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「ロケットランチャー!ロケットランチャーで撃ってくるぞ!エリス。何とかしないと不味いって!」
デッキの上で珍しく狼狽えるエリカ。弾避けの加護は私達の乗船している船全体にまでは及ばない。私は急いで左や右に舵を切ったが、とても避けきれるものではない。
私達の船に容赦なくロケットランチャーの弾が突き刺さり大爆発を起こした。
浸水し始める船。このままでは海の藻屑になるのは避けられない………。
神様、もしも願いを聞いてくれるならお導きください。
…事の始まりは一ヶ月前に遡る。イーストリア帝国を打倒した私達はブリジストの町に戻り、ぼんやりと暮らしていた。穏やかな充実感が全身を支配していた。
それまでの復讐の日々は終わりを告げ、今の私は脱け殻がその場に居るようなものだった。
何にもしたくないし、それでも何処か嬉しい。お母様とお父様の墓の前では新たな冒険に出かけると言ったがまったくそんな気は起きなかった。
しかしエリカは違った。酒場や冒険者ギルドで話を聞き付けては私に教えてくれた。
ゴブリンが大発生しているとか、イーストリア帝国が和平団をシャウヤーン連合地帯に出したとか、勇者が一人で魔王を打ち倒したとか、そんな話だ。
フーン。と聞き流していた。まあ私には関係の無い事だろう。だが一つの話に妙に気を引かれた。
謎の新大陸が発見された。これまでの航海や貿易では発見されていなかった大陸だ。空から降ってきたとか降ってきてないとか…そこには闇の歴史のアーティファクトが山のように眠っているらしい。
だが危険な原住民がおり、非常に敵対的なため各国が渡航制限を出しているとの事だった。オーディン大陸から行く場合は大陸北のプリマスの港から向かう事になるが、プリマスはイーストリア帝国領に存在している。私達は帝国の中ではトップクラスのお尋ね者になっているためプリマスから新大陸に行くわけには行かない。それに渡航制限も出ているだろう。
私は興味を持ったことをエリカに伝えた。
「エリカ。新大陸は中々面白い話じゃない。貴女の魔法で船は用意できるかしら?」
得意気なエリカ。
「もちろん用意できるとも。それも帆船ではなくてモーターボートだ。風の力を借りずに航行できる船だよ。」
「良いわね。ブリジストの港から出港して新大陸を目指さない?私は久々に乗り気なんだけど。」
ウーン。と考え込むエリカ。
確かに新大陸は魅力的なんだけれど余りに危険すぎるんだ。まあ散々ギフテッドと闘ったり軍隊を消滅させたりしているから感覚がおかしくなっているけど、大陸全体が敵なんて普通はあり得ない。
しかしそれが有りうるのが新大陸だ。このまま目指していいものか悩むね。まあウチのお姫様は言い出したら聞かないし、痛い目に遭ったら流石に引き上げるだろう。
エリカは考え込むのをやめた。
「分かった。良いだろう。ブリジストの港から出港しよう。」
私達は久々の冒険を約束するとブリジストの宿屋を出た。そのままブリジストの港に向かう。港には商人や貴族が沢山集まっていた。恐らく他の大陸との交易に関する人だろう。
港の一番端の何も停留していない場所に行くとエリカの事を見つめた。
「はい。お嬢さん。モーターボートを用意しましょう。チチンプイプイ。」
エリカが奇妙な呪文を唱えると未来的な船が目の前に現れた。これもエリカの前の世界で普通にある船なのだろうか?
「これが本当に船なの?信じられないわね。木で出来ていないし帆もない。どうやって動くのかしら。」
「エンジンを使って動くんだよ…っていっても理解できないよね。まあ魔法の船だと思ってくれれば良いよ。さあ出港しよう。」
私達は奇怪な船に乗り込んだ。船には操舵室と寝屋そしてデッキがあった。
「フムフム…船として必要な装備は整っている見たいね。早速操船してみましょう。どうすれば良いか教えてくれないかしら?」
「了解。エリス。ここのエンジンのバーを全開に倒すと船が動き始めて全速力で動き出すんだ。左右の操作はこの舵で調整してくれ。分かったかな?」
フムと考え込むエリス。大丈夫だろうか?
