ものひろいの能力もらったけど魔法と恋愛に夢中です。

紫雲くろの

文字の大きさ
39 / 67
中等部編

第38話 楽しいお買い物

しおりを挟む
アカネはとある用紙を俺に渡して来た。

それは大きな屋敷の物件情報だった。
4人が俺を囲むかたちでそれを見る。

「いいですねこれ!」

「私の家より小さいけどいいと思うにゃ!」

「私も賛成です。」

「ふええ・・・でも値段が・・・」

金貨400000枚と書いていた。
金貨1枚が1万円ほどなので屋敷の値段はおよそ40億だ。
普通の高校生ぐらいの少年には金貨1枚でさえ大金である。

アカネは俺をまじまじと見て、笑いながら呟く。

「国家予算規模の資金力を持つ貴方なら、痛くも痒くもないと思うのだけれど。」

「まぁな」

金貨40万枚は先ほどアカネが倒したモンスターから得たお金で工面できる。
それを見越してナノエクスプロージョンを発動したのであろう。

4人は目を輝かせて俺の方を見る。
女の子をお金で釣るのはあまり好きではない。

「コウさんお金持ちだったんですか・・・なら責任を!」

「それでこそ私の夫にゃ!」

「これで、お薬いっぱい・・・ますますコウさんが欲しいです!」

「ふええ・・・すごいね。コウ君」

「ありがとな・・・まぁ転生者だから」

俺は紙をまじまじと見て見る。
敷地面積は広く、敷地内に湖あり森林ありダンジョンありと書いてある。

ダンジョンがあるということはモンスターが近くに沸くから、売りに出された屋敷ってことじゃ・・・

寝泊まりしている家にダンジョンの入り口があるような・・・昔やってたゲームじゃあるまいし・・・。
まさかな・・・。

そして屋敷の住所を見る。

「おいここって。」

「えぇ、いつも貴方とナシェさんがラブラブで登校している通学路の途中にある屋敷よ。」

「普通に通学路って言えばいいだろ・・」
確かに、領主?の住んでいそうな屋敷があるのは知っていたが、中に人が居るのを見た事がなかった。

ナシェが照れる。
「ラブラブって・・・」

ナシェ以外の3人が強気に呟く。
「そうだったんですか!?でもこれからナシェさんに抜け駆けさせませんよ!」

「ずるいにゃ!」

「私も負けません!」

俺はその様子に呆れるも購入手続きを進める。

「それじゃぁアカネ、購入手続き頼めるか」

「えぇタブレット端末から貴方の持ち物にアクセス出来るから問題ないわ。」

「金貨40万枚は手渡しじゃないよな?」

「まさか・・・銀行振込ぐらいこの世界にあるわ。」

「なるほどな」

その後実家に帰ると両親に詰められた。

「コウ!これはどういうことだ!?」
父親が屋敷のチラシを見せてくる。

「えーっと・・・」

俺がおどおどしていると母親が詰め寄ってくる。
「ナシェちゃんの両親から聞いたわよ。あなたこのお屋敷を買ったそうじゃない。お金はどうしたの!」

幼馴染はやっぱりドジっ子なのか・・・。
俺はうまくごまかす。

「えーっと、アカネって子に買ってもらったんだよ・・・・」

「あら?アカネって言う子は学園の生徒会長かしら?」

「うん。一緒に住もうって言われた。」

母親が驚いた様子で口元に手を当てる。
「まぁ、名門のお嬢様と恋人になるなんてやるじゃない!この子。」
あのアカネが・・・名門のお嬢様!?????

「パパはコウならやると信じていたぞー。」

「ありがとう、パパ、ママ。もう眠いから寝るね。」

「そうだな!」

「コウちゃん、今度その屋敷に行ってもいいかしら?」
まずい展開になってきた・・・。

「アカネちゃんは忙しいからダメだよ!」

「あらあら、そうだったのね。ごめんなさい。」

・・・

次の日、アルドリア学園の教室でナシェに釘を差していた。
「って言うことがあったから、ナシェ気をつけてくれ・・・。」

「ふえぇ。ご、ごめんコウ君・・・」

その話を近くで聞いていたリンが呟く。
「私も話してしまいました・・・ごめんなさい。」
お前もか・・・・。

「にゃ?私は領主だから関係ないにゃ。」

「もうお前の家で同棲で良いんじゃ・・・・。」

「ならコウと私は一緒の部屋にゃ!」

ナシェとリンは呟く。
「ダメです!」

次の日、アカネから購入完了の知らせが届き、学園の休みを利用して屋敷を見に行った。
アカネを除く4人の少女と俺で購入した屋敷の入り口まで来ていた。
入り口の黒い鋼鉄製のフェンスからは屋敷奥の様子が伺える。

屋敷へと続く道は石煉瓦で舗装されており途中に大きな庭と立派な噴水が見えている。
如何にも貴族が住んでいそうな屋敷であった。

「ここが」
「すごいですね」
「すごいにゃ!」
「大きいね。」

門を左右から囲む石柱に見慣れた端末が設置されていた。
俺はタブレット端末を取り出し、呟く。

「知己、あれは?」

「あれはアカネ様によって取り付けられたインターホンになります。」

「もしかして・・・」

「はい、屋敷の大半がアカネ様により改造されております。」

「はぁ・・・」

屋敷のエントランスに入ると、まず目に入ったのはレッドカーペットが敷かれた2階に上がるための大きな階段だ。
天井には宝石をあしらった大きなシャンデリアが吊るされていた。

「すごいな・・・こういうの見ると落ちて来そうだけど」

「ですね。」

購入した屋敷は外から見ただけでもかなりの大きさだったので手分けして見て回ることを提案する。

「広そうだからとりあえずみんなで屋敷を別々に回って見ないか?」

「はい!」
「そうしましょう。」
「にゃ!」
「うん!」

俺は屋敷の2階の東側を周る。
近くからは屋敷の物件情報にあった森林が見える。

「後であそこも探索して見るか・・・」

そして近くに部屋の扉があったので開けて見る。

「お、ここは寝室か・・・」

如何にも眠り心地が良さそうなキングベッドがそこにはあった。
これは試すしかないと思い俺はベッドに寝転ぶ。

「どれ・・・楽しいな。」

ベッドは程よい反発感を保ちながら全身を包み込んでくる。

「これはいい・・な・・・」

あれから寝てしまったようだ。そして暖かい。
この感覚があるってことは嫌な予感しかしなかった。
にしてもこのベッド良い手触りである。

「モフモフだな・・・モフモフ!?」

まさかと思い、俺はゆっくりと目を開ける。
サバトラの毛並みに綺麗な瞳の獣人が現れる。
「ロモか・・・」

ロモは少し赤くなって居た。
「にゃ・・・」

ロモは俺に抱きつくようにベッドに寝ていた。
「やっぱり、毛並みがくすぐったいんだよな・・・」

振り解こうとするがロモが凄い力で抵抗する。
「お、おいエロ猫離せ・・・」

「いーやにゃ!」

「テウリアで出会った時はマトモだったのにどうしたんだよ。」

「責任にゃ、それにもっと甘えたいにゃ」

ロモは俺の胸元に顔をこすりつけてくる。

「はぁ・・・てか屋敷探索はどうしたんだ?」

「探索の途中でコウがベッドで寝てたから一緒に寝たにゃ。」

「説明になってないぞ・・・」

「しばらくこのままで居たいにゃ。」

「今回だけだぞ。」

その言葉の後に俺とロモは眠りへと誘われた。
「無理にゃ・・・・」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

処理中です...