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ぬいぐるみと僕
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『祐希くんもここの仲間入りだね。僕達と一緒に遊ぼうよ。』
僕がご主人様に無視を続けられて心がぼろぼろになっていた時。そのぬいぐるみは話しかけてきた。
きっと僕はおかしくなり始めているんだ。そう思って最初の方は無視していた。でも、日に日に喋るぬいぐるみが増えていく。ぬいぐるみ達は僕の心を読んでくるから、口を動かさなくても会話できた。
『祐希くんは可愛いね。僕達と違ってさらさらで綺麗な髪の毛もあるし。ああでも、身体がふわふわはしてないね。僕達は頭も身体も綿が詰まってるからふわふわだよ。』
そんな話を何回も繰り返して、ご主人様が僕を無視するのが当然だという認識になってきたとき、ぬいぐるみ達は僕にぬいぐるみにならないかと誘ってきた。友達と一緒になりたい、そう思って僕は承諾して、ご飯を一切食べず、なるべくじっとしているようになった。
『そうだよ。うまいうまい。もう少ししたら本当に動かなくなれるよ。人間は動かなくなると固くなるけど、祐希くんならきっと大丈夫だね。』
このあたりから記憶が飛んでいる。ただ何も考えず、ぬいぐるみが言うことだけを聞きながら天井を見つめていた。たまにご主人様が僕の事を見てニコニコしていた気がするけど、記憶が曖昧になっている。
このまま死ぬのかぁ、とぼんやり考えていたらご主人様がやっと話しかけてきた。でも、その後は覚えていない。
✱✱✱✱✱✱
「…という感じなんですけど…」
「なるほど…それではやはり祐希さんは今のままご主人様の所に行くのは危険ですね…ご主人様に会うときは、もとに戻る前の演技をしてください。」
「は…はい…わかりました…」
僕はぬいぐるみを抱きしめる力を強めた。元に戻してもらったはいいけど、この状態でご主人様と話すのが危険なら僕にはどうしようもない。僕が正気でいられたら可愛がってくれるというのは嘘だったんだろうか…それともご主人様の言う正気は今の僕じゃなくて…考えただけで悲しくなる。
「藤…?」
その時、ガチャリと部屋のドアが開いた。
僕がご主人様に無視を続けられて心がぼろぼろになっていた時。そのぬいぐるみは話しかけてきた。
きっと僕はおかしくなり始めているんだ。そう思って最初の方は無視していた。でも、日に日に喋るぬいぐるみが増えていく。ぬいぐるみ達は僕の心を読んでくるから、口を動かさなくても会話できた。
『祐希くんは可愛いね。僕達と違ってさらさらで綺麗な髪の毛もあるし。ああでも、身体がふわふわはしてないね。僕達は頭も身体も綿が詰まってるからふわふわだよ。』
そんな話を何回も繰り返して、ご主人様が僕を無視するのが当然だという認識になってきたとき、ぬいぐるみ達は僕にぬいぐるみにならないかと誘ってきた。友達と一緒になりたい、そう思って僕は承諾して、ご飯を一切食べず、なるべくじっとしているようになった。
『そうだよ。うまいうまい。もう少ししたら本当に動かなくなれるよ。人間は動かなくなると固くなるけど、祐希くんならきっと大丈夫だね。』
このあたりから記憶が飛んでいる。ただ何も考えず、ぬいぐるみが言うことだけを聞きながら天井を見つめていた。たまにご主人様が僕の事を見てニコニコしていた気がするけど、記憶が曖昧になっている。
このまま死ぬのかぁ、とぼんやり考えていたらご主人様がやっと話しかけてきた。でも、その後は覚えていない。
✱✱✱✱✱✱
「…という感じなんですけど…」
「なるほど…それではやはり祐希さんは今のままご主人様の所に行くのは危険ですね…ご主人様に会うときは、もとに戻る前の演技をしてください。」
「は…はい…わかりました…」
僕はぬいぐるみを抱きしめる力を強めた。元に戻してもらったはいいけど、この状態でご主人様と話すのが危険なら僕にはどうしようもない。僕が正気でいられたら可愛がってくれるというのは嘘だったんだろうか…それともご主人様の言う正気は今の僕じゃなくて…考えただけで悲しくなる。
「藤…?」
その時、ガチャリと部屋のドアが開いた。
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