「そう。大体分かったわ。船を動かす事は初めてだけれどなんとかなるでしょう。」
「うわー。本当に大丈夫かな。ボクも分からないけれどボクが操縦した方がましなんじゃないのか?」
ニコリと微笑むエリス。
「大丈夫、大丈夫よ。エリカ。きっとギフテッドを倒す方が大変に決まっているもの。さあ動かすわよ。」
「おかしい動きをしたらすぐに交代なんだからね。」
操縦開始…私はエンジンのバーをフルスロットルに入れると舵を切り始めた。思った以上に早い動きだ。すぐにブリジストの港を離れた。ここからはオーディン大陸を南東から右回りに回って北西…元ニブルヘルムがあった方角に抜けていく。私の操船は多少難があったものの問題はなかった。
その後、オーディン大陸を離れるところまでは何の問題もなかった。海でモンスターに襲われることも無い。
オーディン大陸を離れるのに一週間かかった。新大陸はここから北西にずっと行ったところにあるらしい。私達は船のおーとくるーずという機能を使いながら休まずに新大陸を目指すことにした。…現在。
「何が起きるか…今からワクワクするわね。エリカ。」
「そうだね。完全に復讐の鬼は死んだと思っていたよ。」
「フフ…今は脱け殻が居るだけよ。それでもまだ生きている…その実感を得るために新大陸を目指しているようなものよ。」
「脱け殻でも敵は容赦なくやって来るぞ。新大陸は敵の山だ。オーディン大陸みたいに話が通じる連中が大半じゃないよ。覚悟しておくんだね。エリス。」
「分かっているわ。だから血湧き肉踊るというものよ。それにしても後どれ位で到着するのかしら?」
血魔法で地図を広げるエリカ。これだけでも超一流アーティファクトの能力に到達している。
誰もまだ地図に書き起こして世に流通させていないであろう新大陸の地図を見る事が出来るのだから。
「そうだね。もう目前と言っても良い距離まで迫っている。ボクはこの船に面白い仕掛けをしていてね…五百キロ以内ならワープ出来る仕掛けを施しているんだ。新大陸の海岸まで残り四百五十キロって所だね。」
私はゾクリと嫌な予感がした。ふざけた魔法の実験台になる予感だ。
「やめなさい!エリカ。いきなり新大陸に近づいたらどうなるか分かったもんじゃないわ!絶対にその変な機能を使わないで…」
「へへ…嫌よ嫌よも好きの内ってね。行くぞ!ワープゲートオープン!目標…新大陸の海岸付近!ワープ開始!」
虹色の扉が目の前に開いた…そこに飛び込む私達の船。ゲートのなかは筆舌に尽くしがたい珍妙な光景が広がっていた。ぐるぐると回転する時計が何十個も別々に大小異なって配置されている。
「何なのよこれ!ちゃんと目的地に出るんでしょうね!エリカ!どう見てもこのままじゃ次元の狭間の迷子よ!」
「はいはい。どうどう落ち着いて落ち着いて…当船は間もなくワープアウト致しまーす。」
目の前の謎の空間が音を立てて崩れていく。そして目の前には徐々に新大陸の海岸が現れてくる。完全に景色が入れ替わると私達の船のワープは終了した…が。
いきなりバリバリと船の前方から音がなった。私は舵から離れると操舵室を飛び出た。海岸にある崖の上から奇妙な面をした半裸の男達があさるとらいふる?で銃撃を加えて来ている。エリカも操舵室に居たので戻って声をかける。
「エリカ!弾避けの加護を!攻撃されてるわ!」
「それが無理なんだ。人間単位には掛けられるけど無機物には不可能なんだよ。おい!あれを見ろ!アサルトライフルに代わって別の獲物を取り出してきた!」
そして冒頭に至る…
「ロケットランチャー!ロケットランチャーで撃ってくるぞ!エリス。何とかしないと不味いって!」
デッキの上で珍しく狼狽えるエリカ。私は急いで左や右に舵を切ったが、とても避けきれるものではない。
私達の船に容赦なくロケットランチャーの弾が突き刺さり大爆発を起こした。
