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ラドラテックスの町まで旅に出てから三週間が経っていた。今はテントで眠りについている。
私は想念に耽る…涙の果実…偽りの星…地に咲くダイヤ…終焉の螺旋…
頭の中に文字とそのイメージ映像が流れ込んでくる。
私、神霊エクスの出自に関わるものだろうか?
私は古の記憶を持っている。地球という惑星でアーサー王の振るった聖剣としての記憶。技、構え、必殺奥義…どれも記録として私の中に残っていた。
先日の特訓ではそれを紫音に伝えてやらせてみせ、学習させたのだ。
といっても膨大な記録の中の極一部の技を授けたにすぎない。
この間の無双三連の様に記録の中から技を引き出す事もあるだろう。
紫音が思い付く直感の賜物は全てエクスカリバーに眠る古の記憶に直結している。
まあ本当に新たな技を生み出す事があるかもしれないが…
まあ今は良いだろう。私は数あるエクスカリバーのデッドコピーの一つだ。本霊のエクスカリバーには一歩劣る。
だから何処か今の立ち振舞いに引け目を感じるのだ。
本当のエクスカリバーだったらといつも考えてしまう。
紫音やアンジェリカを侮辱するように嗜める事がある。
それだって本当はもっと良い言い方があるんじゃないかと反省する事も多い。
私は何処まで行っても偽物なのだろうか…直近の記憶は女神アイリス様に召喚された所からだ。それ以前の記憶は本霊のエクスカリバーとしての記憶のみ存在している。
私はまだ生まれて数ヶ月と言っても過言では無いだろう。
そんな私を紫音は信用してくれた。嬉しかった。紛い物なのに本気で生死を委ねてくれたのだ。
私も応えられる限り最大の報酬を与え続けた。その結果紫音が苦しむこともあった。
私の旅の目標?…そうだな当たり前の事過ぎて考えた事もなかった。
私の旅の目標はきっと紫音に最後まで着いていく事だ。暗黒教団を滅ぼし彼の仇…黒仮面の男を倒すまで旅は続くだろう。
だけど…これは仮定だけれど…何時か紫音はエクスカリバーを必要としなくなる未来があるかもしれない。
私はその時ただのエクスとしてそばに置いて貰えるかはっきりいって恐怖を感じていた。
彼の旅路に私が不要となるならば…いや…それも受け止めるべき私の寿命なのかもしれない。
少なくとも私は他の剣士の手に渡っても闘い続ける積もりは全く無いのだ。
そう私を振るい闘うのは紫音だけしか許されない。
アーサー王も最後はエクスカリバーを手放した。結局私も紫音とは最後まで一緒に居れないかもしれないな。
もうすぐ夜が明ける…私は毛布を被るともう一度寝直した。
私は想念に耽る…涙の果実…偽りの星…地に咲くダイヤ…終焉の螺旋…
頭の中に文字とそのイメージ映像が流れ込んでくる。
私、神霊エクスの出自に関わるものだろうか?
私は古の記憶を持っている。地球という惑星でアーサー王の振るった聖剣としての記憶。技、構え、必殺奥義…どれも記録として私の中に残っていた。
先日の特訓ではそれを紫音に伝えてやらせてみせ、学習させたのだ。
といっても膨大な記録の中の極一部の技を授けたにすぎない。
この間の無双三連の様に記録の中から技を引き出す事もあるだろう。
紫音が思い付く直感の賜物は全てエクスカリバーに眠る古の記憶に直結している。
まあ本当に新たな技を生み出す事があるかもしれないが…
まあ今は良いだろう。私は数あるエクスカリバーのデッドコピーの一つだ。本霊のエクスカリバーには一歩劣る。
だから何処か今の立ち振舞いに引け目を感じるのだ。
本当のエクスカリバーだったらといつも考えてしまう。
紫音やアンジェリカを侮辱するように嗜める事がある。
それだって本当はもっと良い言い方があるんじゃないかと反省する事も多い。
私は何処まで行っても偽物なのだろうか…直近の記憶は女神アイリス様に召喚された所からだ。それ以前の記憶は本霊のエクスカリバーとしての記憶のみ存在している。
私はまだ生まれて数ヶ月と言っても過言では無いだろう。
そんな私を紫音は信用してくれた。嬉しかった。紛い物なのに本気で生死を委ねてくれたのだ。
私も応えられる限り最大の報酬を与え続けた。その結果紫音が苦しむこともあった。
私の旅の目標?…そうだな当たり前の事過ぎて考えた事もなかった。
私の旅の目標はきっと紫音に最後まで着いていく事だ。暗黒教団を滅ぼし彼の仇…黒仮面の男を倒すまで旅は続くだろう。
だけど…これは仮定だけれど…何時か紫音はエクスカリバーを必要としなくなる未来があるかもしれない。
私はその時ただのエクスとしてそばに置いて貰えるかはっきりいって恐怖を感じていた。
彼の旅路に私が不要となるならば…いや…それも受け止めるべき私の寿命なのかもしれない。
少なくとも私は他の剣士の手に渡っても闘い続ける積もりは全く無いのだ。
そう私を振るい闘うのは紫音だけしか許されない。
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もうすぐ夜が明ける…私は毛布を被るともう一度寝直した。
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