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1日目:慣らす
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「朝…かな…?」
クッションの上で、僕は起き上がる。今日から、この部屋では僕は犬だ。ずっと四つん這いはきついだろうと思い、僕はお兄さんが来るまでクッションの上で寝ていることにした。
「おはよう風音~、まだ寝てる?」
ガチャリとドアが開き、お兄さんが入ってくる。可愛いね、なんて僕に声をかけながら起こしてきて、僕が起きて四つん這いで歩くと、偉いねぇと褒められた。
昨日は美味しいご飯を食べさせてくれたし、今のところとても優しいし、一体何が目的なのかわからない。
「風音もお腹空いたよね。朝ごはん、蒸しパンとフルーツでいいかな?」
「わ…わんっ。」
僕が返事をすると、お兄さんは満足げに頷いて部屋を出ていった。会話はこんな感じで良いらしい。
「はいどうぞ、お水持ってくるから食べてて。」
そう言って、少しすると僕の前に朝ごはんとお水が置かれる。そして食べようとしたときに、今日から箸やフォークを使えないのだと気づいて悲しくなった。それでも食べるしかないから、犬食いで出されたものを食べた。
「わんわん…」
やっぱりご飯は美味しくて、僕はゆっくり味わいながら食べた。まだ2日くらいしか経っていないはずなのに、完全にお兄さんに胃袋を掴まれてしまったみたいだ。
「おいしかった?よしよし。ご飯終わったし、少し撫でようかな。早めに慣らして損はないよね。」
そう言うと、お兄さんは四つん這いのままの僕を持ち上げると、僕を膝の上に乗せるような形でクッションに座った。お兄さんが身体を倒すと、僕のは少し反るような体勢になってしまう。
「ぅあっ!いやぁぁっ……あっ…わんわんっ」
「びっくりさせちゃった?ごめんね。」
「うぐぅ…っ…」
ごめんね、と言っているにも関わらずお兄さんは僕の首を軽く絞めた。僕はびっくりして暴れるが、流れ作業のように押さえつけられた。
「犬じゃない事したから少しお仕置き。すぐ直してくれたから許してあげるね。」
「かはっ…はぁっ、はぁっ…あぅぅ…」
そこからは、ひたすらされるがままになっていた。くらくらした状態のままお兄さんに撫でられ、気づけば解放されていた。
「わぅ…わん…わんわんっ」
「お、元気になったねぇ。風音は絞められるとすぐ目回しちゃうんだね、それも練習しないとなぁ…」
首絞めの練習なんて…と思ったが、殴られるよりはマシかもしれない。どちらにせよ僕は抵抗できないから、お兄さんが痛くない方を選んでくれたらありがたいと思うしかないのだ。
「わんわんっ」
「そうだね風音、痛いの嫌だもんね。んー…電気流したりは駄目そうかなぁ。」
……前言撤回。電気なんて流されたら、下手したら死んでしまう。なんとしてでもそんな事はされないようにせねば。
クッションの上で、僕は起き上がる。今日から、この部屋では僕は犬だ。ずっと四つん這いはきついだろうと思い、僕はお兄さんが来るまでクッションの上で寝ていることにした。
「おはよう風音~、まだ寝てる?」
ガチャリとドアが開き、お兄さんが入ってくる。可愛いね、なんて僕に声をかけながら起こしてきて、僕が起きて四つん這いで歩くと、偉いねぇと褒められた。
昨日は美味しいご飯を食べさせてくれたし、今のところとても優しいし、一体何が目的なのかわからない。
「風音もお腹空いたよね。朝ごはん、蒸しパンとフルーツでいいかな?」
「わ…わんっ。」
僕が返事をすると、お兄さんは満足げに頷いて部屋を出ていった。会話はこんな感じで良いらしい。
「はいどうぞ、お水持ってくるから食べてて。」
そう言って、少しすると僕の前に朝ごはんとお水が置かれる。そして食べようとしたときに、今日から箸やフォークを使えないのだと気づいて悲しくなった。それでも食べるしかないから、犬食いで出されたものを食べた。
「わんわん…」
やっぱりご飯は美味しくて、僕はゆっくり味わいながら食べた。まだ2日くらいしか経っていないはずなのに、完全にお兄さんに胃袋を掴まれてしまったみたいだ。
「おいしかった?よしよし。ご飯終わったし、少し撫でようかな。早めに慣らして損はないよね。」
そう言うと、お兄さんは四つん這いのままの僕を持ち上げると、僕を膝の上に乗せるような形でクッションに座った。お兄さんが身体を倒すと、僕のは少し反るような体勢になってしまう。
「ぅあっ!いやぁぁっ……あっ…わんわんっ」
「びっくりさせちゃった?ごめんね。」
「うぐぅ…っ…」
ごめんね、と言っているにも関わらずお兄さんは僕の首を軽く絞めた。僕はびっくりして暴れるが、流れ作業のように押さえつけられた。
「犬じゃない事したから少しお仕置き。すぐ直してくれたから許してあげるね。」
「かはっ…はぁっ、はぁっ…あぅぅ…」
そこからは、ひたすらされるがままになっていた。くらくらした状態のままお兄さんに撫でられ、気づけば解放されていた。
「わぅ…わん…わんわんっ」
「お、元気になったねぇ。風音は絞められるとすぐ目回しちゃうんだね、それも練習しないとなぁ…」
首絞めの練習なんて…と思ったが、殴られるよりはマシかもしれない。どちらにせよ僕は抵抗できないから、お兄さんが痛くない方を選んでくれたらありがたいと思うしかないのだ。
「わんわんっ」
「そうだね風音、痛いの嫌だもんね。んー…電気流したりは駄目そうかなぁ。」
……前言撤回。電気なんて流されたら、下手したら死んでしまう。なんとしてでもそんな事はされないようにせねば。
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