浸水し始める船。このままでは海の藻屑になるのは避けられない………。
神様、もしも願いを聞いてくれるならお導きください。
神声が木霊する。物理的に声を出せる神?どれ程新大陸は神代回帰しているというの。説明は後!今はこの神に掛かっている。
「フーハッハッハ!その願い聞き遂げよう。ミーシャ止めさせるのだ。こいつらは俺の予言にあった神託の巫女達に違いないだろう。」
面の半裸男の集団達の前に立ちはだかる黒髪黒目の黒いドレスの女。間違いないミーシャと呼ばれていた神官だろう。
「お前達!イビルグレード様のお達しの通りよ。これ以上の神託の巫女達への攻撃を止めなさい。」
ミーシャの一喝で攻撃の手を止める面の半裸集団達…良く見ると人数は四、五人に過ぎなかった。万の軍勢を幾度となく滅ぼした私達が…追い詰められるなんて…ショックだった。
エリカは攻撃が止んだ隙に船体を奇妙な方法で修理していた。何故か何もない空間に浮かんだしゅうりまーく?何あれ?…を見慣れない工具で回し始めた。爆発で浸水を始めていた船体がみるみる内に回復していく。排水も完璧だった。
海岸まで降りてきたミーシャが話し掛けてくる。
「へぇ…船は大丈夫な様ね。流石神託の巫女と言ったところかしら。岸に上がりなさい。私達の村まで案内するわ。」
「さっきまで攻撃を加えていた相手の言いなりになると思うかしら?…エリカ!殺さないで威嚇!」
「ボクは面倒臭い事に巻き込まれたくないから…ここで船を修理するのに忙しいんだ。また今度にしてくれないかな。」
「このトウヘンボク!…分かったわ。村まで案内して頂戴。」
「そそ…素直に受け取っておく方が賢いよ。取り敢えず岸から上がれるんだから。はい。海岸に船を停泊させて。」
私達は乗ってきた船を海岸に停泊させるとミーシャに付いていった。
デッキの上で珍しく狼狽えるエリカ。弾避けの加護は私達の乗船している船全体にまでは及ばない。私は急いで左や右に舵を切ったが、とても避けきれるものではない。
私達の船に容赦なくロケットランチャーの弾が突き刺さり大爆発を起こした。
浸水し始める船。このままでは海の藻屑になるのは避けられない………。
神様、もしも願いを聞いてくれるならお導きください。
…事の始まりは一ヶ月前に遡る。イーストリア帝国を打倒した私達はブリジストの町に戻り、ぼんやりと暮らしていた。穏やかな充実感が全身を支配していた。
それまでの復讐の日々は終わりを告げ、今の私は脱け殻がその場に居るようなものだった。
何にもしたくないし、それでも何処か嬉しい。お母様とお父様の墓の前では新たな冒険に出かけると言ったがまったくそんな気は起きなかった。
しかしエリカは違った。酒場や冒険者ギルドで話を聞き付けては私に教えてくれた。
ゴブリンが大発生しているとか、イーストリア帝国が和平団をシャウヤーン連合地帯に出したとか、勇者が一人で魔王を打ち倒したとか、そんな話だ。
フーン。と聞き流していた。まあ私には関係の無い事だろう。だが一つの話に妙に気を引かれた。
謎の新大陸が発見された。これまでの航海や貿易では発見されていなかった大陸だ。空から降ってきたとか降ってきてないとか…そこには闇の歴史のアーティファクトが山のように眠っているらしい。
だが危険な原住民がおり、非常に敵対的なため各国が渡航制限を出しているとの事だった。オーディン大陸から行く場合は大陸北のプリマスの港から向かう事になるが、プリマスはイーストリア帝国領に存在している。私達は帝国の中ではトップクラスのお尋ね者になっているためプリマスから新大陸に行くわけには行かない。それに渡航制限も出ているだろう。
私は興味を持ったことをエリカに伝えた。
「エリカ。新大陸は中々面白い話じゃない。貴女の魔法で船は用意できるかしら?」
得意気なエリカ。
