは?」
「代償無しに使役はできません。彼らが望むものを用意しなければ。詳しくは、殿下にお聞きしないと分かりませんが…」
もっともらしく答えたものの、全く自信がない。彼女の知識はすべて書籍や古文書から得たもので、精霊など見た事もないからだ。もし間違っていたら…セラフィーナは痛む胃を押さえた。
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◆
セラフィーナと父は小神殿に駆けつけた。人々の囲みの中心に、大きな背嚢を背負った小人達がいた。身長は大人の半分ほどで、尖った帽子を被り、簡素なチュニックに革帯を締めている。ちぢれた髪と大きな目は黒。肌は青白かった。
彼らはセラフィーナを認めると、早口の古代語で言った。
『我らは大地の女神に仕えし民。汝らの友、アルに頼まれ来たり。こは万病に効く薬なり。とく怪我人へ案内せよ』
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『肉と魚を食へ。すなはち良くなる』
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『こは請求書なり。とく払はなむ』
「え?」
『さらば』
彼らはさっさと魔法陣に飛び込み、消えていった。
「代償か。幾らだ?」
父に訊かれ、呆然としていた娘は、慌てて請求書を読み上げた。
「赤ワイン100樽。白ワイン100樽…」
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「『愛と欲望の後宮(上・中・下)古代語版』?これ、私が訳すの?」
「仕方ない。頼む、セラフィーナ」
ああ。胃が痛い。鳩尾を押さえて最後の行に目をやると、そこには、もっと驚く事が書いてあった。
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カイエンは熱に喘いでいた。もう王都は落ちたか。父は崩御してしまったか。全て自分のせいだーー絶え間ない悪夢に苦しんでいると、遠くで騒ぐ声が聞こえた。
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「?!」
女は短剣を抜いて身構える。ここは塔の最上階、地上数十メートルのはず。なのに、その穴からヌッと誰かが入ってきた。リリスが驚愕の叫びを上げた。
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「はい?」
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女間諜はしてやったりと笑う。だが、父は顔を顰めてリリスの頭にゲンコツを落とした。
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