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恋人みたいだね
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「…うん、いい匂い。祐希くん、もうすぐできるからね。」
「は…はい…!」
ご主人様が僕の為にご飯を作ってくれている。僕は床に適当に置かれていたけど嬉しかった。ご主人様のご飯が食べられるなんて僕は幸せな奴隷だ。ご主人様のいる方から肉と醤油が混ざったいい匂いがする。
料理が出来上がると、僕は椅子に座らせられた。ご主人様の作ったご飯を目の前に置かれて、僕は目を輝かせた。醤油ベースのお粥に、茹でられた肉がほぐした状態で混ぜられている。野菜も入っていて美味しそうだ。
「わぁ…!ご主人様ありがとうございます…!嬉しいです…!」
「喜んでもらえてよかった。でも祐希くん、嬉しいときはどうしてくれって言ったか覚えてる?」
「え…と…こう、ですよね…」
僕の記憶になんとなく刻まれている。嬉しいときはご主人様にすりすりするんだ。ご主人様は嬉しそうにしていて僕も嬉しい。
ご主人様がスプーンを手に取り、お粥を掬って少し冷ましてから食べさせてくれた。
「どう?」
「ん…!おいひい…!」
「よかったぁ、これ祐希くんの腕と足のお肉だよ。美味しいならよかった。」
「え…?」
僕は固まった。どうしよう。自分で自分の肉を食べるなんて…醤油味なのは臭みを消すため…?ほぐしてあるのは形を消すため…
「冗談だよ。そんなに青ざめなくても…俺がそんなに鬼畜な人間に見える?」
「あ…あはは…そうですよね、これ美味しいし…ご主人様は優しいですから…」
ご主人様は鬼畜だ。これは間違いない。ここで仕事をしている人みんながご主人様をどこか怯えた表情で見ているから。見た目で判断していたらあんな顔にならない。あれは何かを見た顔だ。
「はい、最後の一口!ごちそうさまでしたーって。」
「んぐ、ごちそうさまでした。」
まるで小さい子が人形に食べ物をあげるみたいに、ご主人様は僕で楽しむ。ご主人様は人形が好きなのだろうか。だからこの家にはたくさんぬいぐるみが…?
「あ、そうだ。祐希くん、まだぬいぐるみの声聞こえる?」
「あ…はい…ちょっとだけ…あの子、お粥いいなぁって、言ってます。」
僕の手足がまだあったときに抱きしめていたぬいぐるみを指差す。人に指差しちゃ駄目だよ、とぬいぐるみに言われた。
あれからまだぬいぐるみは僕を友達だと認識しているようで、僕に話しかけてくる。僕も友達だから素直に答えた。
「ね、そうだよね、君も生きてたら食べられたのにね…残念。…?あはは、うん。僕はねぇー」
「祐希くん。」
ハッとして振り向く。いけない、ぬいぐるみと会話するのに夢中になってしまっていた。ご主人様は優しい顔のまま、僕の事を黙って撫でてくれた。
「は…はい…!」
ご主人様が僕の為にご飯を作ってくれている。僕は床に適当に置かれていたけど嬉しかった。ご主人様のご飯が食べられるなんて僕は幸せな奴隷だ。ご主人様のいる方から肉と醤油が混ざったいい匂いがする。
料理が出来上がると、僕は椅子に座らせられた。ご主人様の作ったご飯を目の前に置かれて、僕は目を輝かせた。醤油ベースのお粥に、茹でられた肉がほぐした状態で混ぜられている。野菜も入っていて美味しそうだ。
「わぁ…!ご主人様ありがとうございます…!嬉しいです…!」
「喜んでもらえてよかった。でも祐希くん、嬉しいときはどうしてくれって言ったか覚えてる?」
「え…と…こう、ですよね…」
僕の記憶になんとなく刻まれている。嬉しいときはご主人様にすりすりするんだ。ご主人様は嬉しそうにしていて僕も嬉しい。
ご主人様がスプーンを手に取り、お粥を掬って少し冷ましてから食べさせてくれた。
「どう?」
「ん…!おいひい…!」
「よかったぁ、これ祐希くんの腕と足のお肉だよ。美味しいならよかった。」
「え…?」
僕は固まった。どうしよう。自分で自分の肉を食べるなんて…醤油味なのは臭みを消すため…?ほぐしてあるのは形を消すため…
「冗談だよ。そんなに青ざめなくても…俺がそんなに鬼畜な人間に見える?」
「あ…あはは…そうですよね、これ美味しいし…ご主人様は優しいですから…」
ご主人様は鬼畜だ。これは間違いない。ここで仕事をしている人みんながご主人様をどこか怯えた表情で見ているから。見た目で判断していたらあんな顔にならない。あれは何かを見た顔だ。
「はい、最後の一口!ごちそうさまでしたーって。」
「んぐ、ごちそうさまでした。」
まるで小さい子が人形に食べ物をあげるみたいに、ご主人様は僕で楽しむ。ご主人様は人形が好きなのだろうか。だからこの家にはたくさんぬいぐるみが…?
「あ、そうだ。祐希くん、まだぬいぐるみの声聞こえる?」
「あ…はい…ちょっとだけ…あの子、お粥いいなぁって、言ってます。」
僕の手足がまだあったときに抱きしめていたぬいぐるみを指差す。人に指差しちゃ駄目だよ、とぬいぐるみに言われた。
あれからまだぬいぐるみは僕を友達だと認識しているようで、僕に話しかけてくる。僕も友達だから素直に答えた。
「ね、そうだよね、君も生きてたら食べられたのにね…残念。…?あはは、うん。僕はねぇー」
「祐希くん。」
ハッとして振り向く。いけない、ぬいぐるみと会話するのに夢中になってしまっていた。ご主人様は優しい顔のまま、僕の事を黙って撫でてくれた。
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