「もちろん用意できるとも。それも帆船ではなくてモーターボートだ。風の力を借りずに航行できる船だよ。」
「良いわね。ブリジストの港から出港して新大陸を目指さない?私は久々に乗り気なんだけど。」
ウーン。と考え込むエリカ。
確かに新大陸は魅力的なんだけれど余りに危険すぎるんだ。まあ散々ギフテッドと闘ったり軍隊を消滅させたりしているから感覚がおかしくなっているけど、大陸全体が敵なんて普通はあり得ない。
しかしそれが有りうるのが新大陸だ。このまま目指していいものか悩むね。まあウチのお姫様は言い出したら聞かないし、痛い目に遭ったら流石に引き上げるだろう。
エリカは考え込むのをやめた。
「分かった。良いだろう。ブリジストの港から出港しよう。」
私達は久々の冒険を約束するとブリジストの宿屋を出た。そのままブリジストの港に向かう。港には商人や貴族が沢山集まっていた。恐らく他の大陸との交易に関する人だろう。
港の一番端の何も停留していない場所に行くとエリカの事を見つめた。
「はい。お嬢さん。モーターボートを用意しましょう。チチンプイプイ。」
エリカが奇妙な呪文を唱えると未来的な船が目の前に現れた。これもエリカの前の世界で普通にある船なのだろうか?
「これが本当に船なの?信じられないわね。木で出来ていないし帆もない。どうやって動くのかしら。」
「エンジンを使って動くんだよ…っていっても理解できないよね。まあ魔法の船だと思ってくれれば良いよ。さあ出港しよう。」
私達は奇怪な船に乗り込んだ。船には操舵室と寝屋そしてデッキがあった。
「フムフム…船として必要な装備は整っている見たいね。早速操船してみましょう。どうすれば良いか教えてくれないかしら?」
「了解。エリス。ここのエンジンのバーを全開に倒すと船が動き始めて全速力で動き出すんだ。左右の操作はこの舵で調整してくれ。分かったかな?」
フムと考え込むエリス。大丈夫だろうか?
「そう。大体分かったわ。船を動かす事は初めてだけれどなんとかなるでしょう。」
「うわー。本当に大丈夫かな。ボクも分からないけれどボクが操縦した方がましなんじゃないのか?」
ニコリと微笑むエリス。
「大丈夫、大丈夫よ。エリカ。きっとギフテッドを倒す方が大変に決まっているもの。さあ動かすわよ。」
「おかしい動きをしたらすぐに交代なんだからね。」
操縦開始…私はエンジンのバーをフルスロットルに入れると舵を切り始めた。思った以上に早い動きだ。すぐにブリジストの港を離れた。ここからはオーディン大陸を南東から右回りに回って北西…元ニブルヘルムがあった方角に抜けていく。私の操船は多少難があったものの問題はなかった。
その後、オーディン大陸を離れるところまでは何の問題もなかった。海でモンスターに襲われることも無い。
オーディン大陸を離れるのに一週間かかった。新大陸はここから北西にずっと行ったところにあるらしい。私達は船のおーとくるーずという機能を使いながら休まずに新大陸を目指すことにした。…現在。
「何が起きるか…今からワクワクするわね。エリカ。」
「そうだね。完全に復讐の鬼は死んだと思っていたよ。」
「フフ…今は脱け殻が居るだけよ。それでもまだ生きている…その実感を得るために新大陸を目指しているようなものよ。」
「脱け殻でも敵は容赦なくやって来るぞ。新大陸は敵の山だ。オーディン大陸みたいに話が通じる連中が大半じゃないよ。覚悟しておくんだね。エリス。」
「分かっているわ。だから血湧き肉踊るというものよ。それにしても後どれ位で到着するのかしら?」
血魔法で地図を広げるエリカ。これだけでも超一流アーティファクトの能力に到達している。
誰もまだ地図に書き起こして世に流通させていないであろう新大陸の地図を見る事が出来るのだから。
「そうだね。もう目前と言っても良い距離まで迫っている。ボクはこの船に面白い仕掛けをしていてね…五百キロ以内ならワープ出来る仕掛けを施しているんだ。新大陸の海岸まで残り四百五十キロって所だね。」
私はゾクリと嫌な予感がした。ふざけた魔法の実験台になる予感だ。
「やめなさい!エリカ。いきなり新大陸に近づいたらどうなるか分かったもんじゃないわ!絶対にその変な機能を使わないで…」
「へへ…嫌よ嫌よも好きの内ってね。行くぞ!ワープゲートオープン!目標…新大陸の海岸付近!ワープ開始!」
虹色の扉が目の前に開いた…そこに飛び込む私達の船。ゲートのなかは筆舌に尽くしがたい珍妙な光景が広がっていた。ぐるぐると回転する時計が何十個も別々に大小異なって配置されている。
「何なのよこれ!ちゃんと目的地に出るんでしょうね!エリカ!どう見てもこのままじゃ次元の狭間の迷子よ!」
「はいはい。どうどう落ち着いて落ち着いて…当船は間もなくワープアウト致しまーす。」
目の前の謎の空間が音を立てて崩れていく。そして目の前には徐々に新大陸の海岸が現れてくる。完全に景色が入れ替わると私達の船のワープは終了した…が。
いきなりバリバリと船の前方から音がなった。私は舵から離れると操舵室を飛び出た。海岸にある崖の上から奇妙な面をした半裸の男達があさるとらいふる?で銃撃を加えて来ている。エリカも操舵室に居たので戻って声をかける。
「エリカ!弾避けの加護を!攻撃されてるわ!」
「それが無理なんだ。人間単位には掛けられるけど無機物には不可能なんだよ。おい!あれを見ろ!アサルトライフルに代わって別の獲物を取り出してきた!」
そして冒頭に至る…
「ロケットランチャー!ロケットランチャーで撃ってくるぞ!エリス。何とかしないと不味いって!」
デッキの上で珍しく狼狽えるエリカ。私は急いで左や右に舵を切ったが、とても避けきれるものではない。
私達の船に容赦なくロケットランチャーの弾が突き刺さり大爆発を起こした。
浸水し始める船。このままでは海の藻屑になるのは避けられない………。
神様、もしも願いを聞いてくれるならお導きください。
神声が木霊する。物理的に声を出せる神?どれ程新大陸は神代回帰しているというの。説明は後!今はこの神に掛かっている。
「フーハッハッハ!その願い聞き遂げよう。ミーシャ止めさせるのだ。こいつらは俺の予言にあった神託の巫女達に違いないだろう。」
面の半裸男の集団達の前に立ちはだかる黒髪黒目の黒いドレスの女。間違いないミーシャと呼ばれていた神官だろう。
「お前達!イビルグレード様のお達しの通りよ。これ以上の神託の巫女達への攻撃を止めなさい。」
ミーシャの一喝で攻撃の手を止める面の半裸集団達…良く見ると人数は四、五人に過ぎなかった。万の軍勢を幾度となく滅ぼした私達が…追い詰められるなんて…ショックだった。
エリカは攻撃が止んだ隙に船体を奇妙な方法で修理していた。何故か何もない空間に浮かんだしゅうりまーく?何あれ?…を見慣れない工具で回し始めた。爆発で浸水を始めていた船体がみるみる内に回復していく。排水も完璧だった。
海岸まで降りてきたミーシャが話し掛けてくる。
「へぇ…船は大丈夫な様ね。流石神託の巫女と言ったところかしら。岸に上がりなさい。私達の村まで案内するわ。」
「さっきまで攻撃を加えていた相手の言いなりになると思うかしら?…エリカ!殺さないで威嚇!」
「ボクは面倒臭い事に巻き込まれたくないから…ここで船を修理するのに忙しいんだ。また今度にしてくれないかな。」
「このトウヘンボク!…分かったわ。村まで案内して頂戴。」
「そそ…素直に受け取っておく方が賢いよ。取り敢えず岸から上がれるんだから。はい。海岸に船を停泊させて。」
私達は乗ってきた船を海岸に停泊させるとミーシャに付いていった。
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